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異世界インスタ  作者: 五寸
第1章 異世界インスタグラマー爆誕
26/117

エピローグ

 魔王軍幹部 ネクリアとの戦いから数週間。

 戦いの規模もあって街の被害額は笑えないレベルだったけど、インスタを通して集まってくれた人たちや、ゼルの奇策のおかげで街の復興はどんどん進み、活気も今まで以上の盛り上がりを見せていた。


 ・・・・・・悪い方向に。


「おいゼル! 新しい手配書入ったんだって? 売ってくれよ!」

「これとこれとこれ。三セットずつでお願いします」

「この街限定の手配書があるって聞いたんだが、どこで手に入るんだ?」

「おうおう落ち着けお前ら! 冒険者として逸る気持ちは分かるが、紳士なら順番は守らないとな」


 ギルド酒場の一角で盛り上がる屈強な冒険者たちと、その中心で商売に精を出すゼル。

 そこで取引されているのは、魔王軍幹部ネクリアの指名手配書。


 という名目のグラビア写真である。


 あの戦いの後、ネクリアは王都へと連行されるはずだった。

 しかし魔王軍も黙って見ている訳もなく、魔王軍の精鋭部隊に奇襲されてネクリアの身柄を奪われてしまったらしい。

 で、それに乗じて手配書という名目でグラビアを作ったという流れ。


 この街が活気づいている一番の要因は、残念ながらそのグラビア写真であり、連日長蛇の列が出来る程の人気になっていた。

 当然女性からの評判はすこぶる悪いんだけど、そういうとこは悪知恵が働くのがゼルな訳で。


「んじゃ、これが今日の分な。ぜひとも街の復興に使ってくれ」

「あ、ありがとうございます・・・」


 一旦仕事を切り上げてきたらしいゼルが、お金でパンパンになった巾着袋をドヤ顔で職員のお姉さんに手渡す。

 そう、売り上げの大半を街の復興費に充てる事で、グラビアでの集客に大義名分を持たせた。

 いやまぁ、実際に復興の助けにはなってるんだけど、なんかこう、複雑な気分になる。

 そしてもちろん、そんな商売はゼル一人で出来る訳が無くて。


「ホレ、これがお前らの分な」

「こんなに使い道に困るお金、あーし初めてだよ」

「右に同じ」


 目の前に置かれた二人分の巾着袋を見て、あーしとルビーちゃんは揃って苦笑いを浮かべる。


「何言ってんだ。アカネは撮影、ルビーはモデル、これも立派な仕事だ。自信持てよ!」

「あーしの仕事はグラビア撮影じゃないんだけど・・・」

「右に同じ・・・」


 手配書に写るネクリアはもちろん本人じゃなくて、ルビーちゃんの変身した姿。

 それをあーしが撮影して、ゼルが売りさばく。こういう仕組み。


「それよりさ、あーしたちは何もしなくていいの? ネクリアの事」

「十中八九魔王城に帰ってんだろ。今の俺らにゃ何も出来ねーよ」

「あれ、意外と冷静」

「『今すぐ乗り込んでぶっ殺す!』ぐらい言うと思ってた」

「お前らなぁ・・・ていうかルビーてめぇ、そりゃ俺のモノマネか?」

「かなり似てたね」

「ドッペルゲンガーですから」

「・・・まぁぶっ殺したいのは山々だが、クモ女一匹ですらこのザマだったからな」

