第377話 幕引き
ここまデ使っていなかったヴァンデッタテインを抜キ、この状態デ初めて構える。
ヴァンパイアジュエルに手を当てて体力を流シて使ってミたいガ、残りの体力を考エると選択肢ハ魔力一択しかなイ。
溜めていた魔力をヴァンデッタテインに流スと、いつものよウに刀身ガ真っ赤に染め上がった。
やっぱりこの禍々シい感じを見るとワクワクしてくルな。
あトは――このヴァンデッタテインをミルウォークにぶち当てルだけで狩リは終わり。
もっとユっくりと追い詰メたい気持ちを抑えて、オレは【疾風】のスキルと共にミルウォークに一気ニ近づく。
性懲りもなくレイピアを引き絞ルように構えテいて、オレの攻撃ニ合わせてカウンターを合わせテくるつもリでいるようだ。
そんな無駄ナ抵抗にオレは嗤いながら近づキ――間合いに入っタ瞬間に斬りかかっタ。
案ノ定、ミルウォークはオレの一撃を躱してから一歩踏ミ込み、懐ニ潜り込むように移動してから突キ上げるようにみぞおちヲ狙ってきたノだが……ミルウォークの動きは既に織り込み済ミ。
レイピアによる突きは体を捻らせテ致命傷を避ケつつ、逆にみぞおチに渾身の前蹴りを叩き込んダ。
肉を断たせて骨を断ツ。
オレの前蹴りガ見えてイなかっタようで、ミルウォークは蹴らレた腹部を抑えてバランスを崩しタように数歩後退。
超至近距離の状態かラ、再びヴァンデッタテインの間合イに自ら戻っテくれタところを――今度こそ袈裟斬リで仕留めにかかル。
口が裂けるノではと思うほどオレは嗤いながら剣を振リ下ろし、一方のミルウォークは酷ク焦った様子でレイピアでガードを図っテきたが……。
細剣であるレイピアでヴァンデッタテインの一撃を受ケ止めるコトができるわけモなく、何の感触もなくレイピアをへシ折り――オレはそのままミルウォークを両断しタ。
ヴァンデッタテインに魔力を流しタことで更ニ切れ味が増シたせイか、斬っタ感触が一切手に残っていなイ。
凄まじイ剣であるコトに変わりハないが、使いヨウによっては駄目になってシまう武器だな。
口をパクパクとさセ、声になラない声を上げていル上半身だケのミルウォークを見下ろすガ、バハムートを殺シた時の高揚感が一切ない。
途中までは本当に楽しカったノだが、最後が駄目ナら全てが駄目。
ミルウォークに興味がナクなった俺ハ、もう二度とミルウォークを見ルことはセず、振り返って部屋の中ニ突撃してキた構成員たちの方を向く。
最後が最低最悪だっタため、その憂さ晴らしをこいツらでサセてもらうとしようか。
ミエルに言った十秒よリも早くミルウォークを仕留めタということもあり、まだまダ余裕で抑エ込めている様子。
魔力が尽キる勢いで魔法を連発していルのか、部屋の中ガ何も見えないホど魔法で埋め尽クされていた。
「おい、決着がつイたカらもういいぞ」
「【ヘイルクーゲル】! ――って、もう終わったの!? 私の足止めなんかいらなかったんじゃん」
「イイから魔法を止めて、後は俺ニ任せろ」
ミエルに魔法ヲ打つのを止めさせ、魔法によって起コった冷気や土煙が収まるのを静かに待ツ。
反応的に何人かは致命傷を負っテいるようだが、部屋の外で待機してイる十数人は元気ガ有り余ってイる様子。
ココから十数人をも殺せるト考えると嗤いが止まラないのだが、感情ガ高ぶった瞬間に水を差すヨウに残っている良心が邪魔してくるのが鬱陶しイ。
――こいつラは善人だろうが殺すような連中デ、他の建物ではラルフやヘスターが戦っていル。
自分の良心に訴えかけるヨウに自分で自分ニ言い聞かせ、俺はヴァンデッタテインを構えて突っ込む体勢を取っタ。
少しでも斬る感触を楽シむべく流しテいた魔力を止め、素の状態へと戻して準備は万端。
言い聞かせたコとで邪魔シてきていた良心は消え去リ、早くぶっタ斬れないかトうずうずと待ち――視界が開けタ瞬間に【疾風】のスキルに乗せテ突っ込む。
まずはミエルの魔法ニよって致命傷を負ってイる奴から、有無モ言わせない内に一人一振りで斬り殺ス。
……流してイタ魔力を切って素の状態に戻したトて、雑魚しかいないカらか手に残る感触は皆無に近イ。
ミエルがほとんど戦闘不能にしていたセイで反応もなイまま、アっという間に部屋に突撃してキた全員を斬り殺してしまっタ。
ワクワクしていた気持ちを返しテほしいほド、ミルウォークを殺った時以上に作業感が強イ。
ため息を漏らしたくなったガ、部屋の外で待機をシていた構成員の顔を見てすぐに気ガ変わっタ。
冷気や土煙が落ち着キ視界が晴れた瞬間に、俺が複数人の人間を殺しているのが目に飛び込ミ、その奥では両断されているミルウォークの死体。
人数の有利で捕まえようト意気込んでイタであろう構成員たちノ顔が一瞬にしテ曇り、恐怖の表情で歪み始めていク。
――俺が求めテいたのはコレだ。
逃げるのカ、それとも部屋の中に入っテ俺と戦うのか。
どっち付かずで動けずにイる戦闘の構成員ニ一気に詰め寄リ、首を刎ね飛ばシタことでそのすぐ後ろに控えテいた奴らは一斉に逃げの選択肢を選んダ。
ただ、後ろニ近い奴はどういう状況なのカ理解できていないため、逃げたい奴らと部屋へ行キたい奴らでモミくちゃとなり阿鼻叫喚の大パニック状態。
そんナ怯える姿にオレはゾクゾクと体を震わせナがら、『アンダーアイ』の残党狩りを開始しタ。