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真夜中の火花

夜になりギラ達はシスターリアを探し始める。

だがそれと同時に何者かが動き始めた。

シスターリアは無事なのか。

真夜中に火花を散らす事となる。


「さて、どうやら何者かが動いてるのは確定っぽいですよ」

「そいつはどうも、そんじゃアタシ達はそいつらより早くシスターリアを確保するよ」

「一体何者なんですか」

「やっぱり孤児院の子供なんですの?」


だが説明している時間はない。

ギラ達はその何者かを追いかけ始める。


「相手は速いですね」

「向かってる先にシスターリアがいるんでしょうか」

「そう考えるのが妥当かな」

「ならさっさと追い詰めてしまいますわよ」


そうして相手の位置を把握しつつ的確に進んでいく。

するとその何者かがギラ達の前に立ち塞がる。


「ここから先にはいかせない」

「なら、蹴散らすまで!」


その覆面の子供と思われる相手を一気に蹴散らす。

訓練はされているようだが、子供だからなのか大した相手ではない。

簡単に吹き飛ばされるその子供は、そのまま壁に叩きつけられる。


「ぐっ…だけど、僕達の目的は時間稼ぎ…」

「見事に捨て駒にされましたか、そういう教育をされていると」

「それより追うよ!」

「ああ!逃がしてなるものか!」


その子供はその場に放置し相手の本体を追う。

ギラが式紙をあらかじめ飛ばしているため、動きは筒抜けだ。

相手は商業区にある建物を目指していると思われる。

それならと先回りを試みる事に。


「こっちだ、行くよ!」

「ソウさんはショートカットまで知ってるんですか」

「街の構造ぐらいは頭に入ってると思ってましたけども」

「それだけ優秀な奴という事か」


ソウのあとを進むギラ達。

そして目的の建物と思われる前に到着する。


「ここですか?」

「お前達…どうして…」

「先回りぐらい簡単な事さ、さて、あんた達も観念してもらおうかね」

「孤児院の子供ですわよね?バレてますのよ」


だが子供達はそれを知らないと言い張る。

そしてギラ達に襲いかかろうとした次の瞬間。

国の軍隊が現れ子供達を確保していく。


「放せ!くそっ!放せよ!」

「そいつらを連れていけ、重要な参考人だ」

「暴れても無駄だ、大人しくするんだな」


そうして子供達は全員軍隊に連行されていく。

ソウがあらかじめ国に伝えておいたからだという。

そしてギラ達はその建物へと足を踏み入れる。


「皆さんは…」

「あなたがシスターリアですか?」

「そのようだな」


そこにはシスターがいた。

どうやらこの建物に国が保護していたようだ。


「シスターリア、あんたは孤児院の秘密を知ってるね?それで追われたんだろ」

「は、はい…その通りですが…」

「とりあえず簡単に説明してもらえませんか?」


そうしてシスターリアは孤児院の秘密を話してくれた。

その孤児院は大地の骨のボスのデリーラが支援していたという事。

そして子供達はデリーラを慕い、その意志を継ぐと言っていた事。

シスターリアは何も知らずに孤児院に来て、その秘密を知った事。

そうした結果国に密告しようとして追われたのだという。


「でもある日を境にデリーラという人は姿を見せなくなりました」

「そうした結果があれか」

「大地の骨、どこまでも厄介な…」


デリーラが死んだという話に孤児院は奮い立ったという。

そして残党達はそれを優しく扱い、復讐をすると言ったらしい。

子供達もデリーラのために戦うと言ったという。


「なんにしてもこれで安心だろう、あとは残党に注意しないとね」

「子供達は今頃国が確保していますから」

「そうですか…私は改めて国にそれを伝えます、覚悟は出来ていますから」


そうして真夜中の戦いは幕を閉じた。

孤児院は今後国によって解体されるだろう。

シスターリアは国に保護される事になったという。

そんな孤児院の闇は大地の骨の邪悪さを物語る。


子供達の未来は奴らの手によって奪われたのだから。

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