過去・未来・現在
前作アウトサイドワールドの続編に辺ります。
なので前作を読まないと内容が分かりにくい描写になっていると思います、良ければ前作からご覧下さい。
俺がこのアルカディアに来て数年、明日は俺の20歳の誕生日だった。
ミンディ達の提案でコアディアでは盛大なパーティーをする事になった。
皆、朋美が去ってからの俺を気にして気を使ってくれているのだろう。
20歳になろうと言う俺は、身体付きも逞しくなり、見た目も大人の男性と言う感じだ。
筋肉もついて来て、中位レベルのモンスターなら一人で倒せる程腕を上げた。
この日も明日のパーティーの為、各地の知り合いに招待状を配りに行く途中だった。
エルフ族の領内に入った瞬間、猛烈な頭の痛みに膝をついた。
そのまま導かれるように進むと、祭壇の様な場所に辿り着いた。
(まさか…⁈ここはマナと話した祭壇…何故今頃…)
辺りを見回したが、何も無く生き物の気配さえ感じ無かった。
すると祭壇の方から鈴の音が鳴り響いた。
音のなる方へ振り向くと鈴が空中に浮かびそこから、光の光線が俺に向かって降り注いだ。
気がつくと俺は…。
又、見知らぬ場所に立っていた。
(何だこれは、いったい何が起こっているんだ)
辺りを手探りで触ると、ここは建物の中だと言う事が分かった。
《誰かいないか?》
俺は暗闇の中手探りで壁伝いに進み、空気の流れに沿って入り口を目指した。
建物から出ると、そこは自分の良く見た風景だった。
(あれは富士山、ここは日本…。俺は元の世界に戻って来れたのか...)
辺りを見回すと、森に囲まれた集落の様な村だった。
年寄りの数人は畑仕事をしたり、道端で井戸端会議中の真っ最中だったりと、極普通の日本の風景だった。
《すいません、ここは何処でしょう?》
俺は井戸端会議中のおばあさんに、尋ねた。
《あんれまぁ…凄い格好だべな。仮装行列でもするだべか?おまんさん迷い子だべか?此処は関東の端っこの小さな村だべ。都会に行くならほらあそこにある、モノレールさ乗って行くべさ。》
おばあさんに教えて貰った方向には確かに駅らしき建造物があり、モノレールが走っているようだった。
俺はおばあさんに思い切って問いかけて見た。
《すいません、今日は何年の何月何日ですか?ど忘れしてしまって》
《あんれまぁ〜おっちょこちょいの兄さんだべな。今日は2068年3月31日だな。》
(何て事だ、俺のいた時代より50年以上は過ぎている。何が起こっているんだ。分からない)
俺はおばあさんと別れ、駅のモノレール乗り場に辿り着いた。
駅は無人駅の様で、料金は無料で乗れるようだった。
取り敢えず俺は、自宅に戻って見る事にした。今もあればだが…。
俺の自宅の駅は幸いこの場所から数時間で辿り着ける場所だった。
手が空いた時の投稿なので、今回投稿ペースダウンするかも知れません。
気が向いたら読んで下さい。