可能性の話
未来は無限の可能性に満ちている
だから良くなるのと同じ理屈で悪くもなる
今ここに俺がいるのは必然なんかじゃない
それはあくまでも可能性の高い偶然
自分が定年になるまで会社が存在している保証はどこにもない
ここにいさえすれば安心なんて場所はどこにもない
あなたが変わらないままでいたくても世界の方はそうじゃない
突然難病にかかったとしたら一体全体どうするの
生きていることはそれ自体が奇跡なんだ
だって危険や不幸や絶望はいつだってその辺にごろごろしてる
至るところに植え付けられてる破滅の種
それが芽を出さないのはそれが奇跡だからなんだ
どこにだって安全なんてものはありはしない
街を歩いてたら交通事故に遭うかもしれないし、
頭の上に煉瓦や植木鉢が落ちてくるかもしれない
ご飯を食べてたら食中毒になるかもしれないし、
眠っている間に突然床が抜けるかもしれない
でも絶望をいちいち認識していたら生きてはいけない
だから普段は制御がかかる
でもあらゆる可能性は全てのものの上に平等に存在する
人生はどんなことでも起こり得る
夢が夢見た通りに叶うとは限らない
今まで穏やかに生きていけたからって
明日もそのまま世界が続くとは限らない
最悪の可能性を常に考えている
その上で選ぶか選ばないかを選んでいる
もしも生か死の選択肢があるのなら
とりあえず生きることを選んでいる
そしてどう生きていくかを選ぶ
しかしいずれにせよ最悪は最悪なままかもしれない
だけどある最悪から別のある最悪を
それを選ぶ権利はあるはずだ
経験則が可能性を実現させる
“三度目の正直”より“二度あることは三度ある”
しかしそうはいっても何が起こるかはわからない
“だからこそ”願いは叶う
これは可能性の話