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風の謎

大地の骨について調査を続けるギラ達。

今は例の謎の風について調べている。

とはいえ手がかりもなく調査は難航している。

何かないかとバドカの図書館に今は来ていた。


「風の精霊的なものの情報とかないですかね」

「そうですねぇ、ここならそれもあるとは思いますけど」

「なんにしても調べればいい、何か分かるだろうさ」

「とにかくそれらしき本を探してみましょう」


そうして本の物色を開始する。

精霊図鑑や幽霊図鑑などの他に、歴史書なども物色する。


「ふむ、それらしきものは載ってますけど、なんか違う気がしますね」

「少なくとも精霊の類ではないんですかね」

「幽霊や悪霊にしてもその線は薄そうだしね」

「だとしたら何なのかしら?」


するとリックが何やら興味深い記述を見つける。


「あの、もしかしてこれなんじゃ…」

「なになに、天人…高位の霊的存在で人間に寄生してその悪事を働く歴史…」

「その姿は普段は見えず霊感が相当強くなければ見えない…」

「世の中の原因不明の事象はこの天人の仕業とも言われる…」


天人という霊的存在。

それは人間に取り憑き地上で様々な異変を起こすもの。

小さいものでは窃盗などから大きいものでは自然災害まで。

また人に寄生しないとその力は行使出来ない。


「まさにこれではありませんの」

「うん、あの風の話と見事に一致してる」

「だとしたら風を起こしていたのは風の天人?」

「とはいえ姿が見えないんじゃお手上げですよ」


それもそうだ。

霊的な存在を視認可能にする技術でもあれば話は別であるが。

それに人に寄生するという事は、今も世界には天人に寄生された人が多数いる。

そう考えると寒気がする話である。


「だとしたら自警団に天人が寄生して暗殺集団になったんでしょうね」

「酷い話だねぇ、人生を狂わせちまってる」

「その結果生まれたのは怪物ですからね」

「それも彼らだけならまだしも、世界中の人なんて…」


だが情報は得られた。

次はその天人についての調査を行う事となる。


「天人を調べるにしてもどうやって調べます?」

「うーん、その天人の隠れ里とかあったりするんですかね」

「人間に寄生してって事は地上で暮らしてるのも少なからずいる…」

「アタシでもそんな話は聞かないね、相当巧妙に隠されているのか?」


だとしたら自然現象が多発する場所を探す。

自然現象にまで介入可能なのならそこを探してみるのが有力だろう。

風の天人は今もどこかから見ているのか。

なんにせよその天人の事を調べるという事で一致する。


「とりあえずどこの国でもいいから自然現象について訊きに行くか」

「それがよさそうですね、異常な現象とかが絶対起きてるはずです」

「それを聞き出せればヒントになるだろうな」

「異常な自然現象…水でも火でもなんでもいいからね」


そうしてここから近いアルセイムに飛ぶ事にした。

国は何かを知っているだろうか。


天人の悪行は世界で謎の事象として扱われる。

それは多くの人にその姿が見えないからこそだ。


人間に寄生する天人、それは世界の害悪なのだろうか。

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