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精神的なダメージ

ブルクハルトの協力を得てレンゲンへの攻撃が始まった。

とはいえそれ以降は特にする事もない。

乗り込むわけにもいかないので少し様子見である。

不幸のどん底に叩き落す、それはもっと酷い目に遭わせるのだろうか。


「あれ以降は特にする事もないですねぇ」

「じわじわ苦しめるのは時間との戦いよ」

「周りには見えてないんですよね、クプルフさん」

「とはいえ一人分よけいに頼むのも」


街で適当に時間を潰す。

そんな中近くのテーブルから会話が聞こえてくる。


「レンゲン将軍には困ったものですね」

「本当ですよ、毎回のように値切るのでやってられません」

「商人みたいですね」

「ブルクハルトの言ってた事は本当だったんだ」


その話を聞いていると、どうやらレンゲンが横暴をしているのは分かる。

それにより商人達も上がったりのようだ。


「そういえば最近物価が上がってませんか?」

「確かに…数日前から突然ですよね」

「まさかブルクハルトか?」

「物価まで操作してるんですの?」


その商人の話では最近物価が上がり、レンゲンに値切られても利益が出るとか。

そんな事までやってのける辺り、ブルクハルトは何者なのか。


「とはいえ街の商店とかでは物価は変わってませんよね」

「不思議な話だよな、妙な感じに高くなってるのか?」

「要するに街の商店ではなく行商だけ値上がり?」

「レンゲンに金を使わせるのに奇妙な操作をやってるのか」


なんにしてもレンゲンにお金を使わせる事には成功してるっぽい。


「レンゲンには贔屓にしてもらってるけど何がどうなってるんだろうな」

「贔屓だから値上げしても構わないとかか?」

「よく飲み込めませんが…」

「確実にお金は搾り取っているようですね」


そうしているうちに商人達は席を立ち次の商談に向かった。


「あのブルクハルトとかいう男、やるわね」

「裏で何やってるんだか」

「あれでも一流の商人…なんだよね」

「世の中は広いですわ」


そんなこんなでクプルフに甘味を散々食べられてしまった。

とはいえ確実な精神攻撃は出来ているようである。


「さて、効果が出るまで暇だから、私を楽しませなさい」

「無茶言うな」

「何をすればいいんですかね」

「具体的に言ってください」


それに対しクプルフは返す。


「ならもっと甘いもの、それでいいわ」

「ふむ、なら外食より作っちゃいますか、メーヌ」

「おかのした」

「ならついでに私達も甘えちゃおうよ」


そんなこんなで効果が出るまで暇を潰す事に。

メーヌにその腕を振るってもらう事に。


「まあ放っておけばレンゲンも破産する、のかな」

「どれだけかかるのやら」

「甘いものでも食べて待つわよ」

「果報は寝て待てですねっ」


そんなわけで宿のキッチンを借りる事に。

材料は街で揃うのでお菓子作りに使えそうなものを買う。


そのまま宿へ移動してお菓子作りが始まる。

そのお菓子作りでハルミの意外な一面を見る事になる。


ブルクハルトの精神攻撃、もとい金銭的攻撃が効くのは時間がかかりそうだ。


じわじわと苦しめるとはそういう事である。

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