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Another World On-line  作者: 乙女恋
Interstellar War-beginning-
8/8

Poison&Wolf

魔法を使えばここまでのことができるのかと、感心するこの頃。


蝉が鳴き始め、魔獣が出現したせいか、平年よりかなり暑い猛暑だ。


幸い、いくら電気を使おうとも、魔力発電だから停電することはない。


原子力発電と同等の発電量で、魔方陣を描くだけだからカイルにとっては簡単だ。


それに、高位魔法だから、地震や他魔法で消すことは出来ない。


なんと言っても、材料は空中のマナだけだから、時間が経てば戻るし、減っても人間がどうこうなることもない。


今は、この魔法を少し改良して、機体に使おうと思ってるけど、なかなか上手くいかない。


機体に丁度良い出力に調整するのがなかなか難しい。


出力を上げようと思えば、上げれるけど、最大まで上げると機体がもたない。


シミュレーション感覚で旧型で改良型と同じ出力を出したら、機体はもちろんバラバラになった。


色々試行錯誤をしてみてはいるが、低出力で動かすようにするしか、方法は今のところ無い。


敵の機体なんか、高出力でこっちの数倍から数十倍で動けたりする。


敵の精鋭部隊なんかには速度ではもちろん、他の何もかも勝てない。


ドルガナの機体が一機でもあれば話は変わるかもしれないが。


「カケル!イクとコイに迷惑をかけるな。さっさと動け!」


「レンレン、体力無いの知ってるでしょ。これでも僕には重労働なんだけど」


「頑張れば報酬をあげる。それでどうだ」


「やったー!レンレンが報酬くれるって。何時間でも手伝えるよ」


「そうか...カケルが単純で助かった」


「レンレンどうかした」


「いや、何も」


カケルはどうして俺が報酬をあげると言っただけでやる気が出るのか全く分からない。


イクやコイが言うのと一体何が違うというんだ。


イクやコイは親友みたいな感じで、カケルは兄弟って感じだ。


違いも、その程度しかない。


カケルと初めて出会った時から思っていたが、どこまでも変なやつだ。


一体カケルの何が俺でなくてはいけなくさせているんだ。


顔...いや、カケルが良く言うほどの可愛くは無い。


声なんかカケルが気にするわけがない。


まさか、勉強ができるから、そのためなのか。


もしそれが本当なら俺でなくてもハルがいる。


多分あいつの方が賢いはずなのに、それに気づいていない可能性もある。


「コイ、少し良いか。カケルについてなんだが」



「なに?何でもいいよ。イクには負けるけど、カケルのことなら大体は分かるよ。もちろん、恋愛相談ならお任せ!どんな恋でも叶えられるよ」


「カケルはどうして俺にばっか嬉しそうにするんだ。カケルがおかしいだけなのか、それが普通で俺がおかしいのかが分からない。コイなら分かるか」


「なんだ、そんな事か。そうだねー、カケルは確かにおかしい、いやバカかな。レンレン、良くカケルに何かもらうでしょ。誕生日プレゼントとか、バレンタインとか」


「それは誰でもすることじゃないのか。コイも沢山もらっていただろ」


「そりゃ、俺やイクならそうなるんだけどね。カケルは貰ってもすぐに俺かイクに持っていくんだよ。俺は本命しか貰わない!とか言ってさ。レン誕生日プレゼント何もらったんだっけ」


「英字小説だ。あれは面白かった。それがどうした」


「カケルが誰かにプレゼントをした所ね、俺やイクですら見たこと無いんだよ。あのときは驚いたよ。貢がれても貢がないやつだって二人でずっと言ってたもんだから」


「珍しいのは分かったが、それが俺ばっかに嬉しそうにする理由とどう繋がるんだ」


「レンは鈍感だよね、カケルほどじゃないけど。誰にもしなかったことをレンにはした。どういうことか分からない?」


「前までは何かの理由でできなかったが、今は出来るようになった。それが最近だったから、俺にしかしていない。それだけじゃないのか」


「そう来たか。でも、そうじゃないんだよ。まあ、そうとも思えるだけど。カケルにばれたら怒られるから、こっそりなら教えてあげる。カケルはね...実は...レンのことが...」


