最上級神様の愉快なお話
短いです。
ほぼセリフです。
「なあ、破壊神殿よ」
「どうしました?創造神くん」
「暇じゃね?」
「………ああ」
「創造の仕事がない」
「破壊の仕事もです」
「暇だー」
「ですねー」
「トランプでもやろうか」
「創造神くんカード創造するじゃないですか。やりません」
「使えるものは全て使えと我が祖父が仰ったので」
「無から生まれといてお祖父さんはないでしょう。……それよりジェンガやりません?」
「ええー破壊神はジェンガ壊すじゃん、俺の手番で。やらないよ」
「どんな時でも全力なんですよ」
「ああ、そのドヤ顔、そのドヤ顔うざい!でも全然上手くない!」
「……」
「……」
「……暇だー」
「……ですねー」
「最上級神の仕事なんてそうそうないもんなぁ」
「影響がでかすぎますもんねぇ」
「もういっそ世界を一つくらい滅ぼしちゃってもよくね?」
「ダメです。自浄作用が崩れた世界くらいですよ。ボクが壊していいの」
「だって破壊なくして創造はないんだもんよー」
「そんなこと言われても……」
「あーあ、前の世界崩壊は楽しかったなぁ」
「あんまり創造神がそういうこと言っちゃダメですよ。……楽しかったことには同意しますが」
「お互いに勇者と魔王作ってぶつけたんだっけ」
「はい。聖剣とか魔剣とか作りましたね。アレは見た目もなかなか良い出来でした」
「意外と破壊神はもの作るの好きだよね」
「楽しいですよ?特にプラモデル作るのとか」
「理解できない」
「創造神くんは思ったより破壊活動が好きですよね。瓦割りとか」
「だって創造するのは結構お腹いっぱいなんだもん」
「自身の存在意義を否定しにかからないでくださいよ」
「あーあ暇だなー」
「ですねー」
「女神ちゃんでも呼ぶ?」
「女神さんは今布教活動中であと180年くらいは連絡取れないですよ」
「……肝心なところで使えねぇなぁ!あのビッチ」
「それ女神さんの前で言えます?」
「無理っす」
「怒ると怖いですからねぇ」
「破壊神より破壊力あるんじゃね?」
「どうでしょう」
「わかんないのかよ」
「ぶっちゃけ負けてる気もします」
「Oh……」
「まあ、私たちはあまり信仰されてませんから」
「破壊神は特にな」
「創造神くんは忘れ去られてるじゃないですか」
「うるさい!」
「……気にしてたんですね」
「わたし、創造神!信仰が薄れて仕事がないんだ!神々のみんなにはないしょだよっ!」
「……」
「なんか言えよっ!」
「元気ですねぇ」
「ええいアイアンメイデン創造して放り込むぞ!」
「……創造するものがそんなんだから信者が減るんです」
「ぐはぁっ!」
「はっはっはっ!ざまぁないぜ!」
「うわーん破壊神がいじめるー」
「……」
「……」
「……暇だなー」
「……そうですねー」
「どうする?」
「キャッチボールでもしませんか?」
「…………やるか」
「創造でボール増やすのは無しですよ」
「破壊でボール消すのもなしな」
◆◇◆◇◆◇
世界崩壊、創造なら創造神と破壊神へ。
創造神と破壊神はみなさんの連絡をお持ちしています。
電話番号は……
お読みいただきありがとうございました。
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