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第二十七話 ひえびえ




(竹への想いが生まれたかな)


 魔女の所為で壊れた天井と屋根は魔女のお情けで元通りになった原符の家にて。

 椅子に座って安らいでいた原符はおもむろに立ち上がり、遠方に森が見える窓へと近づいてはにやりと笑い、ぐんと背伸びをし、目にちらつき黒に戻ってしまった髪を摘んだ。

 艶々としている感触は変わらないがやはり弾力があるなと思いながら手を離し、その場で軽く体を動かしてみた。

 動きやすい。とても。羽のようだと言っても過言ではない。

 けれど。

 若返った反動だろうか。

 記憶がところどころ抜けていた。

 肝心な、秘密の竹林に行く感覚も。

 竹を扱う知識と感覚が残っていたのは、僥倖だったが。

 さてさて。


『そなたはなにゆえ若返ったのか』


 出会ってからこの方、最初で最後ではないだろうか。

 あんなに怒った魔女の顔を見るのは。

 けれど、反省や後悔の気持ちはさらさら生まれない。

 莫迦な質問をする。と、冷めた気持ちのみ。

 何故若返っただと。

 そんなもの決まっているだろう。

 



「さて、と。わしも行きますか」











(2022.10.11)



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