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理想が、現実に?─3
─学校に到着した。
車窓からの見たことのない風景に見惚れていたからだろうか。学校への道のりは、あっという間に感じられた。
「これが夢世界の学校…」
驚いた。現実側の学校─真庭高校と全く同じだった。校門、表札、校舎、校庭。すべて見覚えのある光景だった。ただ、ひとつだけ大きな違いがあった─
「なんか…新しくなってね?」
─いつもより壁が白く、木が若々しく、門が堂々としていた。
…チャイムが鳴った。
「うおっ、遅刻する!」
足早に校門をくぐる。新しい世界に期待を膨らませて─