大きく息を吸うコイ。


一瞬の間を挟み、再びコイが口を開く。


その瞬間。


突然、辺りに警報音が響いた。


警報音は、大型魔獣の接近時にも鳴るが、この音は違う。


「まさか、もう来たのか。カケル、状況は」


『敵四機。カイルが王族機だって。月軌道衛星艦隊は全滅。火星軌道惑星艦隊七割大破』


月軌道衛星艦隊、火星軌道惑星艦隊は双方とも国連軍の宇宙艦隊だ。


宇宙艦隊と言っても、物資を運んだり、小さな隕石を壊したりしか出来ない。


もちろん戦闘は想定されていないのだから、ドルガナには手も足も出るはずがない。


「旧国軍に旧型機体の出撃要請。剣零からは無人機援護を行う旨を伝えて」


『レン、そこにいるなら聞いといて。あれは王族機アーク。王子であるノアがのってる』


「どう言うことだ?カイルが皇子じゃないのか」


『俺は皇統派の皇子。アークは総統派の王子だ。まあ簡単に言えばライバルみたいな感じだ』


「つまり言いたいのは、旧国軍や国連軍では到底勝てないと。無人機でも無理なのか」


『無理だ。あれに勝てるのはここなら剣零の機体だけだ』


何で、攻めてくるのが分かってるのにどこも対策をしていないんだ。


国連軍も知ってるから宇宙艦隊を持ってるんだし。


「すぐに戻る。詳しくはそのあとだ」


正直言って、カケルの日本語はよく分かりにくい。


方言のせいだとしても、日本語が下手というか変なのは間違いない。


だから、本当のことが何なのか知りたいなら、目を合わせて話さないとならない。


いちいち面倒のかかるやつだ。


以前、カケルが俺に『レンレンがいなきゃ、僕は生きれない』って言ってたけど、違う意味でそうなのかもしれない。


一人では何一つ出来ないのは確かだし、イクやコイにも俺がいるだけで迷惑をかけなくて済む。


カケルには一人で何でも出来るようにはなってほしい反面、そうなれば俺の存在理由が無くなりそうで怖い。


俺がここにいるのはあくまで、カケルの面倒を見るためだけだ。


一人で何でも出来るなら、いや出来るようになる前には、カケルに必要とされなくなるかもしれない。


「イクとコイには例の新型機、カケルは2Cー5A、ハルも出撃頼めるか」


「いいけど、R7ーD7で良い?あれ一応お気に入りの機体だから」


「任せる。ハル、スバルは何してる」


「あれは夏風邪だ。部屋で寝てる」


そういや、ハルさんの弟みたいになってから、全く見なくなってたな。


魔獣嫌いはどうなってるんだろう。


「レン!俺も出さしてくれ。一応自国の王族皇族同士、決着を着けさせてくれ」


「ダメだ。もしお前が死ねば、どうなる。ドルガナは確実に総統派の物なる」


「なら、どうしろと言うんだ。このままだまって見てろと言うのか」


「カイル!自分で分かってるんでしょ。行きたいけれど、レンに止めてもらいたいんでしょ」


「何、レンレンに浮気させようとしたの?」


「おいバカ、お前は何言ってんだ。浮気させようとした?レンは誰とも付き合ってないぞ。なあレン」


「いっくん、そうなの?」


「ほら、レンくんもかけるんと同じように鈍感だからさ。そういうところもあるんじゃない」


レンレンって鈍感だったの。


ぼくが鈍感なのは事実だし認めるけど、レンレンは鈍感って言うより、ハルさんとか、もしかすれば僕にも気を利かせてると思ってた。


欲しいと思ったものがなぜかレンレンにはばれて、一週間以内には家に届いてた。


僕はレンレンに気を使わせないように気を付けなくてはいけなくなったほどだ。


そんなレンレンが僕よりも鈍感だなんて訳あるはずがない。


「レンレン、好きな人いる?」


「何を言ってるんだ。俺に好きな人がいるわけがないだろ。バカにしてるのか」


「レンレン...」


「あ、ちょっ、かけるん!追いかけるから、後よろしく」


「...何であんなこと言ったの」


「俺なんかに、カケルはもったいない。ハルやイクの方が良い。俺はカケルの事は何も知らないし、カケルに迷惑をかけてばっかだ。それに、ハルといるときは俺よりも楽しそうだ。もう嫌なんだ、俺のせいでカケルに迷惑をかけるのが」


「レン、それ本気で言ってるの。確かにハルさんは勉強もスポーツも出来るよ。そういうところはカケルよりは良いかもね。でもね、カケルはレンがいない方が迷惑なんじゃないかな。覚えてる?レンがイクのとこ泊まった時さ、しばらく寂しそうにしてたよ。後で知ったんだけど、一晩中起きてたんだって。カケルらしいっていうか、本当バカだよね。一晩経ったら帰ってくるって言うのにね」


「なら、なぜハルといるときは俺といるときよりも楽しそうなんだ。俺がいなくて寂しいならそうはならないだろ」


「あー、もしかしてバレンタイン間近の時の事じゃない?あれ、レンが何欲しがるか分かんなかったから、皆に聞いてたんだよ。カケルは、レンにプレゼントできるのが楽しみ過ぎてハルさんの前でも隠せてなかったんじゃない?」


「それ、本当なのか」


「何で俺が嘘つくの?まあ安心して良いよ。俺とイクは好きな人いるし、ハルさんは、恋愛には全く興味がない人だから」


聞いたところによると、ハルさんは恋愛に興味をもたないというより、持てないらしい。


過去に失恋してから、誰かを好きになることすらできなくなった。


そりゃ、俺だって失恋くらいしたことあるし、今のハルさんのようにしばらく恋愛が出来ない時期もあった。


俺の場合、ハルさんほど失恋病が酷くなかったし、あいつに出会ったから大丈夫なんだけど。


ハルさんの場合は相当深刻なんだろうけど、時間が経てばもとに戻るはずだ。


まあ、カケルがなれば当分何もできないだろうけど。


カケルが失恋するようなことだけは避けなければ。


たく、こんな時にカケルは何をしてるんだ。


レンもカケルにはあんなこと言うから。


「ハルさん、ソラと第二部隊を連れて出撃。俺も後で行くから」


「カケルとレンを任せる。俺みたいにならないようにな」


「分かってるなら、恋愛したらどう」


「出来るもんならもうしてるよ。気を付けなよ、恐怖ってのはすべてを凌駕する。愛をもな」


ハルさん、たまにそういう怖いこと言わないでくれます?


