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第三十六話 青の空




 闇雲に探して本当に見つかるのだろうか。

 魔女の出現により国王への気遣いがきれいさっぱり、とまではいかなくとも、だいぶ減った竹葉は立ち止まり、あちらこちらにじゃぼん岩が鎮座する中で胡坐をかいて気を静めていた。


 気長にな。


 気休めだろうか、本心だろうか。

 先ほど傍についているので国王への気遣いは不要だと伝えに来てくれた魔女が紡いだ言葉。

 気長に。

 確かに。竹職人に限らず職人の道はそうそう歩めるものではない。

 何年、何十年かかっても、一歩さえ踏み出せずに終わるかもしれないのだ。

 それでは困るのだが、時間がかかることは覚悟をしておいた方がいいのかもしれない。

 魔女にこの任務に選ばれて、原符に竹職人にならないかと言われて、正直、少し、だいぶ、もしかしたら思いもよらない速度で叶うのかもしれないと、思ってしまっていた。

 調子に乗りすぎだろう。

 ただ、正規のやり方で竹職人になれず、道標となる原符からも放置状態にある以上、八方ふさがり感は否めない状況下では、陽気で短絡な思考を持ってしまうのも致し方ないのだ。


(何か打破する方法は)


 竹への想いは小さくとも確かに芽生えた。

 けれど想いだけでは叶えられないだろう。

 ではあとは何が必要なのか。

 一人で見つけ出せと言われたが、やはり原符に何か導の言葉をもらいに行こうか。

 えーやっだぴょーん自分でどうにかして-。

 とか何とか言われて拒まれそうだが、拝み倒して。


(だって俺、何も知らないもんな)


 竹について何も知らないのだ。

 教えを乞うて何が悪いのだろうか。

 考えてどうにかなる時もあれば、考えてもどうにもならない時もあるのではないだろうか。

 今回は後者ではないだろうか。


(だって、剣士になれたのだって、先生が居て教えてくれたわけだし)


 これも短絡的な思考と言えばそうなのだろうが。


(何かきっかけが欲しい)


 竹葉はやおら顔を上げて、薄雲がまんべんなくかかった青の空を見た。











(2022.10.16)



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