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 ジラはそのまま、ところどころに街のお店の先に明かりがついている大通り(きっと、商店街のようなところなのだろう。看板や、商品、食品が並べられている店もあった。人は誰もいなかったけど。もちろん、実際に買い物などはできない作り物の、まるでジオラマのような商店街だけど)の屋根の上をジャンプしながら、駅に向かって走り続けた。

 真っ暗な夜の中で、ぼんやりと淡い光がたくさん灯っている幽霊ホロウの街の風景はまるでおとぎフェアリーテールの中に出てくる幻想の街のようで、とても美しい風景だった。

 それは、テーマパークのようでもあったし、無垢な子供たちのような、まだ大人になっていないイノセンスな存在しか足を踏み入れることができないような、そんな聖域のようにも、ジラには思えた。(永遠に子供のままでいられる、人の手によって偽物の作られた夢の国のような場所だ)

 幽霊ホロウの街に灯っている明かりは、淡い七色に光る不思議な光だった。

 ジラはそんな街の風景を見ながら大通りを通り過ぎて、目的の駅の近くにまでやってきた。

 そこで、ジラは目の前からさっきジラが駆け抜けてきた大通りにある商店街に向かって夜の中を歩いてくる二つの小さな影を見つけた。

 ジラはその影に気がついて、気配を完全に決して、ある店の屋根の上に身を潜めて、やがて完全に周囲にある夜の闇の中に同化した。(その眼だけが、まるで猫のように暗闇の中で二つ、黄色い光で輝いていた)

 ジラは周囲の音に集中する。

 すると、その小さな二つの影が会話をしている声が小さな音で、聞こえてきた。


「かげろうくん。まだ体痛い?」

 よぞらがかげろうの体を優しくさすりながら、そう言った。

「うん。ちょっとだけ。でも、もう大丈夫」

 傷だらけになった顔を笑顔にして、にっこりと笑ったかげろうはよぞらに言った。

 結局、今日、先週のテストの結果、かげろうとよぞらはひまわり先生のお仕置きを受けることになった。(ひかりは合格点だった)

 その際、かげろうはひまわり先生に、「よぞらくんの点数が悪いのは、僕のせいです。実は先週、よぞらくんを誘って、『星屑』におもちゃを探しに行こうって僕が言い出したんです。そのせいでよぞらくんのテストの点数が悪くなってしまったんです」とかげろうは言った。

 かげろうのその言葉を聞いて、よぞらはすごく驚いた。

 なぜなら、確かによぞらはかげろうに誘われて、星屑にがらくたや、おもちゃを探しに出かけることがよくあったのだけど、先週、そんなことをした覚えがなかったからだ。(つまり、『かげろうがよぞらのために、ひまわり先生に嘘をついているのだ』。その事実によぞらはすっごく驚いたのだ。

 その言葉を聞いて、ひまわり先生はなにかに驚いたような顔をして、じっとかげろうの顔を見つめた。

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