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アークライセンス  作者: 植伊 蒼
第6部‐彼と彼女の心の距離は‐
183/259

44:『彼の求めるもの』

 飛鳥が呟いたのとほぼ同時に、美倉も彼を視界に捉えた。

 すぐに一歩後ずさるようなそぶりを見せたが、被りを振って踏みとどまる。内心の葛藤が伺えるようだった。

「悪い、アル。少し外してくれるか?」

 ゆっくりながらもこちらに歩み寄ってくる美倉を見てとった飛鳥は、アルフレッドに求める。

 アルフレッドは、目を細めて美倉の姿を確認した。

「あの子がその、一般人って奴?」

「ああ、そうだ」

「そっか。……わかった」

 くるりと背中を向けたアルフレッドは、それ以上は何も言わずに立ち去っていく。

 話が終わるころにはまた戻ってくるだろうと勝手に考えて、飛鳥も呼び止めることはしなかった。

 遠ざかるアルフレッドの背中を見送って振り返ったとき、そこには美倉の姿があった。

「伊達君に、呼ばれたから。……今の人は?」

 目を合わせることすらせずに、美倉は俯き加減で呟く。

「友達だよ」

 まだ持ち直せてはいないのだろう。飛鳥は小さくため息をついた。

「皆の方には行ったのか?」

 顔を俯けたまま、美倉は首を横に振った。

「ううん、まだ。行こうと思ったけど、どうしても行けなくて……」

「そうか」

 まだリハーサルまで少し時間はある。それを確認して、飛鳥はここで無理に説得することはしなかった。

「聞きたい事ぐらいあるんだろ? 俺もある」

「教えてくれるの?」

「応えられる範囲ならいくらでも」

「場所、ここで大丈夫?」

「…………」

 視線だけを左右に巡らせて、飛鳥は周囲の様子をうかがう。

 人が密集する区画ではないが、時間故の人の多さもあって、それなりに周辺の人通りは多い。

 先ほどは会話が英語だったこともあって少し警戒を緩めていたが、さすがに控えたほうが良さそうだ。それに美倉がまた取り乱すような事があれば、無駄に注目を集めてしまう可能性もある。

 飛鳥は短く息を吐くと、肩越しに校舎裏を指さした。


 校舎の隙間のような場所。中途半端に日の光が遮られて、じめついた空気が不快だった。喧騒は少し遠く、その分目の前にいる美倉の消え入りそうな存在感も感じることができる。いつもよりずっと、弱々しく見えた。

 人通りはここには無い。何の話をしても、さして支障はないだろう。

「一緒にアクエルに行った時、あったよね。あの時からずっと、星野君はその、アークっていうのに関わっているってことなんだよね?」

 しかし飛鳥が口を開こうとする直前で、美倉はそう尋ねた。

 校舎の壁にもたれかかったまま、飛鳥は頷く。

「どうして教えてくれなかったの?」

「……逆に聞くぞ。知ってどう思った?」

「それは……」

 飛鳥が平坦な口調でそう返すと、美倉は言葉を詰まらせた。

 美倉のことだ、隠していたことにしてもそうだが、それ以前にアークというものに対してもいい感情は抱かなかったのだろう。

 ただ沈黙して先を促す飛鳥。唇を噛んでいた美倉は、ポツリと小さな声で続けた。

「やめて欲しいよ。すぐにだって」

「だろうな」

 短く答えて、足元に落としていた視線を前に立つ美倉へと向け直す。

「だから言わなかったんだ。……自分で決めたことなんだよ。それをとやかく言われたくなんてないし、そもそも最初から巻き込みたくなんてなかった。アークが兵器だってことは、お前だってもう知ってるんだろ? 止めようと思ったのも、きっとそれが理由だ。分かってたんだよ、言えば止められるって。自分達の中にとどめておかなきゃならないことが増えてくるってことも同じだ。だったら最初から何も伝えない方がいいと思ったんだよ。そうすれば踏み込まれることもないし、こんな風に巻き込んでしまうことも無かったからだ。……結局こうなるなら、確かに先に全部打ち明けたほうが良かったかもな。でもそれは今更すぎる」

 きっぱりと言い切って、飛鳥は美倉を突き放した。

 実際言葉通りの事を全て考えて飛鳥が判断していたとは言い難い。ただ漠然ながら、アークに関係の無い居場所として伊達や美倉の存在を求めていた部分もあった。

 美倉は首を横に振ると、辛そうな口調でこう応える。

「……それでも、教えてほしかったよ。何かあれば力になれたかもしれないし、そうじゃなくたって、何も言ってくれないのは辛いよ」

「悪かった。だけど、話して、それでどうなるんだ。俺が選んだことだから、俺がちゃんと責任持たないとさ。普通なら関わることすらないものなんだ、周りを巻き込んでもし傷つけるような事があったら、それはきっと俺のせいだ」

