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神の子供たち

アガパンサス

作者: なるで

凛と咲く青紫の花

君は何を見ているのだ


わたくし?

わたくしには目がないから何も見ていないわ


確かにそうだが...

だが何かを感じていただろう?


わたくしには感覚というものがないから何も感じていないわ


...だが何か、何かを思っていただろう?


...

...わたくしには...

わたくしには感情がないから何も思っていないわ


では何故涙を流している?


...わたくしには目がないから涙を流したくとも流せないわ

さっきも言ったでしょう?


では目があったら?

目があったら涙を流すのか?


...目があっても涙を拭う手がないわ


ではその手があったら?


...

...いじわるな人ね

涙を流す目があっても

涙を拭う手があっても

わたくしには涙を流す権利がないわ


...そうか


権利があったら、とは聞かないのね


...それは私が渡せるものではないから

私は...私であったとしてもできないことがあるから


まあ、じゃあ目と手はくれるの?


君がそう望むのであれば


...うーん

やっぱりいいわ

私は今のままで

無力な恋する娘のままで

読んでいただきありがとうございます

アガパンサスの花言葉:「恋の訪れ」「ラブレター」「知的な装い」

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