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第四話 年齢制限
七歳。
一枚の竹の葉が掌から浮き出て来たかと思えば、瞬時に引っ込み痣となって残る。
竹職人の証であり、この痣がないと竹職人にはなれない。
十歳。
竹職人だけしか知らない秘密の竹林へと行けるようになる。
十三歳。
竹の刃を含む色々な竹工芸品を作る為に必要な、大小様々な形に変化する刀を手にする事ができる。
十五歳。
長の了承を得て一人前になり、これ以降竹工芸品を作る事ができる。
ちなみに。
隕石を破壊する竹の刃(これ以降、必破竹刃と呼ぶ)(呼び方はそれぞれに任せる)は、水の刃、金の刃、火の刃、木の刃、土の刃を持つ剣士と闘い、剣と仲良くできたら完成。
「で。わしの掌には竹の葉の痣がないので、七歳未満だしー。もう竹職人はわししか居ないからー、十五歳になっても長から了承を得る事ができないしー。あは。竹の刃を作れないっつーか。そもそも竹職人になれないじゃん」
「いいいいいやあああああぁぁぁ!!!」
あ、血の味がする。
あ、喉が潰れた絶対。
(2022.9.25)