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暗殺と人間嫌いの少女

村が焼き払われる現場を見たギラ達。

そのままクロノスに一年後へと飛ばしてもらう。

その時代は大地の骨が生まれ多くの政治家が暗殺された暗黒の時代。

それと同時に無関係な人間までもが殺される憎しみの時代である。


「ここがお主達の時代から10年前のアルセイムじゃ、必要ならまた呼ぶといい」

「分かりました、とりあえずミリストスに行ってみましょう」

「暗殺が始まってるなら少しは何かあるはずだ」

「ですね、まあ下手に干渉してはいけませんよ」


そうしてミリストスへと向かう。

そこでは政治家の謎の死についての噂話が飛び交っていた。


「やっぱり噂にはなってるんですね」

「でも不安な様子がない、おかしいだろう」

「大地の骨は国の腐敗を消してくれる義賊、とでも言うつもりですの?」

「愚かな話ね、政治家を殺したって簡単に変わると思うのならとんだお花畑よ」


だが街の人の話からは不安な様子は見えてこない。

すると街角で商売をする商人を見かける。


それこそが表向きの顔のオシドリの羽だ。

だがこの時代になるまでの間に奴らは国に顔が割れている。


以前聞いた第二王女が暗躍していると見て間違いないだろう。

それを尻目にギラ達は政治家が暗殺されているのに平和ボケしている民に恐怖する。


そんな中城の正門に泣き叫ぶ人の姿が。

どうやら政治家と間違って殺された人の親族のようだ。


その様子を見て改めてこの時代が暗黒の時代だと再認識する。

するとギラが街の中に一年前の時代で見た少女を見つける。


周囲の人間に彼女が見えていない事から天人だと理解する。

そのまま去ろうとする彼女をギラはすぐさま追う。


「待ちなさい、あなた、一年前に村で何をしてたんですか」

「何?あのとき私が見えてたの?」

「ギラさん!あ、あなたは…」

「やっぱりあのときの…」


その少女は表情を変えずに淡々と言う。


「私はあのときから人間が大嫌いになったの、放っておいて」

「それなら…それならなんでこんな人の多い場所に…」


リックが彼女にそれを問いかける。


「そうね、復讐、そう思ったけどあの子はそれを望むかしら」

「復讐…」

「望んでるんじゃないですか?死人に口なしとはいえ、殺された相手を憎むのは当然です」

「ギラさん…」


その少女はギラ達に相談を持ちかける。


「なら私の復讐に付き合って、あの骨どもは私には関係ないし」

「面白いですね、久々に殺せるのならそれもいいですよ」

「ギラ様、地味に飢えてますね」

「ですっ」


どうせ骨は未来でギラに壊滅させられる。

なら放置してその少女に付き合う事にした。


「あなた達未来から来たんでしょ?10年後のスカイハルクって山に来なさい」

「そこにあなたが?」

「分かりました、では10年後に」

「私達は一旦元の時代に戻ります」


そう言い残し少女は去っていった。


「ではクロノス、元の時代に」

「承知した」


そうして時代を見届け元の時代へと戻る。


出発地点のカーミンスに戻ったギラ達はスカイハルクの場所を調べ、そこへ向かう。


あの少女の復讐に付き合うのも面白そうだとギラは湧き立っていた。

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