雪の降る砂漠
天人についての情報を探すギラ達。
何か情報はないかと冒険者ギルドへと赴く。
そこでギラ達は雪の降る砂漠という情報を見つける。
その情報が気になったギラ達はアルセイムにあるその砂漠へと向かう。
「ここがその砂漠ですか?」
「特に変哲のない普通の砂漠ですね」
「確かこの先に砂漠の集落があったはずだ、そこの人間だろう」
「なら行ってみますわよ」
そうして砂漠へと足を踏み入れる。
砂漠にある集落、そしてそこの誰かに天人が憑いているのだろう。
「普通に暑い砂漠じゃない」
「集落に近づくと雪が降るって言ってましたっ」
「だとしたら集落はまだだな、その集落に近づけば嫌でも分かるだろう」
「なら集落を目指すのみですね」
さらに砂漠を進むと少し冷え始める。
夜でもないのに冷える、さらに少し進むと今度は雪がちらつき始める。
「おいおい、本当に雪が降ってきたよ」
「だとしたら集落は近いんだね」
「さっさと行きますよ、不自然極まりない」
「ギラもせっかちねぇ」
そのまま進んでいくと集落が見え始める。
その集落に入り雪の事について尋ねてみる。
「どうでした?」
「多分情報からして街のハンターだね」
「その人に天人が?」
「確証はないがそいつが街を離れて狩りに出ると雪が止むらしい」
その情報からして恐らく確定だろう。
ギラ達はそのハンターの家へと向かう。
「失礼します」
「ん?君達は?」
「あんたに訊きたい事があってね」
とりあえずは単刀直入にこの雪の事を切り出す。
「この雪か、不思議だろう?僕が街にいると雪が降るんだよ」
「それっていつからですか?」
ハンター曰くそうなるようになったのは成人になる少し前かららしい。
それまでは雪なんか降らなかったそうだ。
「僕も超能力にでも目覚めたのかと不思議でね」
「姿は見えないけど天人…なのかね」
「可能性はありますね」
とりあえず話を聞けただけ感謝する。
ハンターは自分の不思議な性質に軽く笑ってみせた。
「なんにしても面白い話が聞けました、ありがとうございます」
「気にしなくていいよ、話せた事もあって少し楽になったしね」
そうしてそのまま家をあとにする。
「確定なのかね」
「そうだとは思うんですが…」
「でもこの不可思議な雪はそれしか説明が…」
「なんにしても天人については少しは分かりました、次は殺された人を調べます」
天人については不可思議な減少を起こすとは理解したギラ達。
天人の事は一旦置いておき、次は骨に暗殺された人間を調べる事にする。
すると次の瞬間だ。
「ギラ様足元ですっ!」
「氷ですか、おっと」
「足元から氷の柱が…」
「天人だろうな、魔法的な力を感知した」
恋夜の感知からして天人が攻撃を仕掛けたのだろう。
簡単に回避してみせるも油断ならないとギラは感じた。
とりあえずは集落をあとにして次の調査に向かう。
行き先はバドカである。
そこで骨に暗殺された人間のリストを探す。
バドカならそれぐらいはあるだろうと考える。
骨に暗殺された人間に何か共通点があるのか。
大地の骨を狂わせたその歴史を紐解いていくのである。