「他の幹部も同じくらい強いのかな?」

「いや、ネクリア様は本来後方支援がメインだから、純粋な戦闘力で言えば幹部でも最弱」

「ふ、ふ~ん・・・」


 そんなバトルマンガみたいな・・・。


「まぁ、どうせそいつらも俺様が捻り潰すんだ。そん頃にゃクモ女なんざはたき殺せるだろ」

「どっから来るのその自信・・・ていうかあーしのメインはあくまでインスタなんだから。そこんとこ忘れないでよ」

「わーってるよ。なんなら今ここで次の行き先決めるか? 懐も潤ってる事だしな」

「あっ、それいい! そろそろ遠出とかしたかったし!」

「私も賛成」

「決まりだな」






 行き先会議から二日後。

 あーしたちはレンタルした馬車に揺られ、中央都に続く例の山道を進んでいた。

 御者席ではルビーちゃんが手綱を握り、あーしとゼルは荷台。

 こうして荷台に座って風景を眺めるのは、すごくファンタジー感あってイイ。

 ガタガタ揺れてお尻超痛いけど。


「中央都って確か、一番人口が多い街なんだよね?」

「ああ。人以外に物資や情報、色んなモンが集まる冒険者の拠点だ。そこでなら最後のメンバーも集まるだろ」

「その分、裏社会の住人も多いから、注意が必要」

「ルビーちゃんが言うと説得力あるね・・・」


 やっぱり魔王軍も何かしら活動してたんだろうか。

 いや、してない訳が無いだろうけど。


「ねぇ、まさか中央都にネクリアがいるとかないよね?」

「・・・ないとは言い切れない」

「いや、いないと思うぜ」

「えっ?」


 以外にも、ゼルがきっぱりと否定した。

 何でと聞くよりも先に、ゼルは話を続ける。


「俺たちがバラ撒いた手配書があるだろ。あれに釣られて血眼で探してる奴がわんさか集まってるハズだ。裏の連中も同じようにな」

「だから中央都には来ないと?」

「そんな単純に動く?」

「自分に置き換えて考えてみろよ」

「「・・・・・・」」


 まぁ確かに、そんな男で溢れる街には近づきたくない。

 なんならあーしも行く気が若干萎えたレベルだし、本人ならなおさらか。


「まぁ俺様としては居てくれた方がありがたいんだがな」

「止めてよもー」


 そうポンポンと幹部と戦ってたら、命がいくつあっても足りないし。

 ・・・なんてフラグを建てたのが、運の尽きだった。


「っ! みんな捕まって!」

「えっ? キャッ!?」

「うおっ!?」


 ルビーちゃんの声に続いて、馬の嘶きと共に馬車が急停止する。

 バランスを崩して倒れ込んだあーしは、打ち付けた部分をさすりながら何事かと前を見た。

 そこに居たのは・・・。


「ネッ ネクリア!?」

「ようやく会えたわねェ・・・!」


 ネクリアは糸の壁で山道を塞ぎ、あーしたちの行く手を阻んでいた。

 その身なりはなぜかボロボロで、外面の品さえ無くなってしまっている。


「ひでぇ格好だな幹部サマ。何かあったのか?」

「いや大体察し付くでしょ」

「やっぱり・・・あんな事が出来るのはアナタたちしかいないわよねェ・・・!」


 限界まで膨らませた風船のように、怒り爆発寸前といった様子のネクリア。


 ・・・ヤバくないこの状況?