「そうかもしれないけど、それでも……」

 こればかりは深く知っている飛鳥の言葉の方が重い。美倉は言葉を失って、悔しさに俯くより他なかった。

 起こったことはもう変えられない。美倉が知ってしまったことを無かったことには出来ないのだ。

 あるいは全て打ち明けて、サポートしてくれるように願うべきなのかもしれない。しかし飛鳥には、アークとは関係の無い場所に居る、自分や泉美の友人の一人であって欲しかったのだ。

 だがそれも、勝手な考え方だったのかもしれない。

「やっぱり、私じゃ頼りないのかな」

 ポツリと呟いた美倉の言葉は、どこか悲壮さを纏っているようにも聞こえた。

 眉をひそめる飛鳥だったが、美倉は視線を落したまま続ける。

「星野君も久坂君も、何も教えてくれなかったよ。それでも何か力になれるかなって思って、星野君達がしていることを知ろうと思った。だけど教えてもらったこと以外じゃ何も分からなくて、どうすればいいのか分からなくうなった。外から眺めていることぐらいしか、私には出来なかったの。……私じゃ、何の力にもなれなかった」

「美倉……?」

 わずかに語彙を強めていた美倉の言葉に、飛鳥は微かな違和感を覚えた。

「本郷さんのときだってそうだった……。周りを遠ざけようとしてた本郷さんと仲良くできるようにって頑張ったけど、私には何もできなかった。解決したのは星野君で、私は最後まで何も出来ないままだったから……」

 胸の前で重ねた両手を強く握って、美倉はわだかまる黒い感情を吐き出していく。

 自嘲するような言葉と、浮かべた作り笑いが酷く痛々しい。

「中学の時もそうだったの。ううん、昔からずっとそうだった。……だからこの学校に入ってからは、少しでも変われるようにって、私はクラス委員に立候補したの」

「……そうだったのか」

 もともと飛鳥のクラスで、クラス委員に立候補したのは伊達と美倉の二人だった。何のこだわりがあるのか、お互い譲らなかったものだから、ただのクラス委員決めにもかかわらず妙に白熱した椅子取りゲームになっていたのだ。伊達とは多少の交流のあった飛鳥が、見かねて仲裁に入ったことからが、美倉と関わりだした一番初めの出来事である。

 その時からやけに頑なにクラス委員になりたがっていると思っていた飛鳥だったが、美倉の言葉を聞いて得心する事ができた。

「でも……変わってないね、私」

 そう呟いた途端、美倉は握りしめていた手の力を抜いた。

「クラス委員になったから、クラス委員らしいことをしようとしてたよ。そうすれば、少しは頼られるような人になれるかなって。……でも、何の意味もなかったんだね……そんなの……。私じゃなかった。私には本郷さんを説得なんてできなかった。寂しそうだったのに助けてなんてあげられなかった。全部、星野君だった……」

 言うだけ言って顔を俯けてしまう美倉。

 彼女の言葉を、ただ黙って最後まで聞き届けて、

「……それが理由なのか?」

 はっと顔を上げた美倉に、飛鳥は抑揚の無い声で続ける。

「美倉が泉美に話しかけてたのは、それが理由か? 皆を遠ざけてたあいつに関わろうとしたのは、自分が頼られるようになりたいって理由以外に何もなかったのか? 一欠片でも、あいつのためにって気持ちは無かったってことなのか?」

「そ、そんなことない! 私は……」

「だったら」

 続けようとする美倉の言葉を遮る飛鳥。ほんの少しだけ語気を強めて彼は続ける。

「それでいいだろ、泉美のことは。泉美はこれまでの事を謝って、皆の輪の中に入ろうとしてる。そうするように話したのは、確かに俺だ。でも美倉でもある。もし少しでもあいつへの思いやりとかそういうのが有ったなら、せめてあいつが歩み寄ってくれたことぐらいは、お前にとっても失敗みたいな言い方はしないでくれよ。どんな理由があったってさ」

「…………っ」

 言葉を失う美倉を前に、飛鳥も真っ直ぐ彼女を見ることはできないでいた。

 彼は微かな怒りを覚えていたのだ。

 泉美を説得したのが、ただ飛鳥だったというだけだ。きっと飛鳥の方が泉美のことを多く知っていたから、美倉より早く泉美の心を開く事ができたのだろう。だがそれは飛鳥にしか出来なかったことではないはずだ。同じように行動を起こしていた美倉だって、泉美と打ち解けることはきっとできた。本当にただ、飛鳥だったに過ぎないのだ。

