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天人の歴史

クプルフの復讐は結果が出るまで我慢だ。

そんな中ギラ達は天人という種族について考えていた。

普通の人にその姿は見えない。

そしていつからこの世界にその天人はいるのかと。


「あの、クプルフさん」

「何かしら、改まって」

「いやね、アタシ達もせっかくだし天人っていう種族について知りたいのさ」

「そうだな、私もそれは興味がある」


天人という種族。

それは人にあらざるものなのだろうか。


「歴史ね、私も詳しくは知らないわ、でも私が1000年以上生きてるわけだし」

「ロリババアですっ」

「言葉はあれだけどそんなに長命な種族なのね」

「でも天人は見た限りクプルフさんより若くても年上に見える人も…」


クプルフの話では力のピークを迎える事で成長が止まるらしい。

要するに彼女は早熟したため少女の姿のままなのだと。


「それは実に興味深いですね」

「つまりピークを迎えなければ爺さん婆さんにもなるという事だな」

「そういう事よ、まあ種族の詳しい事とかは私は知らないわ」

「でもそう考えると1000年以上前からこの世界に天人がいますの?」


この世界自体の歴史はそこそこ深い。

とはいえ1000年ともなれば、国や地形すらも変わっていて当然の話だ。


リックは歴史などは好きなのだが、その当時の歴史は資料が少ないらしい。

意図的に資料を残していないのか、恋夜も歴史については不思議に思っていた。


「でも天人は天界から下りてきたって言われる種族よ、私は天界とか知らないけど」

「天界ねぇ、噂に聞く程度だし本当かも疑わしい話だよ」

「歴史書にもそんな記述はほぼないしな」

「だとしたら天人は神様とかなのかな」


神だとしてもギラには疑問がある。

天人は人間に寄生しないと力を発揮出来ないという事だ。


単体での戦闘能力は有するが、正直中級冒険者にタコ殴りにされる程度だろう。

つまり人間に寄生する事でその人間から何かを得ているのでは、と。


「人間に寄生しないと力を発揮出来ない神様って不便ですよね」

「なのです、だとしたら神様弱いのです」

「私だって戦えなくはないけどね、でも魔物にボコボコにされるわよ」

「天人って実は雑魚キャラなんですかね」


なんにしてもクプルフの話は真実なのだろう。

人に寄生して力を発揮するという事は何かしらのブースター的な役割なのか。


天人の力を増幅するのが人間だとしたら、寄生する理由も分かる。

とはいえ普通の人間にその姿は見えないので、自然災害と思われるだろう。


「天人の歴史については僕は興味はあるんですが…」

「私もだな、だがそれについて記された書物もないし語り部もいない」

「そもそも見えないものを書き記すとか語り継ぐってどうやってやるのよ」

「セイロンティーですね」


なんにしてもその話には興味はあるようだ。

その後もクプルフから天人について何かと聞けた。


その歴史や空想の話とされる天界。

他にも種族の特殊な体質など。


リックもギラに出会った事で知らない事をたくさん知れた。


この世界には謎がまだまだたくさんあるのだと感じているのである。

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