 あーし一人があわあわする中、ゼルとルビーちゃんは一切ビビる様子もなくネクリアと対峙する。


「ちょっ!? 大丈夫なの二人とも!?」

「大丈夫。アカネさんは隠れてて」

「前回はダセェとこ見せちまったからな。俺様の完全勝利、ちゃんと撮っとけよ!」


 ルビーちゃんは小刀を構え、ゼルは右手に炎の腕を作り出す。

 おぉ・・・すごい頼もしい。

 そんな二人に負けない為にも、あーしはすぐにスマホのカメラを起動する。


「絶対に許さない・・・アナタたちだけはァ・・・!」


 フレームの奥に映るネクリアは、ゆらゆらと動きながら一歩ずつ距離を詰めてくる。

 ボロボロの服の隙間からは蛇のように糸が這い出し、一本また一本と増えるにつれてそのプレッシャーを増していく。


「全員血祭りにあげて! 世界に晒してあげるわァ!」


 ネクリアとの最後の戦いが今、幕を開けた。






「・・・・・・」


 最後の戦いが幕を開けて二分半。

 あーしはフレームに映る光景を、呆然と眺めていた。

 ゼルとルビーちゃんは完全に戦意を失くし、ただただ見下ろしている。


 地面に横たわる、ボロボロのネクリアを。


「・・・弱っ!?」


 思わず漏れ出たあーしの感想が、この変な空気を打ち破る。


「・・・なぁ、コイツ本当にあのクモ女なのか?」

「・・・間違いなく本物。でもこれは・・・」


 あまりの弱さにニセモノと疑ってかかるゼル。まぁそれも仕方ないと思うけど。


「・・・ウフフ。その油断が命取りよ!」

「ひゃっ!?」


 不意を突いてきたネクリアの糸が、あーしの右手を絡め捕る。


「フフ、相変わらずアナタたちは・・・」

「ちょっ、止めてって」


 右手を少し引っ張って、絡みついた糸をちぎり取る。


「・・・・・・」


 真顔に戻ったネクリアは、何も言わず体育座りになり、そのまま黙り込んだ。

 この通り、糸は引っ張ればすぐ千切れるし、なんなら燃えるし、本数も壁に回したせいか大して多くない。

 街の一角を壊滅に追いやった強力な糸が、もはやセロハンテープ以下の性能に成り下がっていた。

 本体が貧弱なのも相まって、これならゴブリンの方が手強いんじゃないかと思うレベルだし。


「どうするよコレ」

「どうするも何も、お巡りさんに突き出すしか無いでしょ」

「待って! それだけは止めて!」


 黙り込んでいたネクリアが、急に声を荒げて懇願してくる。


「お願い、どうかそれだけは! するならせめてここで殺して、首を持って行って!」


 あーしの足に半泣きで縋りついてくるネクリア。う、うわぁ・・・。

 間違いなくゼルが撒いた手配書が原因だろうけど、それでも疑問は残る。


「ネクリア様、何があったんですか?」


 膝をついてネクリアと同じ目線になったルビーちゃんが、お母さんのような優しさで問いかける。


「ルビー・・・」


 ネクリアは首を掻っ切られた相手を潤んだ目で見つめると、あーしから手を離し、これまでの経緯を語り始める。


「アタシ、魔王軍を辞めたの」

「「「ええっ!?」」」


 予想外のセリフにハモるあーしたち。


「辞めたって、魔王軍幹部を!?」

「どうして?」

「どうしてって、アナタたちが原因に決まってるでしょう!?」


 沈んだ表情から一変、一気に感情を沸騰させるネクリア。忙しい人だね。


「アナタたちが作ったあのフザけた手配書! あれのせいでアタシの人生メチャクチャよぉ!」

「でもいい出来だろ?」

「そうねセンスは悪くない・・・って何言わせるのよぉ!」


 この元幹部ノリがいい。


「あの手配書は魔王城にも回ってきたのよ。それ以来、部下共は四六時中アタシをいやらしい目で見てくるようになったわぁ」

「えっ、今更・・・」

「うるさい」


 元部下の純粋なツッコミが刺さる。

 服装からしてエロかったし、ルビーちゃんの言い分はもっともだと思う。


「まぁそれくらいなら別に良かったのよぉ。アタシが美しいのは事実だし」


 今のボロボロの姿で言われてもなぁ・・・。

 ゼルに至っては思い切り唾を吐き捨てている。あんた妖精だったよね?


