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秘宝の材料

秘宝について調査を続けるギラ達。

先日山で手に入れた鉱石を少し分析してみる事に。

そっちの方は恋夜の得意分野なので任せてみる。

秘宝の事が少しは分かるだろうか。


「やはりこいつはただの鉱石ではないな」

「成分が特殊とかそういう事ですか?」

「見た目は普通の鉱石だよね」

「具体的にどういう事なんですか」


恋夜の話ではこの鉱石には明らかに異質なものが含まれているという。

言葉にするのは難しいものの、それは人の精神に干渉するようなものらしい。


「こいつで作られた秘宝を手にしたら精神に異常をきたす、それは確定だ」

「でもこの鉱石自体に触れてるけど平気ですよ」

「多分秘宝を作れる職人も特殊なんだと思います」

「鉱石自体は特殊なものだけど、そんな危険ではないのよね」


話からして秘宝に加工した時点でその力が発生するという。

やはりそれを作る職人も特殊なのだという結論に行き着く。


「なんにしても恐らくあいつのもの以外にも世にはこいつで作られた秘宝がある」

「まさか…他にもあるって言うんですか」

「すでに誰かが手にしていると思うわよ」

「どうするの?破壊して回るとか?」


ハルミの言う事にも一理ある。

この鉱石で作られた秘宝は人の精神に異常をきたす。


可能なら破壊してしまった方がいいだろう。

それはついでに強い相手とも戦う可能性も含む。


それについては少し考える事に。

なんにしてもこの鉱石の特殊さは理解したのだ。


「にしてもそういうものという事は、特殊な技術でもあったんですかね」

「あったんだろうな、職人が使う技術が特殊でその結果職人も特殊になる」

「あの人もその秘宝を手にして精神に異常を?」

「それしかないだろうね、あんな狂気に満ちた目はなかなか拝めないさ」


それは秘宝に魅入られた狂気。

あの江似愚魔を操っていた女性もそんな狂気に飲まれていた。


秘宝の力に心を支配されたそれなのか。

だがそれを破壊したところで彼女は救えないだろう。


ギラはそれを感じていた。

あの秘宝を破壊すれば彼女の精神は崩壊する。


ならばいっそ楽にしてやるか。

苦しまずに死ねるのならそれは気が楽なのかもしれない。


それについては今は保留とする。

精神が壊れる前に殺してしまうかという事も選択肢に入れておくのだ。


「なんにしても簡単な話ではない、誰かの家に伝わっていたりもするかもしれん」

「その秘宝はまさに世界中に散っているですか」

「凄い手間になりそうですねっ」

「どうするかは考えないといけませんわね」


秘宝の処遇。

放置する危険とそれを探す手間。


どちらも大きな手間と労力が必要だ。

そう簡単に出来るものではないと改めて感じる。


「なんにしても決めるのは少し待ちますか」

「だね、簡単な話じゃないしさ」

「秘宝の事も気にはなりますけどねぇ」

「こればかりは難しい話ですよ」


とりあえずは一旦保留とする。

だが秘宝をそのままにも出来ない。


それでも情報が少なすぎるのだ。

それをやろうにも簡単に情報は手に入らないだろう。


難しい問題に直面しどうするかという考えを巡らせる。

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