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後任に申し送りする奴と鹿狩りに行く奴

 パーティーを結成して俺達のパーティーが使える宿屋を紹介して貰い宿と交渉する。その宿をベースとする事でパーティーに属するメンバーは定額で宿に宿泊したり食事等を安くできるのである。

 所謂ギルドハウスみたいなもんだ。此処を拠点に冒険するのが冒険者だ。そして、俺達のベースは微睡の黒猫亭と言う名前である。


「部屋は二つで」

「あいよ!」


 微睡む黒猫はどこに行ったと言わんばかりに威勢の良い返事。ギルドの発行する証明証を見せれば亭主は何の文句もないと頷いた。


「あ、ポールは箱舟に行って確り引き継ぎするんだぞ。

 俺はお前の仕事が終わるまでその辺で遊ぶ」


 そーゆー訳で狩りに行って来るわとポールの肩を叩いて部屋に向かう。部屋に入ってやる事は無線機の設置。無線機は文字通り無線機だ。

 正確に言うとリスポーンビーコンと言うのが正しいがゲーム上は無線機なので無線機だ。出来る事は俺が死ぬと一回だけ此処で蘇生する。

 どんな状態で死んで、どこで死のうが無線機を置いたところに蘇生する。なので、このベースがない時は人が絶対来ない教会の鐘楼の更に上とかに仕掛けていた。

 それと服装も変える。ゲーム中のキャラは性別女で作ったので俺は男だが女の体だ。ゲーム中の衣装はほぼコンプリートした。

 何時もはパーカーにカーゴパンツとPMCな格好だが、元々はそんな地味な格好よりも中々に尖った格好が好きだった。

 デジタルの都市迷彩ポンチョにハイカットの登山靴とレギンスに七部の短パンを履いていた。ポンチョの下は黒と白のアロハと蛍光黄色のビキニで中々にいかれた格好をさせてその上からチェストリグを纏い、ポンチョは前をたくしあげていると言う格好である。

 エロいのええやんってやーつー。

 武器はAS Valと呼ばれる特殊作戦用消音突撃銃。ゴブリンやオーク、デーモンぐらいまでなら余裕で殺せる。オーガは中々に大変。

 まぁ、今日は久しぶりに狩りに行こう。

 鹿とか猪とか。肉はギルドに持ち込めば買い取ってくれる。加工して自分達が食う分にも出来る。

 カウンターに向かい、亭主を呼ぶ。


「はい何ようでしょう?」

「狩りに行ってくるが肉は欲しいか?」

「量により食事は更に値引きさせていただきますし、買取も行いますよ」


 満面の笑みで返された。


「了解。

 期待して待ってろ」


 狩りに行くのならアサルトライフルを使わなくても良い。

 狙撃銃だ。30口径ぐらいで。街の外に出てから武装。本日の銃は三八式改狙撃銃。鹿とかなら6.5でも充分。服は着替えたけど森に入るなギリースーツだ。森に入り適当な獣道を探す。

 それを辿って歩いて行く。こう言うのを忍び猟と言うらしい。そして、水場を見つけたので近くに待機。


 この体の良いところは餓えも渇きも感じないし、睡眠も必要ない。人間として欠落している。勿論、食事を取る方は出来るがトイレはないので気を付けないと面倒臭い事になる。

 なので大所帯になってきた黄金の方舟は少しばかり居づらかったのだ。

 そして、狙撃位置を決めて1時間。鹿が水を飲みに来た。

 しかし、なにやら周囲をやたらと警戒して水飲み場にやってこない。若いメスだ。何だろうか?


「……」


 息を殺して待つ。暫くすると鹿が漸く木から出て来て水場に近付く。そして、水を飲み始めた。

 心臓に狙いを付けてその動きが止まる瞬間を狙う。そして、今というタイミングに合わせて俺の位置の対角線上に何やら飛び出てきて、その後に合わせて鹿は逃げていった。

 飛び出てきたモノを確認すると素人っぽい冒険者連中が何かから逃げる様に水場に飛び出て来たのだ。

 連中から遅れるように小猿のような生き物が5匹飛び出てくる。ゴブリンだ。


「逃げろ!

 クソ!やっぱりやめとけばよかったんだよ!ゴブリンに手を出すのは!」

「でも2匹はやった!」

「早く森の外に行くぞ!あと少しだ!」


 追われている方は3人で一人は剣、一人は弓、一人は杖の構成。ふむ。

 取り敢えず、ゴブリンだとタカを括り攻撃を仕掛けて返り討ちにあったんだろう。

 コツさえ掴めばゴブリン狩りは簡単だ。だが、連中は人間には劣るが畜生より賢い。そして、数を知っている。故に強い。だからゴブリンをメインに狩るチームや連中が多いのに、一個体の力しか見ないから舐められるのだ。

 馬鹿が。


「伏せてろ!」


 狩りを邪魔された腹いせはここで晴らす。

 立ち上がってゴブリン5匹にそれぞれ1発づつ弾を打ち込んでやる。三八の弾でもゴブリンには充分なのだから。

 それから3人に近付き取り敢えず一発づつぶん殴ってやった。


「中級までは自分達より数の多いゴブリンには手を出すなって言われんだろがぁ!!

 舐めた真似しやがって!テメェ等雑魚のせいで鹿が逃げちまっただろうがぁ!!1時間待ってたんだぞテメェゴラァ!!」


 リーダー格っぽそうな少年の胸ぐらを掴んで怒鳴り付ける。

 初歩中の初歩だ。ギルドの初心者講習でも教わる。まぁ、基本的に話半分にしか聞かれないけど、それでもしっかりと言われる。

 リーダー格は真っ青な顔ですみませんすみませんと謝っている。


「お前等みたいな話も聞かないし簡単なルールも守らない馬鹿のせいで周りが迷惑する。

 ルール守れねぇ奴は死ね馬鹿。二度と森に来んな。田舎に帰って畑耕してろ」

「帰る家なんかねぇよ……」


 弓を持った冒険者が言う。

 御涙頂戴か?残念ながら俺には効かない。


「知らねぇよ。

 なら近くの木に縄掛けて首でも吊って死ね」


 リーダー格を脇に放り投げ、ゴブリンの死体に近づく。そして、耳を切り落とす。


「クソ、馬鹿のせいで新しい場所探さなきゃいけねぇな」


 死ねと3人に中指を立てて新しい装弾子を取り出して三八に装填する。

 めんどくせぇ。

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