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月の女神

霊感を鍛えるべく精霊巡りをするギラ達。

大分精霊も見えているようで霊感は確実に鍛えられている。

次の精霊は月の精霊アルテミス。

夜に出会えるというその精霊に会うべくその住むという場所に来ていた。


「ここですね」

「ここって丘ですよね?」

「そうだね、夜になると凄く綺麗に月が見えると有名な場所だ」

「そして今は夜、月の精霊に出会うにはうってつけですわ」


夜の月がよく見える丘。

この丘にその月の精霊が本当に出るのだろうか。


「情報だと丘の上の方ですよね」

「はい、そこの木の下だそうですよ」

「なんかロマンチックですわね」

「だよねぇ、月の夜に木の下で月の精霊なんてさ」


ペトラもハルミもそういうロマンチックなものは好きである。

そんな美しき妄想に浸りつつ丘を登る。


「それなりに急ですね」

「まあ丘って小さな山みたいなものですし」

「とにかく上に進まないと」

「リックさんも体力つきましたねっ」


ギラの無茶な冒険にもついてきている辺り、リックもタフになったものだ。

出会ったばかりの頃の弱気な感じのリックはもういないようである。


「リックさんも私にそこまでしてついてくる凄さですよね」

「気に入られてるんですよ、メーヌも楽しいですから」

「僕はギラさんにどこだろうとついていきますからね」

「逞しいですわね、なんか何かを感じさせますわ」


そうしているうちに丘の頂上にある木へと到着する。

この木の下で月の精霊に出会えるそうだが。


「ここみたいですね」

「確かに月が凄くよく見えますよ」

「おや、ここに人が来たという事は私に会いにきたのですか?」

「この声って…」


そこに姿を見せたのは絶世の美女と呼ぶべき女性。

彼女がその月の精霊のアルテミスらしい。


「それで私に何をお望みですか?力が欲しいのですか?」

「いえ、力なら足りてます、見えるのなら問題ないですし」

「煽りますねぇ」

「すまないな、彼女はこういう奴だ」


それに対しアルテミスは微笑んで見せる。


「そうですか、力以外に何か望みでもありますか?」

「今までと比べると寛容…でもなさそうですわ」

「顔は笑ってるけど内心凄い不服そう」

「大体ギラ様が悪いですねっ」


するとアルテミスはその気配を感じ取る。


「おや、他の皆さんもいたのですね」

「そうなんだよ、この人達になめられっぱなしで終われなくてさ」

「それで力を無理矢理貸してるのよ」

「というわけで…」


それに対しアルテミスもなめられたままでは終われないらしく。


「なら私もその少年を主として力を貸します、このままでは終われません」

「大体ギラが悪いな」

「精霊にもプライドはあるのにね」

「あはは、まあそういう事なら僕は構わないですよ」


そうしてアルテミスまでもが強引についてくる事に。

精霊を煽るギラが大体悪いのですが。


とりあえず目的は達し、次は銀の精霊のアージェに会いにいく事に。

ここからは今までよりもさらに高位の精霊が相手である。


霊感の強さを知るには最適な相手達への挑戦だ。


精霊巡りを終えたとき、ギラは天人に牙を剥くのかもしれない。

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