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風のイタチ

霊感を鍛えるために精霊巡りをするギラ達。

今までの精霊は納得出来なかったのか、勝手にリックを主にしてしまった。

今のところ負担のようなものは感じないが油断は出来ない。

とりあえず風の精霊のイズナを目指しウルゲントにやってきている。


「ここですか」

「ここって以前来た有翼人の里がある山ですよね?」

「確かに風の精霊がいても不思議ではないな」

「とりあえず行ってみようよ」


そうして里の方向とは別の山道を進んでいく。

その先にあるのは風が吹く不安定な山道だ。


「里とは逆の方向に来ただけで道が違いますねぇ」

「元々こっちは人はそんな入らないからね、無理もないさ」

「それでこんな不安定なのね」

「足元に気をつけてくださいよ」


足元に気をつけつつその不安定な道を進む。

その道中で何度も風に吹きつけられる。


それはまるで風がイタズラをするかのように。

そんな風にも負けずと山道を慎重に進んでいく。


「痛っ!」

「ハルミ、平気かい」

「風で切れた、かまいたちですかね」

「となるとやっぱり風の精霊はいるんですね」


ハルミの怪我を魔法で治療しそのまま進む。

その風は刃物のように吹きつけてくる。


かまいたちが起こるような風。

それは風の精霊の存在を窺わせる。


「風の精霊ですし空を飛んでたりするんですかね」

「かもしれん、油断は出来ないね」

「エレネは切られても平気なのです」

「あはは、こういうときはあれですよね」


そうしてどんどん進んでいく。

里とは真逆の方向だけありその道はまさに自然の山道だ。


「む?何か見えますよ」

「あれって洞穴かな?あそこに精霊がいるとか?」

「なら行ってみるまでですわね」

「こういうときのペトラさんは勇ましいですっ」


先へ進みその洞穴へと入ってみる。

その中は風が吹いているようで、少し肌寒い。


「あれにも負けずに来るなんてやるじゃんか」

「おや、これが風の精霊ですか」

「なんか可愛いですね、もふもふしたいです」

「相手は仮にも精霊なんですけど…」


そこに現れたのは白い空飛ぶイタチ。

どうやらこれが風の精霊のイズナのようだ。


「それでお前ら何がしたいの?力でも欲しいの?」

「いや、力は足りてるんで結構です」

「相変わらずですねぇ」

「ギラは精霊相手でも煽るよね」


それに対しイズナは少しムッとする。


「力じゃなかったらなんだよ、何もいらないとか言うのか?」

「まあ何かくれるならもらいますけど、力はいりません」

「ちゃっかりしてるな」

「もう怖いものなんてないですよね」


するとイズナは他の精霊の気配を感じ取る。


「お前ら人間に下ったのかよ」

「あのまま黙ってはいられんのでな、この小僧を宿主にした」

「というわけで…」


それに対しイズナも納得はしていない様子。


「なら俺もそこの小僧に力を貸してやる、このまま黙ってられないしな」

「はぁ、なら構いませんけど」

「大体ギラが悪い」

「ですわ」


そうしてイズナも勝手についてくる事に。

とりあえずは基本属性の精霊は見えた。


次はそれの上のランク、闇の精霊シェイドに挑戦してみる事にする。


そうして次の精霊を目指して下山するのだった。

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