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ふっかけられる奴とふっかける奴

 1時間程して村長とか言うジジイ達がやって来た。


「あの、貴女なら村を救えるのでしょうか?」

「おう、死人は絶対出さないぞ。

 ただし、家屋の保護とかは無理だな。大事な物は地下や石造りの建物に集めておけ。なけりゃ入口が一つしかない地下とかに入れておけ」


 後はまぁ、頑張ってもらうしかない。


「では、老人と子供は教会に。家財も少しならば教会の地下に置いておきましょう」


 後ろにいたシスターがそう言いながら前に出てきた。そのシスターはフードを深く被っている。


「なら女も匿ってくれ。

 男は教会を中心に柵を作って周囲を囲う。んで、お前等馬鹿はその間見張りだ」


 残った青年団に告げる。


「ポールは指示してやれ。わかんだろ?」

「は、はい!」

「俺は準備する。

 さて、ことを構えるって事は俺等に依頼するって事で良いんだな?」


 村長とシスターを見る。二人はハイと頷いた。なので、すぐに契約書を書く為の紙を取り出して二人の前に。

 金は農園の依頼の三倍だしてやる。

 村長とシスターは俺を軽く睨む。


「勉強代だ。為になったろ?

 冒険者が来るまで素人が勝手な判断でゴブリンを殺しちゃいけないって」


 ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべてみせると、シスターは前に出た。


「貴女には人の心は無いのですか!」

「別に金じゃなくても良いぞ。

 俺達に有益になる物でも良い。例えば、この農園にくるゴブリンをどうにかするって依頼だと元の報酬にプラスして俺たちの泊まる宿が半年間飯代を割り引いてくれるって報酬で受けた。

 お前達はどうする?あ?」


 尋ねるとシスターはしばらく目を瞑り、そして、村長に向き直る。そして、何かを尋ね、村長は困った顔をシスターと俺の間で何度か往復させる。


「私はそれで構いませんが、本当に宜しいのですか?」

「本人に聞いて、賛成するのであれば、この際致し方ありません」


 何やら話し合っているが自分達は未だ何も解決してないって言うの忘れてないか?


「早くしろー準備も碌にできずに死ぬぞー」


 急かすとシスターはこちらを振り向いて俺を睨みながら告げた。


「私が優秀な聖職者を紹介します。

 見たところ、貴女方には奇蹟を扱える方はいらっしゃら無いようです」

「聖職者?

 んー……どのくらい優秀だ」

「少なくとも、今は修行の身ですが後々は私よりも優秀な聖職者になれるでしょう。

 また、弓の扱いにも長けています」


 シスターは言うと被っているフードを取る。エルフだった。


「なるほど、コイツァ面白い。

 ソイツ呼んで来な。本人の意思確認して可能ならそれで助けてやる」


 分かりましたとシスターは家を出る。村長は気まずそうに俺とポールを交互にチラチラ見てるしポールも居心地悪そうに俺をチラチラ見ている。

 暫くすると、家の扉が蹴破られたかと勘違いせん勢いで開く。


「やります!僕冒険者になります!!」


 一人のシスター見習いがそう叫んでいた。

 村長は年齢からは考えられ無い速度で俺の後ろに隠れたし、ポールも身構えていた。俺?俺は反応出来ずにただただ座ってただけよ?


「何だテメェ?」


 代表で尋ねてやると村長が教会にいる見習いシスターですと教えてくれた。


「お前もエルフか?」

「はい!」

「冒険者になりたい」

「はい!」


 元気だけは一丁前。

 インベントリから弓矢を選択する。この弓は機械弓とか言われるそれで簡単に言うとコンパウンドボウだ。滑車とケーブルに梃子の原理で動く最強の弓。

 因みに名工と名高いドワーフ共に見せても中々に高く付いた。カーボンが何じゃこりゃレベルらしい。木と金属製なのでクソほど重くなる。

 実用性はかなり低いと言われた。作れ無い事はないが文字通り木と鉄で重量は半端ないし滑車とかの細工が強度との折り合いで値段をべらぼうに高く引き上げている。

 故に普通の弓に魔術を乗せた矢を放つ方が安上がりなのだ。


「これをやる。

 よろしく。俺はマクミランあっちはポール」

「ジブラルタルです!!ありがとうございます!よろしくお願いします!!」


 ジブラルタルは目を輝かせて頭を下げる。序でに矢筒と矢を30本プレゼント。


「ポール、ジブを連れて村に準備に行け。

 ジジイ、この村で1番高い場所連れて行け」

「は、はい!」


 こうして作戦は開始された。

 俺たちの闘いはこれからだ!!

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― 新着の感想 ―
[一言] センセのご活躍にご期待ください! 多分マクミランの字名はノンナ。間違いない。
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