雑文エッセイ「記念日と備忘録日」
さて、世の中には色々忘れてはいけない『日付』というものがある。もしくは覚えておくと有利になる『日付』とか。
で、歴史上の出来事なんかは後者だろう。そう、赤穂浪士の討ち入りが何年にあったか?なんてのはクイズ番組に出演した時くらいしか出番がない。←しかも絶対出題されるとは限らない。
でも同じ歴史上の出来事でも太平洋戦争や東日本大震災等の出来事は忘れてはいけない『日付』として記憶に刻まれているはずだ。
で、そんなスケールの大きい事でなくても日々の暮らしで忘れてはいけない『日付』というものは結構ある。
その代表格が自身の『誕生年月日』だろう。これを忘れると自分が今何歳なのかも判らなくなるからね。
因みに昔は年号で『日付』を覚えたものだけど、さすがに2回も改元を経験すると変換がムズい。なので自然と自身に関して覚えておかねばならない『日付』は西暦に移行した。
因みに歴史上の『日付』は明治以前と以降では1年の区分けが旧暦と新暦で違うので年はともかく月の変換が面倒なのは学生諸君ならば身に染みているはずだ。←現代の七夕が雨の多い梅雨の終わりの時期で、結構な確率で当日天の川が見えないのは旧暦と新暦のずれが原因です。
因みにこの時期に結婚すると幸せになれるという言い伝えられている『ジューンブライド』が、天候的には恵まれないケースの多い6月なのは地域差が原因です。
うん、欧州の風習をそのまま極東に持ってくるとこんなハプニングも起こるんですね。
で、自身に関するもので『誕生年月日』以外に出番があるのは最終学歴の『卒業年』と『入社年度』だろう。これは大きな組織に所属すると結構頻繁に使われます。
ここでも素人作家さんなんかはアカウントを取得した年でキャリアがバレますもんね。←現在の最古参は、なんと『21年生』だっ!
とは言え、自身『だけ』に関する忘れちゃならない『日付』ってそんなにないはずです。でもこれが他の人と絡むモノまで範囲を広げると途端に増える。
まず家族持ちならば家族全員の誕生日と年齢は把握しておかないとならないはずだ。更に恋人同士だと初めて出会った日とか、初めてデートした日とか、初めて結ばれた日とか、もう毎日が記念日かよっ!と突っ込みたくなるくらい情報が増える。
更に目出度くも結婚まで進んだカップルは『結婚記念日』まで追加される。ははは、覚え切れねぇよ・・。
なのでどうしても忘れてはならない記念日はカレンダーに赤丸を付けておく事をお薦めする。勿論余白にはなんの記念日なのかも書いておかねばならない。
因みに毎年6月19日は太宰治の記念日で『桜桃忌』と呼ばれています。これは太宰治の命日と誕生日に由来します。
それに対抗した訳ではないでしょうが、芥川龍之介の命日である7月24日は『河童忌』と呼ばれているらしいです。で、なんで『河童忌』なのかというと芥川の代表作のひとつである『河童』にちなんで名付けられたんだとか。
まっ、なんにしても記念日は増え続ける宿命なのでしょう。だからたまに忘れていたとしても笑って許してあげてねっ!えっ、駄目?
-お後がよろしいようで。-