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現実に狂う

大地の骨の背景を調べ始めたギラ達。

その資料があるかと思い再度バドカの大図書館へ向かう。

そこで今度調べるのは村や街の歴史についてだ。

以前行った廃村の事も含めその背景、自警団について調べる。


「さて、その歴史が書いてあるっぽい本は見つかりましたが」

「そんなデータが本当にあるんですか」

「ここの図書館を甘く見ているな、ここは他国にない資料も多数だぞ」

「それで何か載ってるんですの?」


本を開きあの村と自警団についての記述を探す。

するとそれらしきページを見つける


「えっと、大地の自警団は村を守り手の届く範囲を守る村の有志達の集い…」

「また孤児などを引き取り面倒も見ていたという…」

「だがある日村の土地を明け渡すように国に通達される…」

「それから間もなくして国の強硬な手段により襲撃が始まる…」


つまり事の発端は土地を明け渡すように通達された事だろう。

だが村人達も自警団もそこを離れるのを拒んだ。

その結果国は強硬な手段に出たそうだ。


「つまりそれによって村を奪われたのが発端かね」

「それで今の時代に頭領だったデリーラについては?」

「えっと、その中には幼い少女もいた、彼女も剣を手に戦った…」

「多分その少女がデリーラですわよね?」


だが国の力に勝てるはずもなく、村は奪われる。

それから少しして国と対話の席が設けられたという。

その内容は代わりの住む土地を用意するから事情を汲んで欲しいというもの。

あの土地には国の国益になる資源が眠っているとも説明されたらしい。


「一応それは受け入れたっぽいですね」

「でもその新しい土地は劣悪なもの、村人も自警団も騙されたと思ったと」

「それにより自警団は当時の国王やそれを担当した人間を暗殺する、か」

「そしてそれによって自警団はもはや体をなさなくなる、ですね」


その暗殺以降自警団はほぼ形を持たなくなった。

そして残った人間によって作られたのが大地の骨。

死んだ団長の意志を継いだのが当時のデリーラである。


「でもそれならなんでオシドリの羽を始められたんだ?顔は割れてるだろう」

「国を騙したか誰かに便宜を図ってもらったか、だろうな」

「そうして表向きは商人ギルドオシドリの羽、裏の顔は大地の骨か」

「顔が割れてるのに商売なんて普通なら出来ませんもの」


だがやはり謎は残る。

顔が割れているのに国が商人ギルドの許可を出すのか。

ギルドは国が管理する組織だ。

冒険者ギルドの報酬も基本的には国からの報酬なのだ。


「オシドリの羽の方が寧ろ謎ですよ、国の内部に内通者でもいたんですかね」

「僕も同意見です、国が管理するギルドに暗殺までした人相手に許可を出すなんて」

「それでその裏では要人暗殺、さらには無関係な人間も殺してたんだよね?」

「アベールさんの話していた第二王女と当時の国王…かしら」


なんにしても謎は残った。

やはりアベールの言っていた事は正しいのだろう。


国の内通者により知ってて見逃されていたと改めて理解する。

その後は情報を整理し今後の目的が決まる。


殺された無関係な人間の関係者にも接触するべく動き始めるのである。

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