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26 革命のあとの話し合い

「まず、どこから話そうか」

ふぅ、とため息をついて第一王子は私の前に座る。

「·····聞きたいことがありすぎてどこから聞けばいいのか、わからないです」


真顔で返す私に第一王子は笑い、その隣に座る第二王子は気まずそうに私から顔を逸らす。

「·····てか、この状況はなんでしょう?」

私が問うと、第一王子は堪えきれないとでもいうように吹き出した。

「また、偉く懐いたもんだね。」

私はその質問に否定も肯定もせず、無言で応える。



と、私の膝に置いていた手が誰かにぎゅっと握られた。

第一王子はそれを見てまたくすくすと笑う。


·····いや、「誰かに」とは言ったものの誰が握ってるかなんかわかってるんですけどね。右向けばすぐに握ってる人いるんだけどね。

私はギギギギとぎこちない動きで横に首を向ける。


そこにいるのは先程から異様な程にご機嫌なラヴィルさんだ。

そして、皆様の予想通り私の手を握っているのはそのお綺麗な美青年です。

なんでこんな状況になったのかといえば、アリスちゃんのおかげで回復したとはいえ首を切ったのだから、と心配しているうちにいつの間にか隣にしれ〜っとラヴィルさんが座っていた。


そして、ラヴィルさん·····。無表情が標準装備だったはずの貴方がなぜ今、私のような地味女に神々しいご機嫌顔を浮かべているのでしょう·····。


そして、なぜ私の手を握って離さないのでしょう。

そのせいで第一王子に「懐かれた」とか不名誉なこと言われてますよ〜。


「ラ、ラヴィルさん?」

「なに?」

勇気を持って声をかければラヴィルさんはその麗しい御尊顔をさらに美しく輝かせる。


「あの、手を、ですね·····、離して欲し、くて」

「なんで?」

「な、なんで、ですか?」

まさか理由を聞かれるとは思わずに私が狼狽えると、「理由がないならいいよね」とラヴィルさんがまた手にぎゅっと力を込める。


·····なにこれぇ。なにこれぇ、なにこれぇぇ!こんな状態で話聞いても全く頭に入ってこないわ!!

手汗が気になって、気になって心臓ドキドキドッキンよ!!


心の中で叫ぶ私にラヴィルさんは尚も微笑みかけてくる。

その表情は今までにないほど甘さを感じるもので·····。


年甲斐もなく頬が赤くなるのを感じる。

·····やめよう。うん。考えるんじゃない。そうだ、無になろう。


すんっと悟りを開くと、第一王子の「くっくっくっ」という笑い声が聞こえてきた。

思わず、そちらをジト目で見てしまう。笑ってないでなんとかして欲しいです。


「はぁ、相変わらず君は面白いなぁ。」

第一王子はしばらくずっとくすくすと笑っていた。


そろそろ私の額に青筋が浮かんできた頃に空気の読める第二王子が第一王子に「お、おい」と声をかける。

「ああ、ごめん、ごめん。うん、真面目な話に戻ろうか。」

第一王子はやっと笑いを潜め、少し真面目な顔になった。

「うーん、まずは何から話そうかな」


彼は思案するようにしばらく視線をさまよわせる。

「·····兄上、俺が話します。」

と、隣に座る第二王子が覚悟を決めたように一言、そう言った。

「·····そうか。じゃあ、どうぞ。」

少し緊張気味の第二王子に第一王子は優しく兄の顔で笑いかけた。

その様子をなんだか微笑ましいような、不思議なような気持ちで見ていると第二王子が私の方へ向き直った。

「まず、最初に俺が貴方が聖女候補だと知らなかったせいでこんなにも大きな騒ぎになってしまったことを心から謝罪する。」

そう言って第二王子は私に頭を下げる。


「え、ちょ!いやいやいや!!大丈夫ですって!第一、私あの時、黒目黒髪でしたし、私が聖女候補だったなんて誰もわかんなかったですよ!」

慌てて頭をあげるよう、頼むと第二王子は悔いるような顔をしたまま頭を上げた。


ちなみに、私は今も黒目黒髪のままだ。なぜ、ラヴィルさんの魔法が解けたのかと聞くと、ラヴィルさんは「後でわかるよ」と言ってそれ以上何も教えてくれなかった。



と、話を戻そう。

尚も鬱々とした表情を浮かべる第二王子に私はもう一度はっきりという。

「本当に貴方様が気にすることは無いんです。むしろ、あの時あの姿でほかの人に見つかっていたら懲罰房行きだったかもしれませんし。·····だから本当に気にしないでください。」

私の言葉に第二王子は小さな声で「すまない」ともう一度呟いた。


「俺は、つい最近までは兄上のことを嫌っていた。·····というより、恐れていた、という方が適しているか。」

しばらくの沈黙の後、第二王子が喋りだした。

突然の告白に私は第二王子を見る。



「でも、俺は父上を裏切った。」



そう言った第二王子の声は何かを堪えるように抑えた声だった。








すみません、今回諸事情により、とても短くなってしまったので後日、物語を結合させるかもしれないです。

申し訳ありません。そして、今回も読んでくださり、ありがとうございました!

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