なおまさ対もうり
なおまさはおおともとのあまり実りのない話し合いを終えて中国地方に向かいます。
ここには大企業もうり連合が君臨していました。
なおまさの旅の最大の目標はこのもうりとの会見でした。
もうりは海外にも基盤を持ち、大企業ではありますが、同時に喰えない勢力でもありました。
「外交のもうり」といえば聞こえがいいですが、実際は「裏切りのもうり」でもありました。
そのことをよくしってるなおまさにとってとても手ごわい相手だったのです。
なおまさは提案します。
「この日の本をとくがわが東、もうりが西で治める形にすれば天下は安寧になります!ぜひとくがわとの同盟をお願いします」
「いいよ!」
現在のもうり連合の頭であるてるもとはいとも簡単に答えました。
「本当ですか?」となおまさが尋ねると、
「ほんと、ほんと」と軽く返すてるもと。
「ほんとにほんとですか?」
「ほんとにほんとにほんと!何なら書状でも書いておこうか?」
ここまで言われたらなおまさも何も言えません。
ただ、なおまさは言葉を返されれば返されるほど、不信が広まりました。
「これがもうりか・・・」
こうして表向きは親善の香りのする会見は終わりました。
そして、宴会です。
もうりは山の幸。、海の幸、海外の珍味など接待は豪勢を極めました。
もし、使者がなおまさでなかったら感動してもうりを信じたことでしょう。
でもさすがは外交巧者のなおまさ!
接待では騙されません。
それはもうりも同じでなおまさ、いやいえやすを信用していなかったのです。
こうして狐と狸の化かしあいのような交渉は終了しました。