3.ステータス
「本当にありがたい!
では早速だがお主らの能力を教えてもらいたい。『ステータス』と心の中で念じれば自分の能力はわかるはずだ。」
ステータスね……ゲームみたいな世界だな…
「ステータスッ!」「ステータス」「ステータス」
「ステータスオォープン!」
いや念じるだけでいいって言ってただろ……
「す……すてーたす」
ああもうゆき可愛すぎ天使か
ちょっと恥ずかしそうなのがまたかわいいわ。写真写真……ってケータイ電源つかない……まじか……電波が届かないならともかく電源がつかないとケータイもただの鉄くずでしかないわ。
っと本題忘れてた、ステータス
そう念じると目の前にゲームなどでよく見る半透明なシステムウィンドウのようなものが現れる。が、触れようと手を伸ばしてみても触れることはできない。また、どうやらステータスは自分の分しか見えないらしい。他のみんなは自分のステータスを食い入るように見ているっぽいが側から見たら何もない空中を凝視しててちょっと面白い。
さてさて、俺のステータスは……
大宮翔太 レベル1
HP50/50
MP0/0
筋力10
素早さ10
魅力10
知力10
固有魔法 なし
適正魔法 なし
俺はこれを見て驚愕した。実際にステータスが出て来たことにももちろん驚いたがそれよりも驚きたのがMPが0なのだ。0! 地球人はこっちの人の数倍魔力を持ってるって設定はどこへ行ったんだよ!
さらに固有魔法と適正魔法がなしと出ている。これはつまり俺には魔法が使えないということではないだろうか!?
周りは「MPだけ200もあるぜ!」とか「固有魔法闇魔法だってよ!くっ……俺の右腕が……」とか言ってるやつらばかりなのを考えるとこれはかなりやばいのではないだろうか。こんな俺が魔王に挑むなんて……そう、たとえるならク○リンがフリ○ザ様に挑むかのような無謀……あ、爆発したわ。
「翔太どうしたの?すごい顔してるけど…」
俺の顔色が悪いのを見てゆきが心配して話しかけてきてくれる。いかんいかん。ゆきを心配させてしまった
「いや、大したことじゃないって。ちょっと目眩がしただけ。」
「そう? だったらいいんだけど……
そういえばショウタの能力はどんな感じだったの?」
「え!? いやーそのー……そ、それよりゆきの能力はどんな感じだったんだ?」
「えっとねー私はこんな感じ」
ゆきが俺にステータスを見せてくれる。
どうやらステータスは誰かに見せようと思えば見せることができるみたいで俺の目の前にゆきのステータスが開示される。
神城ゆき レベル1 勇者
体力35/35
魔力250/250
筋力8
速度10
魅力20
知力15
固有魔法 治癒魔法
適正魔法 水、光
……バリバリのヒーラーじゃないっすかゆきさん。
MPだけ特出しすぎだろ。
ってかゆきの魅力が20程度なわけないだろなめてんのか
「なんか自分の能力が数値で出るって変な感じだね。これってすごいのかな?」
「ん……まあゆきの魅力が20ってのは納得いかないけど凄くいいんじゃないか?」
「えへへ……ありがと」
ああもう可愛い。照れてる姿のゆきも可愛い。
ってかHPと筋力以外全部俺より上なのか……なんか……情けないな……
「では確認した者から能力を教えてもらおうか。前へ!」
やべぇ忘れてた。
…………これ、どうしようか……
短いですがご勘弁を…