昔話ep1
僕には根性がない。
生まれた頃は蟻に恐怖した。
物心ついた頃から、地元の祭りの出し物に恐怖した。
小学校に上がった時には蛾以外に恐怖を覚えなくなる。
その頃から度胸と根性がないことに気づいた
。
小学校の頃は太りすぎていて彼女とか恋愛とかそういった類いのものは縁のないことだった。痩せたら付き合いたい。何人に言われたことか。
中学に上がり、病にかかった、真夏の蒸し暑い日に40度近い高熱。更に胃腸炎、強いて言えば、地獄。
それも中学最後の夏休みだ。四文の三を家で過ごした。布団と風呂を往復しての繰り返し。シャワーまでは這うようにまさにゾンビだ。
そんな生活が終わり、学校も始まる。
口々に誰?と言われるそう、89キロが63キロまで痩せたからだ。
そんな僕にもついに彼女ができる訳で、中3~、もう宝物のような気持ちでつきあった。一年付き合って、親友からお前の彼女浮気してんぞ。衝撃的な発言を受けた。世界がひっくり返ったかと思った。
内容は平日3年の独り暮らしのアパートに入り浸っている。まぁ、そこまでしたら黒なわけで、高1のクリスマスイ。僕は初めて失恋をした。
偽善ではあるが、なるべく、僕が悪いようにして別れた。どんな気持ちなのか、頭ごなしに怒鳴れるほど僕はまだ度胸もなくて、ただ、メールでさよならした。着信が何度か来ていたが出なかった。いや、出れなかった。何て言えばいいのかすらわからなかった。
次の日部活の皆が慰めの会という名目で家にご飯を食べにきた。その夜、彼女が、、渡しそびれたクリスマスプレゼントと手紙を置きに来た。みんなの前で号泣した。
皆「あれ?!泣いてんの?」
慰めのなの時もなしに笑い者にされ、笑いを買うが手紙をさらすと全員泣いていたのはいい思い出だ。
ちなみに元彼女は、別れてからすぐに別の男と付き合い今では母である。返す言葉がない。