立ちはだかる脅威の壁~中篇~
グロ目の表現が今後使われます…m(_ _)m
更に文章力が足りないせいで読者様に明確なシーンをお伝えすることが出来ていないと思います(泣)
いつも全力で執筆、投稿していますが実力が追いついておりません。
それでも読んでくださる方はどうぞこれからよろしくお願いします!!
立ちはだかる脅威の壁~中篇~
鋭く研ぎ澄まされた駈の刀が新型の装甲兵器を襲う。
対し、装甲兵器は両腕に装着された赤黒い凶刃で刀に迎え討った。
二つの凶刃が殺意を孕んで交差し、ギリギリと鬩ぎ合ったのも一瞬、もう片腕の赤黒い凶刃が少女の首を目掛けて振るわれた。
が、軽く身を引きそれを回避し、体勢を低くして再び斬りかかる。
足許を狙った少女の行動は容易く見破られたのか、赤黒い両刃が生身を斬り細裂こうとし―――――――――
―――――――そう、見破ってもらわなければこちらが困るんだよ。
―――――――所詮予想は出来てもそれを利用した策には気が付かない。
カアァァァァンッッッ!!
鈍い音にまじり甲高い高音が辺りに響き渡った。
撥ね退けられたのは数多の殺害を繰り返した罪深き凶刃。
手首を捻りその大鎌は双肩を切断し、装甲兵器の頭部へと狙いを定めた。
「――――駈ッッ!!」
血で構築された大鎌を得物とする少年の合図と共に、膝辺りの少女が刀を頭部に投擲した。
カィィンと弾かれた刀は、されど役目は十分に達成できた。
刀に刻まれた一線の軽傷こそがその狙い目、そこに大鎌の切っ先が的確に入り込んでいく。
そこであろうことか、少年は大鎌の柄をするりと手放した。
重力に従い力なく落下する筈なのだが……大鎌はその常識を見事に覆した。
まるで遠隔操作されているが如く、先ほどと同じ安定感で傷を豪快に引き裂いた。
その間に少年と駈と呼ばれた少女が夫夫別方向に装甲兵器から距離をとる。
勢いのままに大鎌は大きく弧を描いて頭部を斬った。
その刹那。
装甲兵器の胴体に装着されていた突起が一斉に蠢き、同時に破裂して爆音を響かせたのだ。
周囲には硝煙が立ち込め、一気に視界が狭まる。
―――――――やっぱり、か。
予想は的中、事前に作戦を伝えておいて正解だったと口角を歪ませる少年と、驚きに目を見開いて固まった少女。
と同時、耳の鼓膜を突き破るような爆発音が鳴り響いた。
装甲兵器を中心に円形に炎が噴き出、燃え上がる。
回避した二人は目前の光景を見詰め、炎が収まり始めたところで同じ場所に集まった。
「―――――生きてるかな?」
口を開き問うたのは不安げな表情をした駈。
「―――――生きてるも何も最初っから生きてなんか無いよ、機械なんだから」
未だ覚醒中の少年、鴉煉の口調は変わらずだが、口許は僅かに弧を描き、双眸は一層鮮血のように赫い。
「これが自爆だと思う?駈は」
「………え?違うの?いくらなんでもあんな高温の炎には耐えられないでしょ、きっと溶けちゃってるよ。核が取れなかったのは残念だけど、取り敢えず討伐対象は始末したんだから怒られることなんて無いって」
苦笑を交えて言う少女は、しかし少年の纏う禍々しさが霧散していないことに疑念を覚えた。
信じがたい予感が脳裏を過ぎり、息が一瞬詰まった少女は覚えた疑念を露にして静かに問う。
「………死んで……無いの?あの烈火の中心にいたのに?…………本当に?」
「きっとそうだと思うよ。殺意が全く消えていないんだから。流石新型の兵器だよ、見たところ外傷は………無い、みたいだね」
硝煙が大気に溶け込んでいくように、辺りの視界は晴れていく。
その中に、数多の生命を無情にも収奪し残酷を極めた、これこそ闇に相応しい殺戮兵器が佇んでいた。
斬り離した両肩、斬り払った頭部もいつの間にやら綺麗に接着されている。否、時間が戻ったとでも言えるほどに継いだ跡すら確認できない。
しん、と互いに対峙しながら沈黙が流れる。
チャガッッ!!
幾秒後、戦々兢々とさせる銃口を標的へと構え、それと同時に二人は散開した。
「<顕現せよ>」
疾駆した少年は息も乱さずに詞を詠唱、利き手に現れるは禍々しき血の大鎌。
同じく散開する少女は奥歯を噛み締めながら、懐から在り得ぬ長さの刀を取り出し逆手に構えた。
彼らの背後に続けざまに連射される銃弾を己の速さのみで回避しながら、闇の大地を駆ける。
再び、有意義な戦いの幕が開かれた―――――――――――――
今回も読んでいただきありがとうございます(^▽^)
嬉しい限りですミ★
今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m