「そんな中で、ついに同僚からのセクハラに遭ったわぁ。それを皮切りにして、立場を問わずセクハラのオンパレード。アナタたちに負けた失態もあるし、四面楚歌だった」

「「うわぁ・・・」」


 同じ女性として、さすがに同情するあーしとルビーちゃん。

 どうやらあの手配書は、想像以上のダメージを与えていたらしい。


「それで辞めたのは分かるけど、何で弱くなってるの?」

「魔王軍幹部は、魔王様の能力で力を底上げされてる」

「つまり、おんぶにだっこでようやくの幹部サマだった訳だ! ザマアねえなオイ!」


 見せつけるように腹を抱えて笑い転げるゼル。


「止めてよゼル、みっともない」

「お前こそ、あんだけされてよくそんな甘くなれるな」

「いや・・・そうだけど・・・」

「・・・ハァ。まぁ確かに、冒険者として紳士的じゃなかったかもな」


 すると、ゼルもネクリアと同じ目線まで下がり、優しく語りかける。


「・・・何よぉ」

「謝るつもりは毛頭ないが、それはそれとしてお前に通さなきゃならん筋がある」


 珍しく神妙な顔つきをして、ゼルは懐から巾着袋を取り出す。


「受け取ってくれ」

「これは・・・」


 ゼルから袋を受け取ったネクリアは、縛ってある紐を無心に解いていく。

 その中に入っていたのは・・・。



 ぎっしりと詰め込まれた、お金。



「お前の『体』で稼いだ金だ。受け取ってくれや」


 悪魔だ。悪魔がいる。


「・・・ぁぁぁあああああああああああ!!!」


 怒りの沸点を超えたネクリアが、半笑いで見つめていた悪魔に掴みかかる。


「殺す! アナタだけは絶対に殺す! アナタを殺してアタシも死ぬうううううう!」

「やってみろやクモ女! テメエの貧弱な力で殺れるもんなら殺ってみやがれ!」


 もはや戦いと呼んでいいのやら、取っ組み合ってジタバタと地面を転げまわって暴れる二人。ネコのケンカみたいで面白いので、動画で撮っておこう。

 ひとしきり暴れまわると落ち着いたのか、今度はピタリと止まって微動だにしなくなる。


「何だよ、もう息切れか? だらしねえ幹部サマだな」

「うぐっ・・・うっ・・・うわああああああああああん!」

「えっ、ちょっ」


 お次はゼルと取っ組み合ったまま号泣し始めたネクリア。ホント忙しい人だね。

 ゼルはゼルでいきなりすぎて普通にドン引きしている。


「大丈夫、落ち着いて。これで鼻チーンして」


 ここでルビーお母さん登場。ゼルから優しく引き剥がし、ぐしゃぐしゃになったネクリアの顔を綺麗にしていく。

 ・・・なに、この状況。


「グスッ・・・もう、どうしたらいいか分からないわぁ」

「殺されに来たんじゃねえのか」

「殺しに来たのよ。それでも、後は死ぬしか残っていない」

「え、魔王軍に帰らないの?」


 ・・・何であーしは親身になってるんだろう。


「帰れないわよぉ。アタシはもう裏切り者で指名手配犯。どこにも居場所はない」

「そんなことないですよ」


 ルビーちゃんはネクリアの顔を覗き込み、力強く訴える。


「だって、私も同じだったから」

「! ルビー・・・」

「私は元スパイで、殺されてもおかしくなかった存在。でも、街のみんなや王都の秘書官さんが助けてくれて、今もこうしてアカネさんとパーティでいられてる」


 ルビーちゃんの言う通り、あのセシリーさんが助け舟を出してくれたおかげで、特例で釈放されることになった。もちろん、それなりに制限はついてるけど。

 セシリーさんを助けた事や、街を守った事が評価されたんだと思う。


「だからきっと、ネクリア様にも」

「無理よ」


 最後まで言い切る前に、ネクリアは諦めたような表情で話を遮る。


「アナタと私じゃ立場が違うのぉ。それに言っておくけど、アタシは悪いことしたなんて一切思ってないわぁ。アタシはただ魔王軍の為に動いただけ」


 ここにきて幹部らしさを出してくるネクリア。やっぱり、それなりのプライドがあるんだろう。


「めんどくせえ奴だなお前」


 ただ悲しいかな。ここにはそういう空気を一切読まない妖精が居まして。


「幹部サマなら周り全員黙らせるくらいの事やってみろよ、情けねえ」

