表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/240

美味しい虫

クプルフの復讐はまだ終わりそうにない。

ブルクハルトに頼んだ攻撃はまだ続いているようだ。

とりあえず今は成果を待ち冒険者ギルドの依頼をこなす。

そんな中美味しい食材の話を聞いたのだが。


「美味しい食材って虫ですよね」

「まさか虫を食べるんですか?」

「流石に虫は食べたくないわね」

「でもイナゴの佃煮とか言いません?」


今回聞いた美味しい食材とはずばり虫である。

その虫は油で素揚げにして砂糖をまぶすと美味だという。


「確かその虫の名前は…」

「アマサソリだったわね」

「サソリなんか食べますの」

「まあ虫はタンパク質が豊富ですからね」


そんなアマサソリを求め砂漠に来ているわけで。

そのサソリは暗い場所に生息するらしい。


砂漠にある洞穴の中なら生息しているはずらしい。

その砂漠の洞穴でアマサソリを探すギラ達。


そんなアマサソリは本当に見つかるのか。

洞穴の中を探していると、サソリの巣らしきものを見つける。


「これみたいですね、このサソリでしょうか」

「このサソリは毒を持たない種類らしいですよ」

「ふむ、とりあえず捕まえますか」

「毒はなくても刺されると痛いから気をつけるんだぞ」


そうしてそのアマサソリを捕獲する。

捕獲したサソリを逃げられないようにして、大漁である。


そのまま依頼人に直接届けてくれとの事なので、アルセイムの依頼主に会いにいく。

場所は国境の街のアルセイム側だ。


「おお、本当に捕まえてきたんですか」

「はい、これでいいんですよね」

「でもサソリを食べるなんて…」

「虫は意外と美味しいんですけどね」


依頼主がせっかくなのでご馳走してくれるという。

家の中に通され少し待つようにと言われる。


そのまま依頼主はアマサソリを油で揚げ始める。

甘い匂いが漂ってくるのは、名前の通りらしい。


「出来ましたよ、熱いうちに食べるのが美味なんです」

「ふむ、美味しいですね」

「はい、確かに甘くて美味です」

「ギラさんもメーヌさんも躊躇いなく食べていますわね」


ギラ達はとても美味しそうに食べる。

一方の他のメンツも勇気を出して食べてみる事に。


「ふむ、確かにこいつは…」

「とても甘くて…」

「カリカリで美味しいね」

「見た目でアウトという人が多いんですよ、この手のものは」


確かに虫を食べるというのは見た目で抵抗が出来てしまう。

だが戦争などで虫は貴重なタンパク源とされるのだ。


食料がない場合の貴重なタンパク源として虫を食べる。

軍隊が行く土地によってはそういう場合もあるのだ。


「美味しかったですね」

「ああ、そうそう、報酬もお渡ししますね」

「どうも」

「確かに受け取りました」


そうしてお礼を言い依頼主の家をあとにする。

珍しい経験をしたものだと、少し楽しそうだ。


「さて、次の依頼を受けに行きますか」

「何かグルメな依頼がしたいですね」

「美味しいご飯ですっ」

「ならそれを探しに行くとしようか」


そうして珍しいものを食べたのだった。

虫は決して不味くはないが、見た目の問題なだけである。


それを躊躇なく食べるギラ達はある意味慣れている感じはあったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