なおまさ訪問後のしまづ
なおまさがしまづの県を旅立ってから、しまづの中で動きがありました。
まず、ただつねが関ヶ原参加のために準備を始めました。
なおまさの要請に応じていえやすにつくためです。
すると、それを見ていたよしひさが得意の説教でただつねを説得します。
哀れただつねあっけなく陥落。
関ヶ原参加を諦め大人しくなります。
さて、彼の父よしひろはよしひさとは逆の意見です。
みつなりと仲が良い彼はおのずと反いえやすの立場で準備をします。
しかしこれも彼から見たら兄に当たるよしひさに止められてしまいます。
もとより兄に弱く、逆らう気のないよしひろですが、ことはしまづの命運を左右します。
「兄者!しまづはみつなりに味方すべきだ!!」
「よしひろ、それは違う、中央の情勢にしまづは関わるべきではない!」
その後も話し合いは続きましたが、二人の意見はかみ合いませんでした。
しまづの現社長はよしひろでしたが、オーナーで実質的支配者はよしひさです。
喧嘩にはなりませんでした。
よしひろは常に兄のよしひさを立てるからです。
でも、よしひろはこの時ばかりは兄の意見に反対することを心の中で定めていました。
このように一歩間違えれば険悪な状況の中、ただつねは気分転換に能を楽しんでいました。
上に二人の重し(?)がいるのでリーダーシップが発揮できないただつね。
でも、最近は慣れてきたのか諦めてるのか、昔のように暴れたりはしません。
ただつねはただつねなりに成長していました。
彼が正しいと証明されるのはそのだいぶ後の事です。