セクサ・ロイド
松本零士先生の作品が結構好きです セクサロイド はとくに好きでした
コールド・スリープのカプセルを出た俺は、娯楽室へと向かった
100体以上のセクサロイドのなかで、今日のおれの相手はどの娘だ・・
高鳴る期待を胸に、広大なフロアを進む。
セクサロイドは惑星間航行用に開発された
乗組員の性の処理に対応するアンドロイド、バイオアンドロイドの類だ
長期惑星間航行での楽しみといえば、これぐらいだ、最近は脳髄に直接アクセスできる
幻覚装置もあるが・・感覚は同じとはいえ・・俺はこれが好きだ
なんといっても、他の乗組員の私物を勝ってに使えるのが、スリリングで楽しい
これも娯楽室の責任者であるおれの、役得というわけだ。
記録の抹消も思いのままだ!
他の乗組員は、次の覚醒ポイントに到達するまで、あと5年は眠ったままだ
おれはひとつのカプセルを開けた、
「おおお! ヤバイ」
飛び出てきたのはなんと、両性具有のモンスターだ!
無機質な金属とエイリアンの合体したような
怪獣のようなやつだ・・・
俺はとっさに指にはめていたショック銃で撃った・・・はげしく転んだあとそいつは
広大なフロアのどこかへ逃げて行った
「いったい誰の私物だ!」
カプセルの情報を見ると、「キャプテン・・・」
あのエロ船長め!こんな趣味があったのか・・俺の権限をはるかに越えた・・マスター権限を持つ船長ならではの仕業だ!やられた・・まあいいか
警備システム万全だし、ほっといてもかまわないだろう。
覚醒直後の混乱で、判断が鈍っていたようだ。
慎重に選択しなければ・・他にも変態趣味の乗組員はたくさんいるからな(汗
(・・・って俺の行為自体変態か?)
おれは別ののカプセルを開けた
その直後、警報アラームが鳴り響いた
「なんだ!」
けたたましいサイレンのなか、壁に埋まった情報端末のキーをたたくと
そこにはあのモンスターがメインCPを食い破っている映像が映しだされた。
「あのやろう!」
俺は警備BOXのショックマシンガンを取り出すとフロアを走り出した。
同時にフロアのカプセルというカプセルが開き始めた。
「やばい!」
案の定いっせいに、無数のセクサロイドがフロアを埋め尽くした。
みんな俺に向かってくる。
「愛して、愛して・・・」
口々に叫びながら
「制御不能、制御不能、避難を開始してください。」
無機質なCPのアナウンスがつづく
俺は必死に応戦したが、無情にもエネルギーランプがローバッテリーを告げる
覆い被さってくるたくさんのセクサロイドの山の下で・・しだいに失ってゆく意識のなかで
あのモンスターが
その美しい顔には似合わない、おぞましいモンスターの体をひきずって
ゆっくりと近づいてくるのが見えた・・・