撃つ奴と撃たれる奴
2人が困った顔で出って行ったのを見送り俺はギルドの用心棒をする。
昼になってジブがやって来るのでホールで食事をする。俺はする必要がないがジブがいるのでする。飯を食う必要がないので普通にジブが来なきゃずっと此処で銃の分結とかしてたわ。
「ゴブリンって、本当は怖いんですね」
「そうだぞ。
だからアイツ等専門で討伐してる奴等は実はすげーんだよ」
ジブラルタルは得たばかりの知識を披露する。
可愛い奴だ。飯を食いながら知識の定着を手伝う。それから午後になり、昼寝をしてから本を読め、寝るなら資料室がオススメだと告げて送り出した。
それから定位置に戻って用心棒。
「マクミラン!」
昼休憩が終わって暫くすると懐かしい声が聞こえて来た。
「よぉ、リーダー達。
いや、元リーダーか」
アルトとその取り巻き連中がやって来た。後ろにはミズーリとシャイ。
「マクミラン、なぜ勝手にチームを!」
「勝手じゃねーって。
お前等に言ったろ。ポールと一緒に行くって」
「あれはポールが脱退するのを見に行く事だと思って……」
「知らねーよ。
勘違いしたのはお前だろ?それに後任ももう居るから良いだろ」
俺もう関係無くねー?と首を傾げるとアルトと同じ前線張ってるランサーが無責任だろうと前に出て来る。
「あー?
別に俺の責任なんざ大したことねーだろ。ボス部屋着くまでの前哨してボス戦だとポール達の護衛だ。俺の代わりは誰でも出来る」
「出来る出来ないではなく、抜けるなら事前に言って欲しかった」
アルトが答える。
「俺の加入条件言ってみろ」
「マクミランの何時でも好きなタイミングで抜けれることとマクミランの嫌な事はしない」
「つまり、何の、問題も、無い。
OK?」
「それはそうだが、それでも何か一言あっても良かったはずだ。少なくとも俺は君とは良好な関係を築いて来たと思ってる」
「ああ、そうだな。
ビジネスパートナーとして完璧だったな。だからビジネスライクの関係だったろ?友達じゃねーんだから情けねぇこと言うんじゃねぇ」
「ポール達ともそんな関係なわけ?」
クソガキが俺を睨みながら告げる。
「あ?
んな訳ねーだろ。ポールは俺のダチだしジブは弟分だ。だからポールが抜ける時について行ったしポールがまともにパーティー作れるまでパーティー組んでんだよ。ジブに関しては何か俺が昔助けたらしくて俺に憧れて入って来たからまぁ育ててやろうって感じだ」
ジブは育ったら優秀な聖職者兼レンジャーになれる。エルフだから。
ポールも人見知りさえ無ければかなり良いところまで行けると思う。知らんけど。優秀なのは確かだ。
「つー訳だからそろそろ帰れ。
そろそろ早上がり組が戻って来る」
ショットガンを取り出して脇に置く。
「おい!そこの呑んだくれ共!
帰って来る新人に絡んだらブチ殺すからな!!」
酒を飲んでる奴らに告げると笑っているだけだ。テーブルのジャッキ目掛けでショットガンをぶっ放す。
「分かってんのかゴラァ!!
返事はボケェ!直接腹に酒飲める穴欲しいんかボケェ!!」
「わかりましたマクミランさん!!」
「喋れるなら最初から返事しろボケ!」
「すいません!」
ったく。ショットガンを脇に置いてアルト達を見る。
「ま、引き継ぎとかもそもそも統括は俺じゃ無くてそこのクソガキに聞け」
「その統括もアンタが私に代わってあれこれ指図してたじゃ無い」
「その代わりに報告書出してたろうが。
あの報告書見てれば今までのやり取りは出来んだろ」
「アンタとポールが居ないと報告書の倍の金額吹っかけられたんだけど?」
ランサーが睨む。
「どこの奴だ?」
「武器屋の叔父さん」
「そりゃ俺があのオッサンにオススメの娼館とかおすすめの娼婦紹介してやったり色々と気を回してたからな。
信頼関係作ってけよ。コネと信頼と情報は取引に大事な要素だぞ」
「そう言うのを教えなさいよ!」
「ンなもん常識だろうが。
俺が教える以前の問題だ。大体、アルトは娼館にも行かねぇからこの先の情報収集もかなり苦労するぞ。それだけは教えておいてやる」
元ビジネスパートナーとしてのよしみだ。
「不潔です!」
「ハッ!」
シスターがそんな事を言い出したので鼻で笑っておく。そして、帰還組がやって来て俄に騒がしくなりだしたのでお開きだ、と告げてショットガンを片手に立ち上がる。
「騒ぎ起こすなよ!
粛々と黙って報告しろ!騒ぎ起こして俺を煩わせるな!文句があるなら言いに来い!ぶん殴ってやる」
「何だテメェ!」
1人の山賊みたいな奴が突っかろうとして、周りの冒険者が止めた。
「止めろ!相手はマクミランだぞ!
身包み剥がされて二度と冒険者出来なくなるぞ!」
「あんなアマ如きに俺が負け「ウルセェんだよボケ」
足をショットガンで吹き飛ばして財布を没収し、冒険者カードを回収。片足なくなったら冒険者は大泣きし始める。
「5秒以内に外に放り出せ。
コイツはレッドリスト」
カウンターからレッドブックを取り出してスキャン。カードを脇に捨てる。
騒ぎを起こすとレッドリストに入れるのが通例だ。俺は騒ぎを起こしてないのにレッドリスト入りしたけどな!!
「マクミランさん!
やり過ぎです!」
受付嬢の1人が外に放り出されようとしている山賊もどきを指差す。
「馬鹿、これくらいが丁度良いんだよ。
俺が用心棒やってる時に騒いだらどうなるのかってのがこれで分かるんだ。バカ1人が居なくなるだけで残りの99人がバカを教訓にまともになる。
そうだよなぁ!!」
「「「その通りですマクミランさん!」」」
俺の言葉に全員が声を張り上げて答える。ほら、効果的だ。言葉で言って分からねぇならぶん殴るしか無い。
「マクミランさん、ギルドホールで血を流すのは止めて下さい」
「善処はする」
善処は。




