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茂る森

天人についての情報を集めるギラ達。

とりあえずは情報を求め冒険者ギルドへ。

そこで数年前から周囲よりも茂っているという森の情報を得る。

その森には狩人が住んでいるというため、それを睨み森へと向かう。


「ここがその森ですか」

「確かに他の森と比べて茂ってますっ」

「この森なら動物を仕留めるのも多少は楽になりそうだ」

「とりあえずその狩人さんに会いにいってみましょう」


そうして森の中へと足を踏み入れる。

その森は明らかに異質で周囲の他の森とは一線を画していた。


「本当に茂ってますね」

「この森の異様な木々の成長は木とか植物の天人の仕業なのかな?」

「どうでしょう、私にも確信は」

「テュトスもハルミもそれでも不自然さは感じてるのよね」


そうして森を奥へと進んでいく。

するとそこには人が住めそうな小屋があった。


「ここでしょうか、すみませーん」

「留守ですかね」


反応はない。

すると後ろから声がした。


「あら、お客様?」

「あ、えっと、この家の主…ですか?」


どうやらそうらしい。

仕留めた鹿を担いでいるので間違いなさそうだ。


「えっと、この森って元々こんなに茂ってたんですか?」

「うーん、私がここに小屋を立ててから森が広がったわよ、その前は普通の森」

「という事は…」

「可能性はあるな、本人に自覚はあるのか」


とりあえずお客さんという事で中へ通してくれる。

簡単なお茶と先日捕まえたというイノシシ肉のソテーを振る舞ってくれた。


「美味しいですね、このお肉」

「そりゃ狩人だもの、動物の解体の仕方は心得てるわよ」

「えっと、それはそうとこの森に越してから森が広がったって」


その話については彼女も不思議らしい。

何か特殊能力でも持っているのかと思っているとか。


「まあ獲物が捕まえやすくなったから助かってるのよ」

「ふむ、特に何かあったという事もないと?」


その質問に狩人の女性は特に何もないと言う。

しいて言うならメリットが大きく狩り向きの森になったぐらいと言う。


「なるほど、困った事はないって事か」

「そうね、寧ろ獲物が増えて骨とか毛皮の稼ぎが増えたぐらい?」

「はぁ、ならいいんですが」


そうしてイノシシ肉のソテーを平らげる。

そのあとはお礼を言って家を出る。


そしてこの森の不自然さと越してからの事を踏まえ天人の存在を疑う。

姿が見えない以上確証は持てない。

だが越してからそうなったという事については天人を疑うしかなかった。


そして次の瞬間である。


「森がざわめいて…避けろ!ギラ!」

「っと、今のは葉っぱ?いえ、ただの葉っぱじゃありませんね」

「あの木を見て、鋭利な刃物みたいに切れてる」

「間違いなさそうね、天人が攻撃を仕掛けたんでしょう」


避けた先にある木が鋭利な刃物の如く切れていた。

それにより狩人に天人が憑いている事を確信する。


とはいえ手立てはなく今は手を打つ事は出来ない。

とりあえず別の不可思議な話を求め情報を探しにいく事にした。


姿なき怪奇、それは人に憑く天人の仕業なのだろう。


大地の骨の天人の事も踏まえ、その話を確信にすべく調査は続く。

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