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危険区域での襲撃

最北の国で一夜が明ける。

昨日交渉した貴族の男からの連絡で危険区域に入る許可が出たという。

ギラ達はそれに感謝し言われた通り危険区域に向かう。

そこは極寒の冷気と凍りついた大地が道を阻む自然の要塞だった。


「ここにコルド鉱石があるんですね」

「ああ、あいつの言う通りなら中程の場所で採れるらしい」

「なら行ってみましょう」

「そうだね、この寒さだと防寒も限界があるし」


そうして危険区域を進み始める。

そこは足元に注意しないと大きな怪我をしそうなほど凍りついていた。


「流石は世界最北の国ですね」

「この寒さは効くわね」

「なんにしても早くコルド鉱石を採取しないと」

「そうですね、急ぎましょう」


そのまま中程の場所に急ぐ。

なんとかその場所に到着したギラ達はコルド鉱石を探す事に。

その鉱石は青く輝く鉄鉱石のようなものだという。


「ふむ、簡単には見つかりませんか」

「そうですね、希少な鉱石とは聞いてますし」


それでも探すのを続ける。

すると氷塊の影に何やら光るものを見つける。


「これは…おい!あったよ!」


そこにはコルド鉱石がそれなりに転がっていた。

ギラ達はそれを回収する。

そして目的を達し帰ろうとしたそのときである。


「避けてください!」

「おっと、どうやら出てきたね」


吹雪の中から覆面の男が現れる。

それは大地の骨の残党だ。


「ククク、ここなら逃げる事は出来んぞ?」

「こういう確実に殺せそうなところで襲う、少しは頭を使いますね」

「やるってのか?」

「愚かな…その歪んだ考えに疑問はないのか!」


骨はそんなの知らんとばかりに声を荒げる。


「黙れ!貴様さえ現れなければ…我らは正義の使者としてその存在で在れたのだ!」

「正義?心底胸糞悪いですね、あなた達の正義なんて単なる自己満足のくせに」

「ギラ様…」

「それで?やるというのか?」


骨は先日見た影のようなものを呼び出す。

そして骨とその影のようなものが襲いかかる。


「はぁ、つまりは、殺していいんですね?」


ギラの顔が悪魔のそれに変わる。

影のようなものは倒しても本体が無事な限り倒せないようだ。


「こいつ、精神体か何かか?」

「攻撃は効くんですけど、再生しちゃいますよ」

「面倒でもあの覆面をぶちのめすしかないようですわね」

「心底ムカつくのでさっさと殺してしまいますか」


次の瞬間ギラが覆面の前に立つ。


「なっ!?」

「面倒なんで、死んでくださいよ!無残に!惨たらしく!惨めに!」


ギラの拳が覆面の顔面にクリーンヒットする。

こんな外見だが、その腕力は並ではない。

覆面の顔面がその形を歪なものへと変えていく。


「この極寒の地で、寒さに包まれて果ててもらいましょうか!!」

「ぶへっ!?ぐほっ!?」

「うわ…」

「流石にやりすぎだよ…」


そして覆面はその場で気絶する。

その顔面はじゃがいものようにボコボコになっていた。


「コルド鉱石は手に入れました、帰りますよ」

「相変わらず加減しませんねぇ」

「嫌いなものにはリミッターを外すんですよね」

「ギラもこんな貧相な体のどこにそんな力があるのやら」


そうして危険区域をあとにし、街へと戻る。

覆面は今頃危険区域でその寒さに耐えきれなくなっているだろう。

とりあえず目的は達した、明日にはミリストスの鍛冶屋に持っていけそうだ。


「お、いいところに、あんた達に王様が会いたいって言ってたぞ」

「王様が?」


貴族の男の話では、国王がギラ達に関心を持ったという。

それで明日会えないかと言伝を伝えたそうだ。


「まあ少しぐらいなら構いませんよ」

「そうか、なら明日城の前に来てくれ」

「分かった、そうせてもらう」


そうして貴族の男は家に帰っていった。

国王が突然会いたいという。

その真意はともかく、一応会うだけ会ってみる事にしたギラ達。


帰るのは少しだけ先になりそうである。

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