ハルさんは何でもできる反面、色々噂が耐えない人だ。


カンニングのスペシャリストだとか、魔法が使えるとか、終いに妖怪と話せるとか。


何言ってんだか、妖怪なんているわけ無いし。


お化けならいるかもしれないけど。



「かけるん、良いこと教えてあげる」


「いい。必要ない。やっぱり最初っから僕にレンレンは必要なかったんだ」


「違うよかけるん」


「良いんだ、こんな恋叶うはずないんだし」


「違うって言ってんだろ!話を聞けっつーの、このレンレン好きのバカ!」


いやー、かけるんが自暴自棄になって独り言連呼するの久しぶりだな。


切れないようにって、我慢してたのに、全然だめだったな。


まあ良いか、そこはかけるんだし。


「かけるんは誰よりも単純で扱いやすい。でもね、かけるんの愛しのレンレンはどう?純粋で無愛想で可愛げがないんでしょ。どこかかけるんに似てる気がするんだよね」


「何が言いたい。いっくんに何が分かる。一度でもあるのか、両思いと思ってた人に好きな人なんていないなんて言われたこと」


「あるよ。かけるんと同じ初恋でね。でもね、その人と今も付き合ってる」


「僕はいっくんとは違う。当たり前だけどいっくんは顔も中身もすべて僕を凌駕してる。だから、もう一度好きになれたんだ。でも、僕とレンレンじゃ、無理なんだ」


「知ってる?レンね、ああ見えて意外と寂しがりやなんだよ。家に来たときだって、カケルがいないから寝れないって、一緒に起こされたんだから。ほんで、しばらくしたら、『カケルはちゃんと寝てるのか。明日日の出前には家に戻って少しでも一緒にねる。カケルには悪いことをしたかもしれない』って言ってたんだから。一晩中泣いて大変だったんだよ。まさか、あのレンが泣くだなんて思ってもみなかったけど」


「ほんと?それ本当なの?本当にレンレンが泣いたの?」


「そうだよ。レンが本当にかけるんを嫌いになるわけ無いじゃん。かけるん、思い込み激しすぎるんだから。ほら、コイがレンをなだめてる頃だから、早く行っておいで。上でハルさんたちが、頑張ってるんだから」


