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第二十二話 贈られた言の葉
パンダに夢ができた。
ばっちゃんから贈られた言の葉で夢ができた。
この地上から姿を消した竹はそれはそれは美味しいかった叶うのならば。
おめさまにも食べてもらいたかったなあ。
一度だけ。たった一度だけ言われた。
二度目三度目がなかったのは、パンダにはわからなかった。
もう叶わないことだからそう何度も言うものではないと思ったのか。
この願いはもう忘れ去ってしまったのか。
竹そのものを忘れ去ってしまったのか。
わからない。
けれど、パンダは覚えていた忘れていなかった。
竹を食べてみたくなった。
(2022.10.7)




