活気の街
運び屋の青年を利用して山越えをするギラ達。
他の仲間達と合流し元の世界に帰るためにも。
なので今は港町を目指して山を越える。
その先にある港町から他の大陸に行くべく。
「ここがその登山道ですか」
「ああ、この山は港町との連絡にも使われてる」
「へぇ~、他に道ってないの?」
「多分ないから使われてるのかと」
そうして登山を開始する。
山を登っていくと湧き水などもあり、そこまでの危険はない。
「その住み着いた魔物ってどんな奴なんですか」
「鳥の魔物だよ、この近辺じゃ見ない奴だ」
「なんでそんなのが住み着いたんでしょう」
「さあ?私に訊かれても」
この世界でもそういう事はあるようである。
恐らくその魔物が他の魔物も従えてしまったのだろう。
それならリーダーを倒せば自然と自壊するはずである。
そうして山を登っていくと頂上に到着する。
ここから反対へ下りれば港町までは一本道だ。
だが次の瞬間、その声が響く。
「出たな!」
「こいつですか、ではさっさと終わらせるとしますよ」
「ええ、負けませんよ」
「それじゃ、やるよ!」
そうしてその魔物を簡単に倒してしまうギラ。
その強さに運び屋の青年も驚いていた。
「あんた、強いんだな」
「あれでも手は抜いたつもりですよ」
「ギラさんらしいですね」
「手は抜いてたとか本当に強いんだから」
青年はそんな強さに参っているようだ。
そのまま山を下山し港町へと到着する。
青年とはそこで別れ次の大陸に向かう船を探す事に。
するとどこかで聞いた声がする。
「ギラ様っ!」
「おや、翠ですか、無事なようで安心しました」
「翠さんだけですか?」
「他の人はいないのかな?」
とりあえずここにいるのは翠だけのようだ。
ギラはそんな翠に優しく接し話を聞く。
「なんでも海賊が出るとかで船は止まってますよ」
「海賊ですか」
「一応港に行ってみようか」
「そうですね、交渉だけでもしないと」
そうして港へ向かう。
港の船の船員達の話では一ヶ月前からこの有様らしい。
それならとギラは海賊退治を買って出る。
次の大陸に進まねばならない以上、海賊はさっさと壊滅させるべきと考えた。
交渉の結果船員が小舟を出してくれる事となった。
ギラ達はそれに感謝して、明日海賊退治に赴く事となる。
「さて、今夜は宿を取って明日は海賊退治ですよ」
「はいっ、派手にやりましょうね」
「もう慣れたよね」
「ですね、僕達もそれに力を貸しますよ」
こうして明日に備える事となる。
次の大陸に進むべく海賊退治。
元の世界に帰るためにも怠けてはいられない。