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【完結】追放された名家の長男 ~馬鹿にされたハズレスキルで最強へと昇り詰める~  作者: 岡本剛也
8章

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第411話 魔法陣


 『フォロ・ニーム』の中は奥に人がいるとは思えないくらい静まり返っており、俺達が下へと降りる足音だけが響いている。

 重苦しい空気感の中階段の下まで降り切ると、丁寧に掘られて造られた広大なフロアが広がっており、長年人が訪れていないからか色々と古くなっているせいでダンジョンっぽさを感じる。


「入口から凄かったけど、中はもっと凄い! これだけの広さの場所を掘って作ったんだもんな!」

「遺跡に見惚れるのもいいが警戒を怠るなよ。遺跡に置かれている燭台に火が灯されていることから、この先はいつ出くわしてもおかしくない」


 そう、遺跡の中は【ファイア】や松明がいらないくらい明るい。

 その理由が遺跡の至るところに置かれてある燭台に火が灯っているからで、もちろん俺達が来る前から火が灯っていた。

 クラウス達がこの先にいる何よりの証拠でもあるため、俺は燭台に近づき火を調べてみることにした。


「クリスさん、何か分かりましたか?」

「分からないな。燃えカスから火をつけてからどれくらい経過したかを調べたかったんだが、どうやら魔法を使われているらしい」

「火属性魔法ですか。少し私が見てみてもいいでしょうか?」

「ああ、構わない。ヘスターなら何か分かるかもしれないしな」


 俺と入れ替わるようにヘスターが燭台に近づき、魔法で灯された火の確認を行う。

 何か見つけてくれることを祈りつつ、しばらく様子を見ていると……。


「火が灯されてから一日以上は経過していると思います。これ以上正確な情報は得られなかったですが、相当な時間が経っていることは間違いないですね」

「情報がほとんどないのにそこまで分かるのか?」

「はい。残っている魔力やその揺らめきから大体分かります。……ただ、この火を灯したのは相当な実力者であることは間違いありません。恐らくエリファスでしょう」

「一日以上消えない火を灯せるってことを考えると、確かにエリファスしか可能性はなさそうだな。とにかく火を灯してから、一日以上経過しているという情報が分かっただけでも収穫だ」


 『フォロ・ニーム』の中に入ったのに、未だに【生命感知】で生命反応を感じ取れていないことからも入口付近にはいない。

 そのことが分かっただけでも調べた価値はあったと思う。


「ここからはスノーを先頭に進んで行く。スノー、何か感じ取ったらすぐに教えてくれ」

「アウッ!」


 スノーに指示を出し、先頭を歩いて索敵してもらいながら『フォロ・ニーム』の中をゆっくりと進んで行く。

 丸みを帯びた円形の造りで、部屋の数も相当なものがある。


 俺達が今いる場所はメインフロアだった場所で、客室だった部屋がほとんど。

 そのためメインフロアの部屋は調べても特に意味のない部屋と、シャーロットから事前に教えられている。

 

 このまま真っすぐ進み、奥の大きな扉を開けたところが闘技場の観客席へ繋がっているらしいけど、クラウス達に長い期間捜索させるため意図的に開けられないようにされているようだ。

 一応シャーロットからはその扉の破壊を許可されているけど、入れ違いを避けるためにも後を追って進んでいくつもり。


 観客席以外から闘技場に出るためには、闘技者達が出入りしていた場所から入るしかなく、更に下を目指して進まないといけない。

 そしてクラウス達は、現在その闘技者達の待機エリア及び居住エリア付近の捜索を行っているはず。


 地図を見る限り、その闘技者達の居住エリアに繋がる道は一本しかなく、その道を塞いで進めば確実に鉢合わせすることができる。

 これだけ広い建造物なのに繋がる道が一本しかないなんて、クラウス達を逃がしたくないという俺にとって建物の構造が誂え向きすぎる気がするけど……。


 『フォロ・ニーム』自体が闘技者達を逃がさないための設計になっているためなだけ。

 俺は助かっているからアレだが、設計の段階から脱走をさせないように造られているのは『フォロ・ニーム』の闇深い部分だと思う。


 そんなことを考えながらメインフロアを静かに進んでいくと、目印の一つである闘技場へと繋がる大きな扉が見えてきた。

 『フォロ・ニーム』に入ってから、闘技場に辿り着くまで約三十分。

 警戒しながらゆっくりと進んだとはいえ、地図を見ながら寄り道を一切せずに歩いたのにこれだけの時間がかかったということで、この古代遺跡の広さを体感できた。


「クリスさん、あの扉が例の扉ですか?」

「ああ。有事の際は破壊してもいいって言っていた闘技場に繋がる扉だ」

「扉の大きさにも驚くけど、その扉いっぱいに描かれてる魔法陣みたいなのがとんでもねぇ! 相当な魔力を帯びているのが俺でも分かるぞ!」


 ラルフが興奮気味にそう言ったように、闘技場へと繋がる扉には大きな魔法陣が描かれていた。

 恐らくだが、あの魔法陣によって扉が封じているのであろう。


「確かにとんでもない魔力が込められているな。シャーロットは扉を壊していいって言っていたが……魔法陣を見る限り、俺達だけの力じゃ壊せないよな?」

「確実に無理だと言えますね。もしかして壊せないのを分かっていて、壊していいと言ったのではないでしょうか?」


 その可能性が非常に高いな。

 シャーロットらしいといえばらしいが、こうなってくると無理やりにでも壊したくなってくるのが俺の性格。

 まぁ今は壊さないけど、クラウスを無事に倒すことができたら……扉ぶっ壊しチャレンジをしてもいいかもしれない。



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