あ、僕がこんなことしてるせいで、ハルさんたちに迷惑をかけてるの気づいてなかった。


早くレンレンと仲直りしないと。


「あっ、レンレ――っ」


突然、周囲に轟音が響き、大地が揺れた。


「な、何!?」


「カケル、別動隊だ。たったの二機だけだが注意して」


あの王族機ですら、レーダーに引っ掛かったのに、どうして別動隊に気付けなかったんだ。


まさか、高ステルス機か。


今のレーダーはあくまで肉眼と赤外線で見れる範囲しか見えない。


さすがにそこまで性能が良いのがなかったのと、範囲が広ければ大丈夫だろうと思っていた。


「敵機の場所分かる?」


「北北東985メートル、旧交差点」


防護壁外だったのに、あんなに揺れるのか。


前に、ニドレアの機体が落ちてきたときは、第一区画だったからそこまで驚かなかったけど、約一キロ離れて他のにあんなに揺れるなんて思わなかった。


「あ!レンレン、さっきごめんなさい」


「お前が謝る必要はない。俺が悪い。それより、行くぞ。ドルガナの機体を調べるチャンスだ」


「じゃあ、2C-5Aで行こう。レンレンは2Cー5Bでどう?」


「それで良い。イクとコイはハルたちのところへ行け」


「了解。その代わり機体を壊さずに帰ってくること」


魔獣に襲われるのも最近なくなったから大丈夫かもしれないけど、念のため機体で移動することにした。


ドルガナの機体とその場で戦うことになるかもしれないから、戦闘用の機体にはした。


ニドレアでさえ、少しは浮遊してたのに、何でドルガナがそのまま落ちてくるんだ。


あれかな、ここに来たんじゃなくて落ちたのかな。


「レンレン、これ使って」


「なんだ、この古い銃は」


「レンレンのがノエルで、僕のがニコラ」


「どうやって使うんだ」


レンレンに使い方を説明し、銃の欠点も教えつつ、銃の事も色々教えてあげた。


ニコラ・ノエル・ブテが装飾を施したことや、彼の有名なナポレオンに贈答品として贈られた銃であることも。


何でこんな銃がここにあるのかは今は内緒なんだけど。


理由がばれたら、ハルさんに怒られそうだし。


本当はもう少し良い古銃があれば良かったんだけど。


ニコラもノエルもフリントロック式なため、そこまで命中率が高いとは言えない。


この場合、護身銃代わりでしかないから別に良いんだけど。


ちなみに僕の部屋には仕込み銃がいくつかある。


これもかというほど、銃があるから、ほとんど誰も部屋には近づかないけど、レンレンとハルさんは普通に入ってくる。


銃の場所を一つだけ言うと、部屋の箱についている南京錠だ。


一応、撃てるようにはなってるはずなんだけどーーそうじゃないと使えないわけだしーー使ったことがないからよく分からない。


「レンレン、行くよ。付いてこれるなら来て」


「お前になら余裕で付いていける」


わあ、なにこれ。


本当にドルガナの機体なのか。


あれだけの衝撃で傷一つ無さそうな機体は一体何で出来てるんだろう。


「何者かな。説明によっては無事で帰せないかもしれないんだけど」


「剣零学園生徒会大隊対諸外帝国等惑星外生命体第一部隊兼第一艦隊旗艦兼対魔獣等攻略部隊最前線大隊管理者兼生徒会副会長カケルだ。お前たちこそ何者だ」


