なんだこれ? ※作者はごく普通の一般人です。危険な思想、思考は持ち合わせておりません。
俺の月曜日は陰鬱な気分から始まった
人は言う。
お前は駄目だと。
お前は出来損ないだと。
もっとしっかりしろとしたり顔で言ってくる。
だから私も言おう。
声を大にするわけではなく、かといって卑屈になるわけでもなく。
身勝手な主観を押し付けてくる不作法者に、礼儀と礼節を重んじる隣人として。
当たり前のこと当たり前のようにを淡々と言ってやろう。
貴方に何がわかる?
貴方は私の何なのだ?
私を乏しめていいのは私だけだ。
何の権利も権限も義務も義理も持たない者に私を批評も非難もされる謂れはない。
他者を貶めて。
他者を辱めて。
それを恥と自覚できない人格に憐憫の念が湧く。
己を高めるでなく、他者を蹴落とすことでしか安堵を得られない貴方は可哀想だ。
私は同情を超えた憐みの思いから涙を禁じ得ない。
どうか気づいてほしい。
どうか改めてほしい。
貴方も私も何も変わらない欠落者であることに。
貴方も私も欠陥を抱えた人間であることに。
物事を頭から否定する愚者に成り下がらないで。
全てを受け入れろとは言わない。
それでも。
だとしても。
分かり合う尊さを知る賢者を目指しましょう。
それはきっと貴方の力になってくれる。
それはきっと貴方を裏切らない。
「さあ、だから一緒にズビダー教に入りま――」
――バタン――
俺はそっと玄関の扉を閉めた。
昨今。このような輩は撲滅されたと思っていたがそうではなかったらしい。
何も新興宗教が悪いとは言わないし、全てが悪だと言うつもりもない。信仰の自由は法律でも守られている立派な権利だ。好きなだけ行使すればいい。
だが、だがしかし。
明け方前にいきなり押しかけて来て、変な壺を買わせようとしたり、入信を勧めてくるのはやめて欲しい。
ぶっちゃけ迷惑だ。
人を救う前にまず自分の行いを顧みろ。
人様の迷惑を考えられない奴が偉そうに能書き垂れるなと俺は言いたい。
俺の月曜日は陰鬱な気分から始まった。
なんだこれ?