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レイチェル・アラヴァスタ  作者: リルル・ガランド
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Aランクハンター

ハンターギルドにAランクハンターのアドルとチェルジが入って来た。

今、ランク上昇中の2人組だ。2人は迷わず受付に行く。

「ダブルS、レイチェル・アラヴァスタの事を教えてくれ」

「・・・その名前は口にしない方がいいですよ。彼女は耳がいいのか・・・ウワサ話をしているだけでも近づいて来るんです。それにあなたたちはまだAランク。ギルドの定めたダブルSを取得してください」と、受付嬢は言う。

「・・・ウワサ話ね。それだけで十分だよ。倒してみせるさ」と、緑髪のアドルは剣を肩に担いで出口へ歩き出した。弓使いチェルジも後を追う。

「レイチェル・アラヴァスタって知ってるか、チェルジ。」と、アドルは聞く。

「おい、まさか・・・それでウワサ話をしているとか言うんじゃないだろうな」

「あれ?ダメか」と、アドルは言う。

「ダメに決まっている・・・おいおい、何の当ても無いのかよ」と、チェルジはガッカリする。

「だから聞いていけばいいのさ」と、アドルはすれ違った商人らしき男の肩をつかみ、話しかける。


「なんだ?」と、商人らしき男は言う。

「ちょっと聞きたい事があるんだ。教えてくれないか?」

「あの小娘を探しているのか」と、商人らしき男は言う。

「まあ、そうだ。自分のためにな・・・」と、アドルは答える。

「正直に言う。止めておけ・・・特に賞金目当てならな」と、商人らしき男は言う。

「知ってるのか、おっさん」と、アドルは商人らしき男の胸倉をつかむ。

「いや、知らん。ただ西の廃墟で見ただけじゃ。あれは近づかない方がいいとわしは思う」と、商人らしき男は冷静だ。

「ちっ。いい情報をありがとうよ、チェルジ恵んでやりな」と、アドルは手を離して去っていく。

「すまない、おっちゃん」と、チェルジは1ヴァールを渡して去る。


2人が西の廃墟に着くと・・・レイチェル・アラヴァスタはいた。


まるで2人を待っていたかのように。


「私が呼んだのよ」と、レイチェルはつぶやく。


チェルジは魔力封印の魔法陣を矢先に刻み、矢を放った。

レイチェルの脳天に直撃する。


「・・・」封の一文字がレイチェルから言葉を奪う。矢が直撃した事よりも言葉が出ない事に動揺しているレイチェルは戸惑う。アドルはその隙を逃さず、腹部を蹴り上げた。


レイチェルは腹部を蹴られて廃墟の中を転がっていく。

「おい、チェルジ」と、剣使いがレイチェルに斬りかかる。

チェルジと呼ばれた弓使いは何も言わず、魔力を込めた矢を放つ。


レイチェルの影を射貫かれた。レイチェルは動けない?指一本さえも。


剣使いの剣がレイチェルの右腕を切り落とす。


レイチェル・アラヴァスタは不思議に思う。

おかしいよ、父ちゃん。痛みを感じない。


続け様の斬撃でレイチェルは首を落とされた。

「はっ。しゃべれなければこっちのもんだ」と、剣使いの剣はレイチェルの心臓を突き刺す。

「やったな、アドル」と、チェルジは言う。

「ああ、やったぜ、チェルジ」と、アドルとチェルジは手を叩き合う。

「これで1000億ヴァールとはな」と、チェルジはつぶやく。

「ああ、笑いが止まらねぇ」

「まったくだ」

「がはははは」と、2人の笑い声は廃墟に響いた。


レイチェル・アラヴァスタは考える。

私の血は私の意志で操れるようだ。首、右腕、胴体・・・赤い糸でつながっているのがわかる。

血でつながっている。

お兄ちゃんたちを縛れないかな。


チェルジがレイチェルの首を拾う。首の下の血液が伸びていく。

「おい!」

「何だよ」

「まだ生きているぞ!」と、チェルジは叫ぶ。

「頭を投げろ!」

「そら」と、チェルジは投げる。

アドルは剣でレイチェルの首を真っ二つにした。


レイチェル・アラヴァスタは考える。

脳の働きが止まる?いや、今考えているのは何なのかな?


「急いで死体を集めて燃やせ」と、アドルは叫ぶ。

「わかった」と、チェルジは死体を集めて行く。

アドルはレイチェルの胴体を。チェルジは首と右腕を。

2人はそれを一ヶ所に集めて、置いた。


チェルジは弓矢にまた魔法を付与している。

無詠唱だ。そして炎が弓矢に宿る。

その弓矢が集められたレイチェルの死体を焼いた。


激しい炎が舞い上がる。

「今度こそやったか?」と、チェルジは言う。

「まだ油断するな・・・ダブルSって言うのは伊達じゃないって事だろ?」

「ああ、そうだな」と、チェルジは頷く。


レイチェル・アラヴァスタは考える。

私は炎を操れた。炎が私になっていく。私の血と肉になっていく。

炎を纏って私はお兄ちゃんたちに近づいて行く。


「化物め!」と、チェルジは弓矢に氷を付与している。

その弓矢が放たれる。

アダルは斬りかかってくる。


レイチェル・アラヴァスタは思う。

でもそれが何?


アドルの剣を溶かして、チェルジの弓矢は燃やして・・・。


引きつった顔をした2人にレイチェルは近づいて行く。


血がお兄ちゃんたちを縛り上げている。


「逃げれない気分はどう?」と、レイチェルは聞く。


アドルとチェルジの2人は仲良く首を横に振る。

何度も何度も。


レイチェル・アラヴァスタは考える。

アドルは泣いている。チェルジは私に謝っている。

何を許すの?


魔力レヴァン根源ティン


赤い糸は2人の胸に穴を開けた。



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