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彼と魔族とお嬢様  作者: 秋雨サメアキ
第5章 彼と彼女の物語
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キャラ紹介・ギルド編

・エリー

本名 エリー・バウチャー

年齢 19歳(肉体年齢15歳)

身長 162cm


一見して男性とは思えない容姿の持ち主。初対面の人間から男と思われることはまずない。

その見た目からかシルヴィアやレベッカからは度々女装を強制されている。

はじめは嫌々だったが、途中からは慣れたのかそれとも諦めたのか、文句を言うことは少なくなった。


人と魔族の混血ハーフ。"代償ペナルティ"によってその血の影響が強くなり、体の時間の停止――不老になった。

自分の存在に絶望し1度は自殺を試みるも、自分自身でもあるデイヴァの言葉に励まされ再起を果たす。


(魔族の血の影響で多少身体能力は上がっているが)体は15歳のもののため、身体能力、体格などは劣っていることが多い。

だがそれを覆すために考えを巡らせることに関しては光るものを持っている。

シュタインの最期の言葉もあり、最近は「如何にして自分より優れたものを下すか」と常々考えている。


また、キニジから直接習った憑依術式リチュアも最近ではそれなりに使いこなせるまでに成長した。

自分に出来ないことを把握してそれでも出来ることをする、というのがエリーらしい戦い方と決めた。


自分デイヴァや"オラクル"との決着がついたら、シルヴィアとゆっくり普通に過ごしたいと考えている。




戦闘

ブロードソード『リベレイター』とナイフ3本、魔術を絡めたトリッキーな戦闘が得意。

戦闘の最中にも相手の癖や味方の戦い方を含めて考え、最良の手を導くことに関しては天才と言える。



魔力量は中の上程度。"代償ペナルティ"を払ってこれなので、元の魔力量はかなり低い。

通常の"代償"とは異なり、体の一部の機能を損なうことはなかったのは、魔族としての側面が表にでて魔力が増大したからである。


得意な魔術は炎、もしくは雷の魔術。


ウェンやマキナから教わった物も多く、キニジが剣の師とするならば2人は魔術の師である。

シルヴィアやギュンターから学んでいることもあり、シルヴィアたちとの出会いは確実にエリーを成長させている。







・シルヴィア

本名 シルヴィア=クロムウェル

年齢 21歳

身長 164cm


スチュアート王国のクロムウェル公爵家の長女。

普段の言動からはそうは思えないが、立派なお嬢様である。

次期当主の座を諸事情で弟に譲り、今は自由の身として大陸を回っている。


黙って大人しくさえしていれば、誰もが見惚れる絶世の美女かつ公爵家に相応しい気品と教養の持ち主。…普段はその気品と教養は感じられないが。


最初はエリーをただ『一目惚れしたから』という理由で好いていたが、それだけではダメだとエリーの心も含めて愛するようになった。


シルヴィア本人は言葉にしないが、ギュンターとウェンに全幅の信頼を寄せている。

ちなみに2人を異性として見たことはない。


またレベッカや姉のような存在であるシャルルのことも大好きではあるが、あくまで親愛的なものである。


エリーの出生に驚きはしたがエリーに対する想いは揺らぐことはなかった。

またデイヴァに関しても彼女なりに思っていることはあるようで、前の世界の自分がデイヴァのことをどう思っていたのかは知らないが、デイヴァが自分を好きでいてくれたことは嬉しいと思っているようだ。




戦闘

ロングソード『エクセルシオール』による近接戦闘が主な戦い方。

エリーから譲られたナイフもあるが、最近はあまり使う機会がないようだ。



魔力量は人並みのため、魔術は使えなくもないが『影』の行使に全魔力が必要なこともあり、万が一のためと魔術を使うことはない。


継承戦争にて偶然使えた、"剣に『影』を纏わせる"技術を身に付けようと(シルヴィア自身は恥ずかしいのでちょっとだけだと誤魔化しているが)並々ならぬ努力を積んでいる。







・ギュンター

本名 ギュンター・ハンプデン

年齢 21歳

身長 182cm


シルヴィアの護衛兼幼馴染み。

子どもの頃から鉄騎隊の隊長を務める父親の姿を見てきたからか、民を守ることを信念にする戦士。


シルヴィアが旅に出るときに「言われたから」や「剣の腕を鍛えたい」と理由をつけて同行していたが、結局のところシルヴィアが心配だったため言われなくても同行したらしい。