「ドルガナ軍事連邦シュギルバルツ機関所属特務大尉ショウだ。こいつはセンリだ。悪いが俺たちは戦争をしに来た訳じゃないんだ。一応味方なんだけど、って言っても納得してくれないよね」


「何馬鹿なことを言ってるんですか...そんなことをしていたらいつまでも味方にはなりません...えっと剣零学園生徒会大隊対諸外帝国等惑星外生命体第一部隊兼第一艦隊旗艦兼対魔獣等攻略部隊最前線大隊管理者兼生徒会副会長カケルさん、この機体はそちらにあげます。その代わり、剣零の機体を一機だけいただけますか...」


「レンレン、どうする。廃機予定のやつなら良いんじゃない」


「そんな機体はない。そもそもなぜ機体をあげる必要があるんだ」


「そうだね、一週間一緒にいてくれる?それで判断するってのはどう」


「俺はカケル以外と一緒にいるなら問題ない。あくまでカケルに何かあったら大変だからな」


「すっかり仲直りしたんだ。いつものレンに戻ってる」


「レンレンラブリ~。はるさーん、あれハルさんどこ行ったの?」


ハルさんのところにいてもらおうと思ったのに。


あそこ、一番快適で客向けなんだから。


でも、ソラとスバルの面倒を見るので精一杯か。


「ちょっと待って。かけるん、この子レンくんほどじゃ無いけど、可愛くない?」


「っ!いっくん、我慢してたのに。それ、言わないでよ」


「ちょっとカケル、そんなこと言ってたらレンが...」


「いだあ!レンレン、足は蹴らないで」


「喧嘩したばっかなのに相変わらず懲りないな。そういうところ、カケルらしいけど」


「カケルは僕やレンみたいな子が好きなんですか」


「銀髪、低身長、童顔、無愛想。それがこいつのタイプだ」


「レンレンは黒髪でも十分可愛いし、銀髪になったらどうなるか想像するのが楽しいしね」


「センリか。珍しいね、ここにいる人の名前、みんな二文字なのに、センリは三文字なんだね」


「冬夏さんもトウカで三文字じゃん。珍しくないんじゃ」


「冬夏さんは大人だから、普通なの。センリは子供じゃん」


「ドルガナの国民だからってことでいいんじゃ」


「ショウさんも三文字だしね」


「そういや、二人ともこんなとこいても大丈夫なん」


「ちゃんと休暇とってきたから。ドルガナが軍事大国だから軍は厳しいとか言われるけど、俺のとこは大丈夫。大半は厳しいとは思うけど」


「ねえレンレン、軍にあげたやつの改良型あげて、ドルガナの機体を調べさしてもらう方が良くない?」


「だが、機体をあげても良いのか。他に方法があるかもしれないが」


「俺は別に良いよ。ドルガナ剣零友好化って名目にすれば良いだけだし」


「機体の準備に一週間ほどかかるから、その間二人の機体は最外区画に置いとくね。準備できるまで、生徒会棟の4階が客人用の宿泊スペースだから自由に使って。あと何か分からないことがあったら聞いてくれれば良いから。建物から出るときには、誰かと一緒に行ってね。何かあったら困るから」


これ、本当に大丈夫なのかな。


ショウもセンリも悪い奴ではないのは何となく分かる。


でも、これがドルガナにばれればどうなることかと考えれば大丈夫とはいえない筈だ。


もしかすれば、ハルさんの頭の中には、僕やレンレンでも思い浮かばない妙案があるのかもしれないが。

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