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元素の賢人

霊感を鍛えるために精霊巡りをするギラ達。

ここからは最高位の精霊に挑む事となる。

そんな最高位の精霊の最初に選んだのは元素の精霊マクスウェル。

最高位の精霊が全て見えたのなら天人は見えるのようになるのだろうか。


「ここですね」

「ここって廃教会?」

「そのようです、本当にこんな場所に出るのでしょうか」

「まあ行ってみればいいさ、行くよ」


そうして廃教会の中へと足を踏み入れる。

中に入り礼拝堂の奥を調べると地下への入り口が姿を現す。


「地下への入り口が…」

「この先ですかっ」

「行ってみるしかありませんね」

「行きますわよ」


そのまま地下へと進む。

そこは地下に作られた別の教会のような姿をしていた。


「なんか凄いですね…地下教会みたいな」

「こんなものを作る辺り、災害時にでも祈れるように、かしら」

「別に神様に祈るのは勝手だが結局は自分で解決するしかない、そうだろ」

「ソウはシスターなのにそういう考えなんだから意外だよね」


とりあえずその地下を進んでいく。

地下なのにステンドグラスや祭壇などが確認出来る。


シェルター的なものなのか、それとも何か別の誰かが作ったものなのか。

教会の地下にあるこれは誰がなんのために作ったものなのか。


「凄い大がかりですよね」

「こんなものを地下に作る辺り信仰心は本物なのか」

「神様とか別に勝手ですけどね、人はそういう幻想にすがる生き物です」

「ギラ様は本当にそういうのにはドライですよねぇ」


そうして進むと一番奥と思われる場所に到着する。


「ここが最深部ですか」

「本当に出るんでしょうか」

「この場に何用だ、人間よ」

「声がするのです」


目の前の祭壇らしき場所から若い青年の姿をしたそれが姿を見せる。

どうやらこの青年がマクスウェルのようだ。


「この場に来たというからには何を求める?力か?知識か?」

「あー、どっちも間に合ってます、見えるかどうかの確認ですから」

「最高位の精霊相手でもそのままですか」

「もう怖いものなんてないですねっ」


それに対しマクスウェルは不服そうに返す。


「何も求めぬと言うのか」

「はい、そういうのは足りてますんで」

「やれやれだな、まあ姿が見えるのはいい経験か」

「大体ギラが悪いよね」


するとマクスウェルはその気配を感じ取る。


「む?お前達、人間についたのか」

「あれだけ言われて黙ってはいられなくてな」

「それで勝手に力を貸してるの」

「そういうわけでして…」


それに対しマクスウェルは笑ってみせる。


「ふふ、はははっ!!面白い人間だ、ならば私が拒否する理由はない」

「つまり…」

「マクスウェルも来るという事よね」


そうしてマクスウェルも勝手についてくる事になってしまった。

精霊にも一応誇りやプライドはある。


それを煽るギラが大体悪いのである。


とりあえず目的は達した。

次は木の精霊のドリアードに会いにいく事に決まった。


そのまま廃教会を出てその場をあとにする。


精霊巡りも佳境に入る。

最後の精霊が見えたとき天人は見えるのか。


骨の歴史と天人の歴史、それは見えないものが狂わせた物語である。

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