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35 愛は世界を救いますよ。

 愛は世界を救いますよ。


 あなたのいるその美しい世界を……。


 ……しかし、幽霊の女の子は見知らぬ人物であるジラに怯えているのか、それ以上、決してジラに近づいてこようとはしなかった。

 幽霊の女の子の表情には、明らかにジラのことをびくびくしながら、警戒している気配が見て取れた。

「私はジラ。マゼンタ・Q・ジラだよ。よろしくね」そんなどこか怯えた表情をしている、幽霊の女の子に優しい声で、ジラは言う。

 でも、その幽霊の女の子は、またせっかく脱いだフードをかぶりなおして、(顔の上半分を隠すようにして)それから、ジラに向かって「……私は、まめまき。笹百合まめまきって言います」ととても小さな声でそう言った。

「……まめまき。笹百合まめまきか。……うん。すごくいい名前だね。よろしくまめまき」とジラはにっこりと笑ってそう言った。

 そんな『まったく』敵意のない、無邪気なジラの笑顔をフードの奥から見て、まめまきはどこかきょとんとした顔をしている。

 そんな可愛らしいまめまきを見て、ジラはふふっと笑うと、それから自分の右手をまめまきに向かってゆっくりと差し出した。

「どうしたの? 私のこと、怪しいものだと思っているの?」(まあ、確かに怪しいものではあるんだけどね、と思いながら)ジラは言う

「……ジラ。マゼンタ、Q、……ジラさん」まめまきは言う。

 そう言いながら、まめまきはほんの少しだけジラのところに近づいた。

「ほら、まめまき、握手しようよ。私たちが、『本当のお友達』になるための握手をさ」とジラは言う。

「……お友達」まめまきはいう。

 それから、まめまきは恐る恐るオレンジ色の光が灯っている小さなランプを持っていないほうの手をゆっくりとジラに向かって差し出してくる。(そのまめまきの手は、小さくぷるぷると震えていた)

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