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桜姫の寵愛  作者: 知恵紅葉
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決着

「きゃあーー、いやーー、こっちにこないで!」


「来るな!こっちに来るな!あっちにいけ!」


二体の妖魔が川に沿って逃げていた町の人達を見つけ殺していく。子供、大人、そこにいた全員の口から悲鳴が上がり一斉に逃げ出す。


全員殺される。そう思った瞬間ドン!と雷が二体の妖魔の上に落ちる。


「もう、大丈夫だ。心配ない。俺の後ろにいろ」


空から舞い降りるように登場する信近。


町の人達は信近が神様のように見えた。安心からかほとんあの人達が泣いて喜ぶ。もう大丈夫だと。自分達は助かったのだ。


「寧々、お前はここに結界をはれ」


「はい。お父様」


寧々は町の人達を守る大きな結界を作る。


寧々が結界を張り巡らしている間に新たに現れた三体の妖魔を倒す。


「寧々、できたか」


「はい」


強固な結界を張り終わる。


「寧々はここで町の人達を守れ」


「わかりました」


町の人達に近づきもう大丈夫だと声をかけていくが、心の中ではこれでもう何もしなくていいと喜ぶ。


「残りの者は私についてこい。妖魔を倒しに行くぞ」


「はっ」


門下生達が信近の後に続く。


暫く走っていると前方に五体の妖魔を見つける。


「(チッ、まだこんなに残っているのか。今見つけた五体もさっき倒した五体も大して強くはないが、これ以上闘えば力を消耗する。それはまずい、何とかしてこれ以上の戦闘は避けなければ)」


この力は本来未桜のもので信近のものでは無い。無理矢理使っているに過ぎない。


そのため、未桜が使える力の1割にも満たないちからしか使えない。この力は歴代の当主が未来の当主達の為に残したもの。


そのため当主じゃない人が使う消耗が激しい。


どうにかして妖魔との戦闘を避けようとするも門下生の一人が妖魔に気づき信近に報告する。


「当主。前方な五体ほど妖魔がいます」


早く指示を出してくれと目で訴える。


信近は至らない事をした門下生を心の中で罵倒する。


「二体は私がやる。残りは二人一組で確実に倒せ」


今ここに門下生は六人いる。二人でなら倒せるだろうと判断する。


「ここではなく遠くで戦闘しろ。寧々達の所からここはあまり離れていない。万が一があってはならん。いいな」


「はっ」


町の人達を気遣って言っているのだと感激する門下生達だが、実際は桃志郎が妖魔を全て倒すまで何処かで隠れてやり過ごそうとしていただけ。


「行くぞ」


信近の合図で一斉に妖魔に向かって襲いかかる。


信近は二体の妖魔を引きつれ誰もいないに移動する。誰もいない事を確認してから妖魔二体を倒し洞窟の中に入る。


「何だ、これは」


洞窟の中に書かれているものをみて驚く。


ドサッ。信近は後ろから誰かに殴られて気を失う。




「ここが桐花家か。ここさえ壊せばこの西の結界は崩れる」


竜胆丸は桐花が張っている結界を壊すため屋敷の中に入る。


暫く結界が張られてある部屋を探すが一向に見つからない。人一人いないので脅して聞き出すこともできない。そんな状況に苛立ちを覚える。


屋敷を壊そうとするが協力な霊力で守られていて大した傷にすらならない。


「クソが」


とうとう怒りが頂点に達そうとしたとき一つの部屋に入ると倒れている人間を見つけた。


ニヒッ。


凶悪な笑みを浮かべその人間に近づく。


妖力でその人間に攻撃しようと手を伸ばすと同時に莫大な霊力が自分に近づいてくるのを察知し急いで妖力で自分を守る結界を作る。


屋敷が破壊される大きな音がすると同時に竜胆丸にぶつかる。


「クソ、クソ、クソ、クソがーー!誰だ!許さん、許さんぞ!殺してやる!絶対殺してやる」


上半身の左側が今のでなくなる。血反吐を吐きながら姿さえ見えない相手に怒鳴り散らす。


そのとき、空から白い何かが降りてきた。ふわりと袖を蝶のようにしなやかに広げる。


「それは、無理だ。お前はもう死んだからな」


竜胆丸の後ろに立ちそう言い放つお面。


倒れている人間に近づき抱きかかえる。


「ふざけんな!お前は若桜桃志郎だな!殺してやる!この世で最も惨い殺し方をしてやる!お前を殺して俺は魔になる!俺をこんな目に合わせてただで済むと思うなよ!」


桃志郎に襲いかかろとする前に林道丸の頭が床に落ちる。


「さっき言っただろう。お前はもう死んだって、ここに来てすぐお前の首切ったんだが気づかなかったか」


桃志郎は消えていく林道丸に冷たくそう言い放つ。


「もう大丈夫です。安心してください。必ず貴方を守ります。未桜さん」


自分の腕の中で気を失っている未桜に向かって優しく微笑む。


未桜を安全な場所に連れて行こうと桐花家の結界が張られてある部屋を探しに行こうと立ち上がる。


すると、いきなり扉が目の前に現れる。


バンッ。


扉が開き桃志郎に中に入るよう促す。


「わかった。そちらに行こう」


未桜を抱えて扉の中へ入る。



「ここなら安心だな」


中に入った桃志郎は歴代桐花家の霊力を感じた。


未桜を横にして部屋から出ようとしたとき一人の霊が桃志郎に「ありがとう」と礼を言った。


桃志郎はその霊に頭を下げ、部屋を出る。桃志郎が出ると扉が閉まり消えた。


「さて、さっさと終わらせるか」


一番強い林道丸はもう倒したので大した妖魔は残っていない。桜の花びらで残りの妖魔が何処にいるか捜す。


「そこか」


残りの妖魔の居場所を把握し一番近い所に一瞬で移動する。


残りの妖魔は七十八体。


腰に下げていた刀を抜いて妖魔を倒していく。桜の花びらで町の人達を守り妖魔の足止めをする。


大した時間も掛からず全ての妖魔を桃志郎一人で倒した。


妖魔全て倒すと町を守るように舞っていた桜の花びらを消し、未桜の様子を確認するため桐花家に戻る。

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