しまづ生存の方程式その1
ここで、しまづの現状を整理してみましょう。
まずしまづですが、代表のよしひろが中立よりややみつなりより。
元代表のよしひさがいえやすより。
そしてよしひろの息子ただつねはみつなりのシンパの元部下ただむねおよび彼の一族を恨んでいます。
ただむね一族はみつなり派ですが、しまづに虐められています。
みつなりはただむね推しなので、ただつね大嫌いです。
ここで最大のキーマンはいえやすと言えます。
いえやすはこの時期さんさん商事の副社長を兼任しています。
表向きはしまづとただむねの争いに中立を保っています。
しかし、裏ではえげつないことを考えていました。
それはしまづの争いをさんさん商事弱体のイベントにしてしまおうという野心です。
いえやすは側近のほんだ(屋)の主人、まさのぶにこう言います。
「今の時点ではしまづは死に体だ!ここでしまづを潰すより生かして恩を売っておくほうが良いだろう」
まさのぶは懸念を示します。
「しまづは強いと思われます、後で厄介なことにならなければ良いですが・・・」
いえやすは少し考えてからこう切り返します。
「みつなりやただむねの勢力が強まる方が我々にとっては都合が悪かろう、もししまづが強くなれば今度はしまづを牽制、場合によっては潰せばよかろう!」
まさのぶも納得したようで「今のしまづの弱りようを見ればその心配は小さいかも知れませんな、分かりました、そのように手配いたしましょう!」
みかわ(屋)のいえやすたちから見てもしまづは条件付きで生存が許される存在でした。
強すぎても、弱すぎても潰されるしまづ。
しまづ生存の方程式の答えはとても狭いものでした。