空より来るもの
神殿で仲間の居場所を掴んだギラ達。
その足でヴァル・ア・エルに行くべく港町を目指す。
そんな道中で思わぬものを目撃する。
それは元の世界に帰るための障害になるものなのだろうか。
「結構歩きますね」
「無理もありませんわ」
「でももう少しですよ」
「そうそう、しゃんとしな」
そうして歩いていると突然空が輝く。
それを見上げると何かがミーア大陸の方に落ちたようだ。
「今のは…」
「何かが落ちたんですよね?」
「方向的にミーア大陸か、港町から臨時便で戻れるかもしれんが戻るかい?」
「だとしたら遠回りになってしまいますわ」
それでも気になる以上遠回りだろうと戻ってみる事にした。
そのまま道を進み港町へと到着する。
そこではやはり騒ぎになっていたのか、臨時便も出ていた。
ギラ達はそのまま船に乗りミーア大陸へと戻る。
ミーア大陸に戻ったギラ達はさっきの光が落ちた場所を目指す。
その場所は最初の村と山の麓の街の間だった。
そこでギラ達が見たのは大きく空いた穴だった。
そこには何者かが行動を開始したと思われる痕跡があった。
「どうやら何者かがこの世界来たようですね」
「神殿で見たのもあるしね、アタシ達を狙ってきた奴か?」
「骨の残党、それかその仲間とか」
「なんにしても油断は出来ませんわ、さっさとヴァル・ア・エルに行きませんと」
そうして時間も押している中ミーア大陸の港町へと戻る。
港町に着いたときには日が落ちており、今日は宿を取って休む事に。
「気になりますか?」
「まあ一応は、とはいえ相手が誰だろうとぶっ潰してやりますが」
「それでこそギラ様ですねっ」
「過激だなぁ、まあそれもギラらしさかな」
そうしてさっさと眠りにつき、早朝に船に乗ってミストラル大陸へと移動する。
そこから徒歩で再び北西の港町へと向かう。
時間的にはギリギリだが、なんとか船に乗り込む。
そのまま船でヴァル・ア・エルの玄関口へと移動する。
「此処がヴァル・ア・エルの玄関口ですか」
「以前見た映像だとテュトスがいるはずなんだが」
「なら探してみようよ」
「そうですね、それでいなかったら別の町に行ってみればいいですよ」
そうして街を散策する。
時間はすでに夜になっていた。
そんな中どこかで見た姿を見つける。
「テュトス!」
「えっ?ギラさん!皆さんも無事だったんですね!」
「ええ、とりあえずは」
「少し話を聞かせていただけます?」
もう夜という事もあり宿に移動しテュトスから話を聞く。
その話では最初はモレーアと一緒だったらしい。
だがモレーアはとある人に付き添って隣の街へと行ったという。
「なるほど、なら明日はそのまま隣町へ行きますか」
「はい、モレーアさんの事も気になりますから」
「なら今夜は休んでおきましょう」
「そうだな、明日はモレーアと合流出来るといいが」
そうして今日は休む事となった。
この世界に飛ばしたのも大地の骨の残党の仕組んだ罠。
意地でも元の世界に戻ってボコボコにしてやるとギラは誓った。
そんな月夜にギラの悪魔の笑みが照らされる。
そして夜が明け隣町へと向かうべく動き始める。
あいつらをボコボコにしてやると誓い、元の世界に帰る手段を探すのだった。