 だからこそ。そこにどんな都合があったにせよ、遠ざけていた周囲へと歩み寄っていく勇気を持てた泉美の変化を、まるで悔いるべきことのように言われてしまうのは、どうしたって気持ちのいいものではない。そのきっかけになったのが、飛鳥でも、美倉でも、そんなのは泉美にとって何の関係もないのだから。

 顔を上げてしまったら、目の前の彼女を見てしまったら、それが自覚できるほどの明確な怒りになってしまいそうだった。

「ごめんなさいっ。私、そんなつもりじゃなくて……」

 美倉は泣きそうな声で詫びるが、飛鳥は首を横に振った。

「いいよ、わかってる。……ただ、俺も割りきれなくてさ」

 飛鳥は足元に視線を落したまま、変わらず平坦な声で続ける。

「泉美のことはもう知ってるんだろ? あいつが俺や隼斗同じようにアークに関わっていて、そして中国の軍人だったってことも」

「……うん、知ってるよ」

「なら一つだけ聞かせてほしい。泉美の立場を知ってさ、どうしようと思った? あいつが軍人だったって事を知ってさ、泉美のこと、どういう風に思った?」

「私は……」

「……関わりたくないとか、そんな風に思ったか?」

 飛鳥は無意識のうちに強く拳を握りながら、声音だけは静かに尋ねる。

 美倉は唇を噛んで、逡巡したのち首を縦に振った。

「……最初は、怖いって、そう思った」

 でも、と美倉は続ける。

「違うんだって、もうわかったよ。本郷さんがみんなを遠ざけていたのも、星野君達と同じで、みんなを巻き込みたくなかったからだよね?」

 飛鳥は頷いて、美倉へと視線を向けた。

「あいつは俺なんかよりずっと苦しい思いをしてきて、ずっとキツいものを見てきたんだ。詳しくは俺もしらないけどさ。そんなんだから、俺や隼斗よりも周りを巻き込まないように必死だった。たとえ自分が一人になってでも、そうしなきゃならないと思ってたんだろう。だから、だからあいつは……」

「優しいんだよね、本郷さん」

「っ……」

 その言葉に、飛鳥は目を見開いた。

 疑っていたわけではない。決してそんなことは無いが、それでもこうも迷いの無い答えが返ってくるとは思っていなかったからだ。

 驚きの表情を隠そうともしない飛鳥に、美倉は屈託の無い笑みを向けた。

「たとえ本郷さんが軍隊に居たことがあったとしても、今もアークっていうのに関わっているんだとしても、もう怖いだなんて思わないよ。関わりたくないだなんて、私は絶対に思わないよ。本郷さんとは、ちゃんと友達になれると思ってるから」

「そっか……」

 いつの間にか、美倉の言葉に力強さを感じるようになっていた。

 どうしてか、今なら自分の考えを打ち明けてもいいように思えて、飛鳥はゆっくりと話し始める。

「俺や、あとはアークのこと、詳しく知りたいなら答えるよ。全部っていうわけにはいかないけど、答えられる限りは、答える。でも美倉には、ホントは何も知らないでいて欲しいんだ」

「……どうして?」

「俺達の事情を知ってるからとかじゃなくてさ、そういうのとは関係なく、友達であってほしいんだ。アークとかそういう特別な理由が無くても、自分にできた友達であってほしい。……俺にとって、伊達がそれなんだ。深い理由なんてない。作ろうとして作った友達じゃなくて、いつの間にかそうなってたっていう友達がさ。我儘だってわかってる。でも美倉には、泉美にとってのそういう友達になってほしいんだ」

「星野君……」

 飛鳥にとって長らく、友人は出来るものではなく作るものだった。距離感を測って、不快ではない場所を探って、そうして打算的に作り上げていくものだったのだ。けれどそれはどこか脆いもので、ふとした拍子に簡単に無くなってしまうものでもある。

 それに比べて理由なんてなく、ただ自分と他人が有って、いつの間にか友達と呼べるようになっていたものは違った。打算なんてなくても、計算なんてしなくても、きっと無くなってしまわないものなのだ。

