後輩くんと私②
先輩、お待たせしました!
お店向かいましょう…って、なぜそんな大人数で待ってるんですか…?
え?!先輩が誘った?!
の、飲みに、って、そういうことじゃ…えええ…
まあ、ここでこうしててもなんですから、歩きますか…
でもこの人数で、金曜の夜…入れるお店があるかどうか…
そもそも、僕は先輩と2人きりで行く予定だったんですけどね…
お店だって、こんな大人数で入れそうな安い居酒屋じゃなくて、洒落たお店に行くつもりで…
念入りに店選びしたんですけどねえ………これは入れない…というかもったいなくて行けない…
なに、驚いた顔してるんですか、先輩。
2人で飲みに行くなんて、想像もしなかった…んですね…
先輩にとって、僕と2人きりって、そんなにありえないことなんですか?
はあ…なんていうか…意識してもらえなすぎて心折れそう…
落ち込むな、って、先輩、ぜんっぜんわかってないでしょう…
ていうか、聞き流してますよね…
ねえ、先輩、先輩って今、彼氏いないんでしたよね?
じゃあ、好きなタイプは?
もしかして、年上好きなんですか?
今まで付き合ってきた人ってどんなかんじの人ですか?
…なぜ、僕がこんなに根掘り葉掘り聞くのか、少し考えてみてもらえませんかね…?
そんな風にはぐらかして…先輩ってずるいひとですよね…
あーあ。もう、今日はほんとに飲みたい気分ですよ。
安い酒でいい…早くどこか探して入りましょう。
…この会話の流れで「仕事のストレス溜まってるの?」って、聞きます…?
今日また怒られてたって、そういうとこは見てなくていいんですよ…もう…!