とはいえシルヴィアを異性として見ているわけではない。

以前シルヴィアの父親に「ギュンターかウェンのどちらかが、シルヴィアと結婚したらどうだ?」と冗談混じりに言われた時は、ウェン共々「嫌です」と即答している。


エリーのことはかわいい弟、ないし妹のように思っている。

鍛練に付き合ったり、世話を焼いたりとなんだかんだでかわいがっているようだ。


"オラクル"とは大して因縁はないが"オラクル"が行ってきた所業を憎み、そして秩序を守るために戦うと決めている。



戦闘

ツヴァイヘンダー『カベナンター』を担ぎ、誰よりも前に立って攻め込んでいく戦い方を好む。

ツヴァイヘンダーの他にも剣や槍は使えるものの、これが一番自分に合っていると他の武器を持つことは少ない。



簡単な魔術すら行使出来るか怪しいほど魔力量は少ない。

斬る瞬間だけ魔力強化を施す技術は彼が血の滲むような努力の末会得したものであり、エリーやシルヴィアでは到底真似できないものである。







・ウェン

本名 ウェン・ホーエツォレルン

年齢 21歳

身長 178cm


シルヴィアの従者兼幼馴染みの物腰がやわらかそうな青年。ちなみに眼鏡。

魔術師としては人類最高峰の才能を持ち、秩序の守護者ギルド・ガーディアンの魔術師と互角の戦いをすることができる。

…ものの、運動は得意ではない。


実際に秩序の守護者ギルド・ガーディアンへ加入を命令されたが、ギルドの駒には成りたくなく自分が生涯仕えるのはクロムウェル家――シルヴィアだけだとそれを断っている。


その変わりとして第2研究室"タスク"へ入室している。

"タスク"の室長はウェンの我儘を理解していてくれているので感謝はしている。


ギュンターと同じようにシルヴィアを異性として見ることはない。

だがシルヴィアが旅に出る話になったときはギュンターと同じようにシルヴィアが心配だからという理由で同行している。


エリーとは友人でもある他に、仲間であり、弟子でもあると様々な側面がある。



マキナとは同じ"タスク"の職員ではあるが会話を交わしたことはほとんどなく、むしろ継承戦争時になってまともな会話をした。

戦争後にフィレンツェに戻ると"タスク"に引きこもりマキナと共に研究に明けくれている。



"オラクル"には魔術師として、魔族に堕ちさせる魔術など絶対に認めるわけにはいかないと断固とした想いをもって挑む。



戦闘

身体能力は低く、走らせれば4人中一番遅い。

"ディザスター・ブレイヴ"で身体能力の一時的な底上げは出来るが、あくまで一時的なものなのと反動により動けなくなるので期待はできない。


人間としては桁違いの魔力量を有するウェンの魔術は同じく桁違いであり、もはや戦略級と言ってもいいレベルまで達している。

普段はそれをやろうものならシルヴィアたちを巻き込んでしまうため使わないが、その気になれば町ひとつを滅ぼせるほど。


得意な魔術は氷、そして"ディザスター"系統、"カラミティ"系統などの地と呼ばれるもの。







・キニジ

本名 キニジ・パール

年齢 34歳

身長 183cm


エリー、クローヴィスの師匠にして秩序の守護者ギルド・ガーディアンNo.9、"豪傑"の異名をもつ二振りの大剣を自在に操る剣士。

剣の腕なら秩序の守護者ギルド・ガーディアン最強と謳われている。


大剣以外の武器の扱いにも長け、中でも短槍が気に入っているのか使うことが多い。


顔の右側、右腕の一部が魔族化しており普段はそれを隠すため顔には仮面をつけて生活をしている。


エリーやクローヴィスに剣を教えた人物でもある。

ただキニジ自身が我流のようなものため、エリーとクローヴィスもキニジから教わったのを自分なりにアレンジしている。


以前自分のせいでマリーが大怪我を負ってしまったことに自責の念を覚え、いつかまたマリーに正面から向き合えるように大剣を置き秩序の守護者ギルド・ガーディアンの仕事に打ち込んでいた。


エリーたちのお陰でマリーに向き合える決心がついた彼は、マリーと再会しさながら夫婦のような関係になっている。


"オラクル"、もっと言えばエヴァンジェとは自身の手で決着がつけると意気込んでいる。

ギルドの指示とはいえ"オラクル"壊滅の要因であったことに対し("オラクル"の所業がなんであれ)それなりの罪悪感は抱いており、友人のようだったエヴァンジェにはせめてもの手向けとして自分自身で引導を渡すと決めている。



戦闘

"魔剣クラウソラス"と"魔剣クレイヴ・ソリッシュ"の兄弟剣が主な得物。

状況に応じて憑依術式リチュアで武器を造り出して臨機応変に立ち回る。


魔力量は決して多くはなく憑依術式リチュアも行使するため魔術を使うことはほぼない。







・マキナ

本名 マキナ・アモーレ

年齢 20歳

身長 155cm


秩序の守護者ギルド・ガーディアンNo.8、魔力の扱いに関しては天才。

また同時に第2研究室"タスク"の職員でもある。

言葉は荒いが根は優しい人物。


13歳にして秩序の守護者ギルド・ガーディアンに選ばれている。

だかまだ戦うには早いと3年前までは"タスク"の職員として生活していた。


ストリートチルドレンだった自分にまともな生活が出来るようにしてくれた"タスク"の室長には感謝している。

ウェンとは以前から面識はあったものの、会話らしい会話は戦場で相対した時が初めてのものである。


ウェンには"タスク"の同僚以上の感情はあるが、彼女自身が気付いていないのもあって関係は発展していない。


"オラクル"に対してはウェンと同じように魔術師としての怒りもあるが、何よりも子どもたちを実験台にしたことがマキナにとっては一番気に食わないらしい。



戦闘

ウェンとはまた別方向の才能を持っている。

ウェンが桁違いの魔力量に対して、マキナも魔力量はかなり多いがあくまで常識の範囲内の魔力量。

だが魔力の効率的な扱いはまさしく天才。実質的な魔力量はウェンと同等とまで言われている。


また、普通であれば受けた側の負担が大きすぎるため使えない治癒魔術を"聖杖アスクレピオス"でその負担を消して治癒だけを施すことが出来る。


だがそれも万能ではなく、憑依術式リチュアの無茶な行使でボロボロになったエリーの体を治療した時には、激しい運動が出来るまで1ヶ月を要していた。


得意な魔術は炎の魔術と"アウロラ"系統に代表される天の魔術。


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