1話 転生
意識が戻った。目が開かない。が、体はしっかりあることはわかる。
『もう...だ!..ば.!』
声が聞こえる。....が途切れて良く聞こえない。
「もう、頭が見えました!頑張って!」
今、出産しているのか。自分が産まれてる最中に意識が戻るなんて.....
お、どうやら終わるみたいだ。 体に浮遊感がある。
「産まれました!男の子です!」
耳元でうっさい、とは言え終わったみたいだな。
目を開こうとするが、あまり上手くいかない。
「.....泣きま...せんね?」
「そんな.....まさか....」
うーん、泣かないと、死んでると勘違いされるのか。
.....仕方ない。
「おぎゃー!おぎゃーー!」
おもいっきり泣いた。これでいいははずだ。
「ああ、泣きました!大丈夫です。元気な男の子です!」
この看護婦さん?マジでうっさいなー、
「よ、よかったー」
「ええ、ほんと。」
よし、目が開いた。少し見えにくいが、まぁいいだろう。
おそらく、眼の前にいる2人は、親だろう。
父さんらしき方は、茶色の短髪に、碧眼、顔はイケメンの部類に入る位整っていた。
細身であまり頼りなさそうに見える。
母さんらしき方は、緑色の髪、先端に黄色っぽい色が見える。こちらも美人だが、気になったのが耳が長く尖っていることだった。この世界のことは、あまりよく知らないが、エルフみたいなものかな?
そして二人ともかなり若いとおもった。 20代前半か、10代後半、そんなものだった。
「アルさん、抱っこしてあげてください。」
俺がアルと呼ばれた母さんに抱っこされる。
「ふふ、かわいいわねぇ、ね、アナタ」
「あ、ああ.....」
なぜか少しうろたえていた。
「名前はどうします?」
「うーん、そうだな.....」
............
......................
................................長い!名前ぐらいさっさと考えろ!
産まれる前から考えられただろ!
ぐ、あ~まずい、眠気が....急に....
「うーむ、イズラはどうだろう?」
やっと出てきたか....
自分の名前を聞いたあと、俺は2回目の人生で、初の眠りに着いた。
目が覚めた。さて、イズラとして、2度目の人生を歩む訳だが、目標を決めたいと思う。
とりあえず、せっかく異世界に来たから、世界を見て回りたい。とゆうのは当たり前として、
もう一度、"神"に会いたい。いや、あれは会ったと言えるのか?
ま、いいか、
理由としては、"実験"に関して話がしたいからだ。
目的...それに、俺以外に、実験体になった人がいたのか、
どうなったのかを、聴きたい。とゆうより聴き出す。
とは言え、いまは赤ん坊の体だ、何が出来る?
.....っ あったな、出来ること。やりたくないが...
前世の8歳ごろ交通事故を起こし、左足の骨折とゆう怪我をおった。
幸い脊髄は何ともなかったが.....遊び盛りの8歳としては、入院生活は地獄でしかなかった。
暇で仕方なかったので、自分の体に意識を集中させた。
そしたら、"何か"が引っ掛かった。動かないか試してみたら、結構あっさり動いた。
速く動かそうとしたら、速く動いたので、どんどん速くしていった。
"何か"が体を循環させるのに1秒もかからなくなった。
.....そのとき、ぷつんとゆう音と共に身体中に激痛が走った。
まるで、身体が今にも弾け飛びそうな痛みは、声も出せなかった。
その痛みは半日近くも続いた。....今思い出してもぞっとする。 よくショック死しなかったな....
その日は疲れ果てて寝てしまったが、次の日、骨折したはずの左足が、自由にうごいていた。
これには、医者もリハビリの先生も驚いていた。
...当時はよくわからなかったが有り得ない事だったんだな~
それ以降、"何か"を動かすことは無くなった。
そして、自分の異常に気付いたのは、体育の授業だった。
クラスで1番速いやつが、とても遅く感じられたのだ。
自分ならもっと速く走れるのに.....と
このときは、半信半疑だったが、確実になったのは、テストのとき。
分からない問題を、考えていたら気付かない内に鉛筆を握りしめていたらしい。
テストが終わったとき、鉛筆の一部が砂になっていた。
.....化け物だなぁ。
よって、"何か"を思いっきり速く体の中を循環させると、身体能力を大きく引き上げる効果があるらしい。
その際、痛みを伴う。
赤ん坊にできるのはこれくらいかな?
幸い"何か"が身体の中にあるのがわかる。
.....仕方ない、かぁ。
.......
ゆっくりと、"何か"を動かす。右腕、左腕、右足、左足....しっかり、筋肉を意識して....
どんどん速くしてゆく....3秒...2秒..1秒....そのとき、
'ぷつん'と音がなる。
「ーーーーーっ!」
身体中に痛みが走る。意識が飛びそうだが、痛みで遮られる。
それは、地獄、意識を飛ばそうとしても飛ばせない。痛みが続く。
声が出せない、それは、赤ん坊だからか、痛みがひど過ぎるからか....
....20時間はたっただろうか?辺りが暗くなりもう一度明るくなりかけた頃、痛みが治まり始めた。
途中、何度か親が来たが異変には、気付かなかった。
声をだしてないし、目をつぶっていたため寝ていると思われたんだろう。
疲れた、とてつもなく眠い。
次起きたら、試したいことがあるしもう寝てしまおう。