「なっ! いきなり何よぉ?」

「死にたくねえんだろ? だったらセクハラされた分、魔王のチ〇コでも土産に持って帰りゃ誰も文句言わねえだろって話だ」

「んなっ!?」


 いきなりとんでもない事を口走るゼル。いやまぁ、平常運転でもあるんだけど。


「どうする? 偶然にも俺たちは魔王をぶっ殺すのが目的なんだが」

「いやあーしは違うけど」

「右に同じ」


 こんなミニコント前にもやった気がする。


「ア、アタシは・・・」

「好きに選べ。他の冒険者に捕まるか、俺を殺すついでに魔王もぶっ殺すのか」

「!」


 ゼルの一言を聞いて、ネクリアがバッと顔を上げる。

 ほんとこの妖精は不器用だなぁ。

 ていうか、自分もなんだかんだ甘いじゃん。


「いっ、いいわぁ! ついて行ってあげる! でも背中にはくれぐれも注意する事ねぇ!」


 ネクリアもネクリアで、セリフこそ偉そうなものの、ニヤけた表情が全然隠しきれていない。

 ゼルの言った通りだわ。めんどくさい。


「ていうかいいの? 嫌いだったんじゃ」

「あいつは魔王軍の情報源として大いに利用できる。使うだけ使った後は懸賞金と交換すればいい」


 うわぁ最低・・・。


「うわぁ最低・・・」

「声漏れてんぞ。てか、お前の方こそいいのかよ。俺が言うのもなんだが」

「いや、まぁうん。確かに思う所はあるけど・・・」


 話しながら、あーしはルビーちゃんに目線を移す。


「ルビーちゃんの話を聞いたら、ね」

「お前も大概甘ちゃんだな」

「うっさいし」


 お互いを茶化しながら、あーしたちはもう一度馬車に乗り込んでいく。

 行く手を塞いでいた糸の壁はいつの間にか消えていて、再び中央都へ向けて馬を走らせる。


「そういやクモ女の格好どうするよ? 幹部どころか立ちんぼに見られるぞこんなんじゃ」

「ぶっ殺すわよ。服の方は問題ないわぁ、自分で用意できる」

「言っとくけど、盗みとか止めてよね」

「しないわよぉ!」

「ネクリア様は、自分の糸で服を編める」

「おー、意外と女子力高い」


 あーしが褒めると、ここぞとばかりにドヤ顔をかますネクリア。

 なんだろうこの既視感。イラっとするところまで似てる。


「じゃあネクリアは・・・」


 呼びかけようとして、ふと思い立つ。


「これさ、名前も変えた方がいいよね」

「あー、そうねぇ。さすがにそこは変えないとマズイわぁ」

「じゃあ暇つぶしにみんなで考えよ」

「おう」

「分かった」

「人の名前を暇つぶしで決めないでくれるかしらぁ・・・」


 ネクリアの呟きは華麗にスルーして、みんなでしばらくシンキングタイム。


「シンプルにネクなんてどう?」

「高貴さが無いわね。次」

「じゃあアリで」

「リアじゃダメだったのかしらぁ!? 次!」

「懸賞金引換券」

「アナタがアタシをどう思ってるかよぉく分かったわぁ・・・」

「ハイ、じゃあ好きなの選んで」

「選択肢三つだけ!?」


 ネクリアは往生際悪くあれやこれやと他の名前を提案したものの、あーしたちの無言の圧力にとうとう屈した。


「・・・ネクでいいわよぉ」


 不満そうにぶーたれつつも、少し頬を赤らめて選んだネクリア改め、ネク。

 を、パシャリ。


「あっ! ちょっとぉ!」

「じゃあよろしくね、ネク」

「よろしく。ネクさん」

「よろしくなクモ女」

「今くらい名前で呼びなさいよぉ!」


 ギャーギャーと喚くあーしたちを乗せて、中央都へと馬車は進む。

 パーティメンバーも四人になり、なんだかんだ当初の目的も達成していた。


 百悶着くらいありそうなパーティだけど、それはもうあーしたちクオリティだと受け入れる事にして、とにかくこの異世界インスタ生活を楽しんで行こう。

 そうでもしないと、やってらんないしね。

今回で第1章が終了となります。

ここまで読んでくれた皆さま、本当にありがとうございます。


よろしければ、下部からの作品に対する評価や感想などが頂ければ幸いです。

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