 泉美には、まだそれが無い。だから飛鳥は美倉にそれを望んだのだ。

「わかったよ」

 飛鳥の願いを聞き届けて、美倉はそう答えた。

「これ以上は聞かない。知らなくたって、きっと本郷さんの友達になれると思うから。だから聞かないよ」

 勝手な願いだったことだろう。それでも美倉は、受け入れてくれたのだ。

「……ありがとう」

 飛鳥はそう言って頭を下げる。

 殊勝な態度に戸惑った様子を見せていた美倉に、顔を上げた飛鳥は告げる。

「今なら、美倉も頼りになるように見える。……舞台のことだって、お前に任せられると思うよ」

「あ……」

 いくらか明るい表情を浮かべていた飛鳥だったが、美倉はその言葉に表情を曇らせた。

「本当に、私でいいのかな」

「美倉」

 不安げに顔を伏せてしまった美倉。飛鳥はただ、その名を呼んだ。

「いいんだよ。だから自分がどうしたいかってことの、一番大事な部分は見失うなよ。お前が頼られたいのは、クラス委員っていう立場があったからか? 違うだろ。頼られたいからクラス委員になったんだろ。だったら今、やるべきことがあるはずだ。自分のすべきことをやり遂げれば、周りはそれを信じてくれる。頼られたいなら、頼られるだけの結果を出せばいいんだ。……自分でいいのか不安ならさ、なおさら舞台に立って、そんで完璧に成功させてしまえばいい。そうすればそれは、お前でよかったってことになるはずだ」

 彼らしい強引な論旨展開だったが、美倉はその言葉に頷いた。

「自分を変えようと思ったって、そうすぐには変えられないさ。努力はいるし、時間だって必要だ。でもな、ここは、ここだけは、思えばすぐに変えられる」

 トン、と飛鳥は胸に拳を宛がう。

「自分で決めて踏み出すことができたら、ここだけはもう、迷っていたそれまでの自分とは違う物になってるよ。だから踏み出せ。今の自分じゃダメなら、なおさら足踏みしてないで決意しなきゃならない。それに、お前じゃなきゃ出来ない事だぜ?……やってみろよ。申し訳ないとかそんなこと思ってるなら、お前が舞台に立って全部成功させればいいんだ。後悔するのなんて、やることやって、それで失敗してからでいいからさ」

「…………」

「行け、美倉。今みんなが頼るのはお前なんだ。他の誰でもないし、間違っても俺なんかじゃない。ここで成功させて、お前はできるんだって示してこい。心配すんなって。これはピンチなんかじゃないんだ。お前の気持ち次第で、チャンスにしてしまえるものなんだよ」

「……そっか、そうだね」

 頷いて、そうして顔を上げた美倉の表情には、もう消え入りそうな弱さは無かった。

「終わってから謝るよ。皆にも、伊達君にも」

「ああ。けどさ……」

 壁にもたれ掛けていた背を話して、飛鳥はニヤリと笑った。

「伊達はそんなに弱くねーよ」

 美倉は一瞬キョトンとして、それからくすりと笑う。身をひるがえして、背中越しにこう呟いた。

「信じるよ、星野君」

「ああ、そうしてくれ」

「うん。……それじゃ、行ってくるね」

 それだけ言って、力強い足取りで走り去っていく美倉。

 その背を見送る飛鳥の元に、どこかへ行っていたはずのアルフレッドが現れた。

「もういいのか?」

「大丈夫だろうさ、今のあいつなら」

「そーかそーか。んじゃ、また展示とか見に行こーぜ!」

「相っ変わらず切り替え早いな! つーか俺そろそろ次の仕事が……」

「えー! なんだよそれー!!」

 速攻で駄々をこね出すアルフレッドを前に少々困った表情になりながら、飛鳥は講堂の方へと視線を送っていた。



 その視線の先。

 講堂裏に飛鳥のクラスメイト達は集まっていた。

 あと10分と経たないうちに、彼らの演劇の直前練習が始まるのだ。

 直前練習はリハーサルのようなものではなく、前の団体の出し物が終わるまでの間に舞台裏を使用して行う最終チェックのようなものだ。そしてそれを目前にして、この場に美倉の姿は無かった。

「もうすぐ直前練習の時間なのに……」

 水城が付けていた腕時計を見ながら苛立たしげに呟いた時、その声が響く。

「遅れてごめん!」

 息を切らしながら走って来た美倉は、膝に手を吐きながらも大きな声でそう言った。

「由紀!?」

 腕時計に向けていた視線を上げた水城は、美倉の姿を捉えると、両眼を大きく見開いた。肩を上下させる美倉の元に慌てて駆け寄る。

「由紀、あんた大丈夫なの?」

「うん、心配掛けてごめん。いろいろあったけど、もう大丈夫だよ」

 屈めていた腰を伸ばして、美倉は首肯する。

 そこに泉美が歩み寄って来る。その手には、ジュリエット役が纏う赤いスカーフが握られていた。

「美倉さん」

「本郷さん……」

 美倉は胸に手を当てると、青いマントを纏った泉美へと真っ直ぐ向き合う。

「一昨日は、取り乱しちゃってごめん。だけど、私はもう大丈夫だよ」

「……そっか」

 その言葉に偽りが無いことを感じ取って、泉美は頷いて返した。

 そして右手に掴んでいた赤いスカーフを、すっと美倉に向けて差し出す。

「練習、あと1回しかできないよ。それでも本番、できるよね?」

 美倉はそれを受け取って、力強く頷いた。

「できるよ!」

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